Field Note 2008(part2) *下へ行くほど最新です

 




たとえどんなに色褪せても… 

 いつの頃からか、大名倉を避けるようになっていた
 当貝津の方が近いから?魚影が濃いから?

 それは、今思えばダムができたときの”保険”だったんだと思う
 
 大名倉がダムに沈んだ後、あわてて新規開拓しなくてもいいように、当貝津水系も探っておかなきゃ…そんな気持ちに無意識になっていたんだろうと思う

 そんなふうに通っていた支流、栃洞川。でも、そこでいつも見ていた古びた小屋がかつての森林軌道の駅舎だと気づいたとき、ダムサイト予定地にある旧田口駅舎のことを思い出した…

 翌週、久しぶりに見た田口駅舎は以前よりかなり傾いていた
でも、まだ確かにそこにあった。そこに建っていた


June "突撃!"
6月4日(水曜日) 根羽川(長野県)&寒狭上流(愛知県)

 最近は1回の釣行での実釣時間が1〜2時間という、釣りなのかドリカムのDVD見ながらのドライブ(運転中のDVD凝視は違法です)なのかわからないような状況であるが、それでもさすがに毎回同じ支流の同じポイントではいささか趣に欠ける

 で、まー早い話が行けるうちに行っとけ、ってコトで夏になるとスズメバチだアブだセアカゴケグモだに襲われかねない藪沢に突撃をカマしたのだが…

 最初に目指した根羽の最上流部…
 何とあろうことか一目で釣りとわかる車が禁漁区である愛知県側(にかなり入ったあたり)に止まっているではないか!  

 『こりゃイカン!上流の看板を見て禁漁だと気づいて下流に入られる前にサッサと下流に行かなきゃ!』

 で、密漁者を放置してすばやく下流へ入ったのであった。ゴメンね、根羽川漁協&愛知県水産課の皆サン



この橋渡るのコワいんだよなぁ…


レインボーのようなジャンプでファイトしました

 そうまでして入ったポイントだったが、出てくるのは#16の毛鉤もくわえられないようなサイズばかり…
 たまにそれなりのサイズが出るとスッポ抜けて上に張り出した枝にティペット絡めて強制休憩である

 で、やっとの思いでフッキングしても、無意識に枝を気にして合わせが小さくなっているのでバレてばかり…

 それでも何匹かのファイティング・スピリットあふれるアマゴをキャッチでき、一安心していると…さっきの密漁者(すでに断定しちゃってるけど)の車がこっちを見ながら走っていった。アブナイアブナイ

 ちょうど良いキリとなったので、今度は寒狭へ向かう

 途中、国道沿いのガソリンスタンドで給油。今まで見栄張ってハイオクを入れてきたが、さすがにこの原油高でなそうも言っていられないのでレギュラーを入れたんだけど…レシートを見て仰天!何と177円/L!!!

『コレだったら下界でハイオク入れた方が安いんじゃねーか!?』

 気を取り直して寒狭の源流部に入るが、オソロシイほど反応がない
 かつてないほど上流まで釣りあがったが、キャッチできたのは10センチ前後のイワナばかり…

 『ポイント変えようか…』とも思ったが、ガソリンがもったいない気がして自宅へ最短距離で帰ることに…


 ところが、その県道が土砂崩れで通行止め!
 思いっきり迂回させられたときに脳裏に浮かんだ言葉、それは
 『ガソリンの1滴は血の一滴』…って、オレはいったい何歳なんだ!


※大名倉地区、三都橋地区付近の県道が現在通行止めになっています。詳しくは設楽町観光協会のサイトの新着情報(6月4日)でご確認ください



リールに隠れそうだ…
6月某日(某曜日) 寒狭上流(愛知県)


石碑もあれだけあると墓みたいでちょっと怖い
(西川沿いの”こもれびの森”にて)

 まーホントはイトシロとか行きたかったんだけど、例によって大人の事情で夕方までに帰らなきゃならないんで、実釣2時間ほどの寒狭上流ツアーである

 とりあえず気持ちよく振れそうな本谷でやってみると…この時期おなじみのカラアゲサイズ(別にキープするわけじゃない…っていうか、体長制限アウト)の猛攻
 今年もしっかり放流してくれたようで何よりである

