遍路の心得

(これだけは守ってください)


 

  1、最近歩き遍路さんが増えたことで、お遍路宿からのお話です。

  お遍路さんが多くなる、春、秋には、宿が満室になることがあります。

 予約は、早めに、ひとり歩きの方は「相部屋で結構です」と申し込んでください。

  昔のお遍路さんは、木賃宿があたりまえでした。

(木賃宿=自炊して泊めてもらい焚き物代を払う)もちろん相部屋である。今のお遍路宿は、

一泊二食付きで、家族的な宿である。洗濯から、翌日のおにぎりまで心配してくれて、

涙の出るほど嬉しい感動があります。

予約したけれど、都合により取り消す場合も、当日午前中ぐらいまでにして下さい。

(午後7時過ぎても到着しない、お遍路さんを心配して探しに出られた、

宿のご主人が居ました)どうか、遍路の心得、戒め、マナーを守って、

 後から来るお遍路さんたちも、癒しの旅となるように、お祈りします。

  (取り消すことを忘れる歩き遍路が多いと苦情がきています。)

  2、「四国遍路ひとり歩き同行二人」に記載されている、遍路の心得、戒めを再掲します。

  十善戒、無財七施、の修行の中で、24ページの終わりにこのように書いてあります。

 読経し、戒めを守り、接待やご利益を願う受身の行動だけでは遍路の修行にならない。

  遍路歩行の中で、なにからでも布施をしよう。 やさしい言葉と笑顔は功徳の芽である。

 いくら苦行しても無愛想では独善と言えないか。 困っている人を見かけたら、積極的に

 手助けしてあげよう。足元のちり一つ拾うも立派な身施である。「笑顔で挨拶」は和顔施

 言施である。 巡拝の回数を自慢する前に、一体その間、自分はどれだけ「布施」を

してきたか、反省しよう。

  3、遍路のマナー

  「迷惑をかけない」 「特権意識をもたない」 「遍路は皆平等である」 

「積極的に声をかけて挨拶」「接待は気持ちよく受け、納め札をお返しに差し上げるのが

慣わしである」 「遍路仲間は、互いに労わる」「用便施設の借用は、礼を尽くし、

相手の立場を十分に考えて、綺麗に始末をして去ることを心がける」

  切羽詰ったあなたの前に「遍路の便所、使用お断り」の張り紙の無いことを祈りたい。

  4、道を間違えたと思ったら、ためらわず引き返すこと。地元の方に道を尋ねる。

 道しるべの無かったとき、みんな遍路は、尋ねて歩き、地元の方たちに、

感謝の心を教わったのです。

           野宿、通夜をされる方への、お願い

               自炊、焚き火、の火の使用には、万全の注意をして火災など起こさぬようにお願いします。

              タバコの火も、山中では、吸わないぐらいの気持ちで、もしタバコに火をつけたときは、

              必ず、安全確認してください。(私の知人で17回、野宿遍路通し打ちの方がいます。

              山中は、修行地と心得て、タバコは吸わないそうです。見習ってください。

 

             

次ページは  ちょっと一言