 で、通行止めの確認ついでに裏谷経由で栗島川方面へ向かうと、やっぱりまだ工事中だったので、迂回路となっている西川沿いをタラタラ走ると…まー、こんなところにもポツポツと釣り人がいる

 きっと…『通行止めだし、誰もやってないだろうから…ムフフ』とか思って来たんじゃないのかな…オレみたいに。あはは

 あ、そうそう魚の写真はありません。理由はside-Bをご覧ください

6月某日(某曜日) 根羽川(長野県)

 最初に断っておくと、今回も写真はない。魚どころか景色のもない。理由は…side-Bじゃなく以下をご覧ください

 この根羽の支流の上流部は、軽く増水するとトタンに良型が沸いて出てくる…気がするので、迷わずソコを目指す


 で、第1投にチビがヒットのを皮切りに、ズンズンとサイズアップしていく、結構なサイズのアマゴが釣れたところで写真を…と思ったらデジカメの電池が死んでやがんの
 前々から言おうと思ってたけど…『S○NYのニッケル水素電池は死ぬのが早すぎなんじゃねーのか!』

 気を取り直しそのまま釣り上がる
 とある橋の下の小さなプール…ポトンとフライを落とすと大きな影が動いたように見えた
 あわてて岩の陰に隠れ、もう一度キャストすると…
 ”バシャ!” ”ビシィーッ!”
 何と金色に輝く尺(あるかもしれない)イワナーーーっ! でも、バレた

 いいんだよ。どうせ写真ないし、悔しくねーよ!



※イメージ画像(ぎょぎょランドにて)
July "ちゃんと釣りてぇーー"
月5日(土曜日) 寒狭上流(愛知県)


わたしたちがげんにんしました!でかかったです

 『暑いねー。みんなで水遊びに行こうか?』
 『わーい!プール?海?公園の噴水?(←ここらあたりが生活レベルを感じさせてちょっと悲しい)』
 『今日はねー…川に行こう!』

 あからさまに怪訝な表情の妻&子供×2を引きつれ、やってきたのは栗島川。何はともあれロッドだけは持って短パンにサンダルで子供の真横で釣り始めると…いきなりこの川で今年イチバンのサイズのアマゴが釣れちゃった

 昼食後、今度は車のまん前で一振りすると…今度は今期寒狭でイチバンのアマゴが釣れちまいやがった

 しかしカメラは陸にいる妻が…
 『おーーい、釣れた!写真!』
 『・・・・・』(たぶん…聞こえないフリ)

 ということで、またまた写真なし!
 何のホームページだかいよいよわからなくなってきたぞーー!

月16日(水曜日) 忍野・桂川(山梨県)

 日付が”7月”となっているが、”8月”の間違いではない。単純にアップが遅いだけであるのでご容赦を…

 さてひさしぶりの忍野。前回、深夜割引の時間帯に豊川から高速乗りながら、通勤割引もと欲を出して6時の数分前に焼津から降りてしまうという大失態をしでかしたので、今回は万全を期してノンストップで一気にまだ薄暗い忍野までやってきた


 しかし、何と平日の夜明け直後だというのに漁協駐車場ではフライマンが余裕で竿出してやがる  

 『テメー…夜明けと同時に釣りをしたいがために、絶対元取れないってわかってる年券を買ったのに…』

 とはいうものの相変わらずの魚影を見て一安心。釣堀横でヤマメとブラウンを数匹ずつキャッチしたところで日差しを避けるために下流へ向かう



何で釣券をコンビニで売らないんだろう?


この日は何故かヤマメとブラウンが大漁

 ところが茂平橋より下流へ行くと、とたんに魚影が薄い

 ”薄い”とは言っても”忍野基準”なのでそりゃ普通の河川に比べりゃ失禁モノの数は泳いでいるのだが、いかんせん自分には釣れる気がしない

 それでもS字のあたりでマーカー付けてニンフを流してみると、バイカモの下からワラワラとレインボーやヤマメが沸いて出てくる

 『何だよ、いるじゃんかよ』
 気を取り直し、天竜と同じようなラインシステムで流してみるが、なかなかヒットしない。ときどき掛かっても見事にバラされる…

 『ナメやがってぇーーー!!絶対ェ釣ってやるーー!』

 10分、30分、1時間…カンカン照りの日差しと腰痛に見事に玉砕した…

 『そろそろ昼メシでも』と思い、漁協駐車場まで戻ると、目の前に50センチはあろうかというレインボーが鎮座してた

 『コノヤロー…ナメた態度しやがって…』
 すでに忍野の鱒全般に敵意を抱いていたせいか、普段ならスルーのシチュエーションではあるが、鼻先にニンフを落としてみた


 すると、『パクッ!』
 予想外の展開にややビビりながら、何とかネットの届きそうなところまで寄せたその時、まるで”ビューーーン!”と音がしそうな勢いで上流に向かって突っ走りやがった

 『うわぁわぁ…』
 竿の角度が一瞬甘くなったと同時に、ティペットをブチ切られた

 そういや2年前もまったく同じようなコトがあったような…
 まったく、オレも進歩がないなぁ…あ、でもこの日はロッドティップを無くさなかっただけ成長したと思うことにしよう



情報筋によると茂平橋下流には
放流していないとか…

August "秋の日は釣瓶落とし…"
月27日(水曜日) 寒狭上流(愛知県)


サビたアマゴもチラホラと…

 いやー、人間やればできるもんだ

 一ヶ月やそこら釣りに行けなくたって死にゃしないし、アタマがイカれるわけでもないってコトがよくわかった
 ま、そのかわり例によって買い物でストレス発散!
 ロッド?リール?いやいやそんなモンじゃ満足できねーな…ってコトで、近所のバイク屋さんでなんとイタ車(スクータだけど…)を予約しちまったよ。どうする?こんなことで竹竿の代金が払えるのか?それとも準禁治産宣告か?

 …もしかしたら本当にアタマおかしくなってるといけないので、無理無理に半日開けて寒狭に行くことにした

 やってきたのは5月以来となる当貝津支流の栃洞川
 聞くところによると連日夕立があるとのことで、例年渇水に悩まされるこの時期としては異例なほどのグッド・コンディション。期待いっぱいのファーストキャスト…

 するといきなりフライをチェイスしてくるアマゴの姿
 一息おいてもういちどキャストすると…ちょっとサビの入った小ぶりなアマゴをキャッチすることができた

 ここで出るということは、ここから最初の堰堤あたりまでの区間には先行者は入っていないという証拠…
 秋の装いのアマゴをリリースしながらも、視線を上流側に向けていると…案の定ライズが始まった

 小さなプールのど真ん中、クリアな流れの中にときおり見えるその姿はなかなかのナイスプロポーション…


 とりあえず定番CDCダンを流すも…反応なし
 開き直ってピンクのパラシュートをキャストすると…数秒後、バシャっときた

 寒狭の支流なら上等とも言えるナイスなアマゴ…写真を何枚か撮ってリリースしたが、後に思わぬところで再会することになるのであった



5月にはアマゴがボッコンボッコンやってたのに…



このアマゴとは10日後に思わぬ再会が!

 その後も読みどおり順調ヒットしていたのだが、これまた読みどおり堰堤を越えると途端に反応がなくなった

 この数年、大物を何度かバラしているポイントでは、フライ着水と同時にあきらかに尺サイズの魚が動いた瞬間、アブラッパヤにフライを取られるというオチまでついたところで、この日もタイムアップとなってしまった

 その翌日、豊橋の街を襲った大雨のスッタモンダで、すっかり釣行記をサボってしまったが、画像を整理しつつヨソ様のブログなどを見ていると、そこに写っていたのは紛れもないあの日のアマゴ!

 どうやら世間の夏休みも、あの集中豪雨も乗り越え、今もあの支流でフライマンを相手に活躍している様子…

 できれば、もうひと月乗り越えて、そして年も越して現地でみたびの対面を果たしたいものである

November "終わっちまった…けど、始まったよ (w"
11月6日(木曜日) 天竜川C&R区間 (静岡県)

 何と、気がつけば渓流シーズンはすっかり終わっていた

 ↑の方の日付を見ると、6〜8月まで月イチ、で9月なゼロというシンジラレナ〜イ釣行回数ではないか!マイガーーーーッ!
 仕事よ、町内会よ、オレの夏えを、秋を返せーーー!

 そんなこんなで、本当に久しぶりに1日休んでの釣り…目指すは選択の余地なく天竜である
 平日とはいえ、解禁直後ということもあったので覚悟してダム下へやってきたが…拍子抜けするほど車は少ない
 川を見ても10人弱程度がのんびりとキャスト(ほぼ全員フライマンだった)しているという状況ではあったが、肝心のお気に入りポイントが空いていない
(9時過ぎに来てりゃ当然か…)

 仕方がないので貸しきり状態の堰堤下の瀬にとりあえず入ることにした



景気良く放水してます



エラの下あたりに…
レインボーの霊が写っているような…

 ところが、久しぶりの釣りで心の準備もできていない時点でいきなり”ガッツン!”ときた

 この天竜用に昨年入手したSAGEをウソのように曲げられ、広い瀬を360度走り回られる…
 『オイオイ、どうなってるんだ?!』

 かろうじて手の届きそうなところまで寄せたところで見えたのは…釣り人生の中で見てきた魚で間違いなく最大(すでに脳内成長込み)のレインボーだった

 『コレは…ダメかもしれない…』
 腰からネットを外して左手に持ち、グイと寄せようとした時、一気に流れに走られた

 『ヤメテェ〜〜〜〜!!』
 乙女のような悲鳴をあげた瞬間、5Xのフロロティペットはあっさり切られたのであった
(予想通りというか…ご期待に応えたというか…)

 しかし、その後すぐに30センチほどのレインボーをキャッチ。そして下流のお気に入りポイントを見ると、朝から陣取っていたオヤジが岸へ向かっていく姿が見えたのでダッシュでプールへ走ったが…オヤジは突端へ向かう足場をしっかり押さえまま、岸で昼食タイム…

 ヘロヘロになりながら瀬に戻る 

 すると30センチ、40センチ、50センチと釣れる魚がグングンサイズアップしていく

 『わーはは!見たかオヤジ!次は70だナ!』
 などと思っていたら案の定パッタリ釣れなくなった
 時間もお昼、『メシでも食って雲名方面へ…』と思い、駐車場へ戻ると、やっぱり今年もこの方にお会いできました


 『今から雲名行こうと思うんですけど…』
 『あ、2発(秋葉ダム第二発電所)が動いてるからダメだよ』
 『!』

 オイコラ電源開発!!!いくらなんでも解禁1週間も経ってないのにドバドバ放水しなくてもいいだろ!!!!!



天竜らしい人(魚?)相の悪いビッグレインボー

New!  
11月13日(木)、25日(火) 天竜川C&R区間 (静岡県)


ゴアウィンドストッパー様搭載モデル

 昨日の晩飯も覚えてないどころか、風呂を出るときに『アレ?頭洗ったあとで流したっけ?』というほどアルツが進行してきている今日この頃、1ヶ月以上も前の釣りで何があったかなんてほとんど覚えちゃいない

 ということで、記憶を呼び戻す前にまずは告知を…

 先日(12月30日)の天竜釣行の際に、ほとんど使っていないFoxFireの防寒グローブを中島の堰堤下右岸でサクっと落としました
 まかりまちがって左の画像のモノを見つけた方、トップページのメールからご連絡をいただけたら…お礼にイシグロで買った680円の防寒手袋を贈呈しますのでひとつよろしく…

 さて、11月の釣行は手袋なんぞまったく必要のない春の陽気。しかしプリマロフトとかいう素材のジャケットをせっかく買ったので着込んで中島の駐車場から川原へ降りるが…その時点ですでに汗だく…

 コレが後にアダとなるのであった

 ほぼ貸切の第一プール…しかし肝心のお気に入りポイントだけに先客が陣取っている
 しかたがないので堰堤下の瀬に入ると、目の前で派手にライズしちゃってるレインボーとかがいるほどの活性

 とは言うものの、今年から使っているワンショルダーのベスト(っていうのか?)にはニンフボックスしか入っていないので、やむをえずルースニング(ま、ミッジボックスがあってもやりゃしなんだけど)

 しばらくすると30センチ前後のレインボーがポコポコと釣れてくれた 
 『いやー、のどかでイイなぁ…』なんてリラックスしていたら"ガッツン"と強烈な手ごたえ


 『
もしや前回ブチ切られた(推定)70センチか…でもな、今日は違うんだよ!フフフ

 実は前回の釣行の後、4Xのティペットを購入し、この日は実戦投入していたのだ(イバるほどのことじゃないけど)



トップページの画像とは別の魚です(念のため)



口もとの傷…
リリース区間の効果とは言え、ちょっと切ない

 その70センチ(推定)の動きが若干鈍くなったところで一気に勝負に出…ようとした瞬間、猛スピードで対岸めがけて走り出した

 『あわわわわ…』『ブチ』『…』


 2回続けてのラインブレイク釣行ですっかりハートブレイク(ちょっと韻ふんでみました)のところ、例の”プリマロフトで汗だくだく”のせいで一気に体調をくずし、仕事も若干ブレイク(もうイイか…)したのだった


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  

 『せっかく新しいウェーダーも届いたし、行ってみるか』

 このところ何か買っちゃぁ、それのフィールドテストを言い訳にしているような気もするが、とりあえず天竜へ行く

 しかしあいかわらずの
中途半端なポカポカ陽気でムレとも防寒とも無縁なため、ゴアテックスイマージョン3レイヤー様のウェーダーの効果がよくわからなかったりする

 しかもこの日は世間様が3連休の後ということで、プールも瀬もなかなかシブい
 堰堤下の瀬から第一プールの流れ込み付近までを3往復ほどしたが、プールで一度アタリがあったのみ…

 もうメンドくさいので座るのにちょうど良い大きさの石がある瀬でヘラブナ釣りのように陣取り、流れるマーカーをボーっと見ている 

 するとマーカーがピクっと反応。すかさず合わせると結構な重さ。あわてて立って魚に動きに合わせて流れの中へ入る

 『よーし、コッチに来い…コッチに…さて、ネットを…ん、アレ?!』


 何と、本来腰にブラ下がっているはずのネットが、座っていた石の横に置きっぱなしになっていたのだった

 『仕方ねぇ、ネットの方へ誘導を…』『ブチ』『…』

 帰りに秋葉神社でお祓いをしてもらおう…



ビバ平日!?

December "終わりよければ…"
12月10日(水)、30日(火) 天竜川C&R区間 (静岡県)


今年はデカい魚も綺麗なのが多い

 『○○ちゃんのお父さん、お休みなの?』
 『今日はねぇ、ちょっと遅くから始まるんだよぉ』
 『ウソだぁーー!』

 ったく、近頃のガキは遠慮ってモノを知らない…朝子供を送っていった保育園で3〜4歳児にウソを見破られながら今日もきました天竜川

 ところがこの日は瀬にやけに人が集まっている
 堰堤下、右岸中ほど…どこの瀬にも先客がて、空いたと思ったら別の釣り人が入っている

 仕方がないので、さらに人気薄の中央部の瀬に入ると…あまり攻められていないせいかなかなかの反応(ただし30センチ前後ばかり)
 逆に開いた瞬間を見計らっていつものポイントに入るも無反応…

 『う〜ん、今度からドコに入るべきか…てゆーか、今度いつ来れるんだろう?』
 子供にもバレる程度のウソが妻や会社に通用するとは思えないしなぁ…

 で、結局次の釣行は年末の休みに入ってから…と思っていたらライズさんからお誘いの電話

 久しぶりに夜明け前に車を走らせ、駐車場でさらにおひさしぶりのシャクイワナさん、そしてそのお知り合いのMickさんと合流すると、混み合う前にそそくさと川へ降りる 

 例によって流れ込みは空いていないので、これまた例によって瀬を流す…するとしばらくして結構なサイズが掛かった

 『今日は…絶対にバラしゃしねぇぞ…現認者がいるんだから…』


 ほとんど経験のない”リール逆回転”を何度もしながら、瀬の中をヨタヨタと歩かされること数分、やっとの思いで50センチほどのレインボーをキャッチ!

 『みなさーん、見てくれましたかーーー!』『…』
 誰も見てなかった…それどころか、しばらくして目に飛び込んできたのはお立ち台でダブルハンドを思いっきり曲げてファイトしているライズさんの姿だった



ビッグワンと格闘するお立ち台の”主”



今シーズンの定位置

 その後は瀬の中をグルグル移動しながら釣り上がったり下ったり。で、また最初の定位置にきたところでゴツンという手ごたえがあり、計測すると55センチ!さらに移動して同サイズを追加し、また定位置に戻ってナイスサイズをヒット

 こうなると人間恐ろしいもので『あー、取り込むのメンドクサイから30センチくらいのでイイんだけど…』などと神をも恐れぬことを思ったりしてしまう

 すると望みどおりに瀬の一番下流側で寒狭あたりにもいそうなサイズのレインボーがヒット!したと思ったらさらに思い通りに取り込む前にバレた(笑)

 ということでケチがついたところで昼食タイム
 天竜エキスパートのbookさんを交えてしばし昨今の経済情勢について語り合う

 『来年は今までみたいには釣りに行けないかもなぁ…』とため息混じりに語るシャクイワナさんとbookさんの2008シーズンの釣行回数はともに50回以上だそうだ…

 午後は再び中島へ
 午前中とは打って変わってプールがら空きの瀬大混雑…定位置付近にもフライマンがいたので、すばやく追い越しサッサと陣取る(このあたりの性格はこの日の同行者に影響されたかも…)

 するとほどなく結構なサイズが掛かったが…ライズさんの目の前でティペットから切れた
 『だから言わんこっちゃない…』という言葉をアイコンタクトで送信し、ライズさんはお立ち台へ…


 しかしその後も50センチほどのレインボーをキャッチ。さらに小ぶりなものを追加した後でもう一度ガッツンという手ごたえが…


 『あー、もう疲れたよ(ニヤニヤ)』なんて思いながらファイトの準備をするが、意外にあっさりと寄ってきた

 ネットに収まった美しい銀ピカのレインボー…しかし、その魚体と口元のキズにどうも見覚えが…
 『コレ、さっき釣れたヤツじゃないのか?』

 あまり考えたくはないけど、もしかしたらこの日釣れた魚を延べ数ではなく実数にすると2匹くらいだったのかもしれない…



たまにはこういう日があってもイイじゃん!




根羽のあぜ道にポツンと愛車が1台…

 この数年間、自分にとってフライフィッシングは単なる趣味の場ではなく、多くの人とのコミュニケーションの場であったと思います

 それは単に渓流にいるときだけでなく、フライショップだったり、居酒屋であったり、時には他の方の自宅だったりという、実際に魚がいなくても、多くの気の合う仲間たちと”フライフィッシング”を楽しむということができる、ということを実感した期間でした

 しかし、昨年後半あたりから何かと身辺があわただしくなり、釣りに行けるのは仕事が一段落した後の平日が中心となり、必然的に単身で短い時間を近場の渓で過ごすことが多くなりました

 そんな、ちょっと寂しいマイペースな釣りをしていて気づいたのは、『やっぱり地元はいいナ』ということです
 

 暗いうちから車を走らせ、夜明けと同時に釣り始めなくても、朝ごはんを食べて子供を保育園に送り届けてからゆっくりと山へ向かい、昼過ぎまでの短い時間をのんびりと過ごす…遠征先ではもったいなくてできないようなそんな余裕の釣りが地元なら存分にできること、そしてまだ暗くなる前に自宅に戻り、夕食までの時間を子供なんかと過ごす…そういう”釣り+α”のある幸せな1日…

 経済や社会情勢が不安な中で、フライフィッシングという趣味を楽しめることの意味を再確認できた、そんな1年でした

 来年も、再来年も、こんなふうにフライフィッシングを楽しめる年でありますように…

2008,12/31 … by taro …

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