history and introduction

◇2004 7/7〜9/1
  for what? for who? damn it! "shit"ara dam

 最初はやっぱりフライフィッシングを通じて環境問題を訴えるようなサイトにしようと思ってた…なんてことはなくて、単純に「寒狭川でもフライやってるヤツがいますよー」ということを発信したかった(案外このフィールドのフライ関連サイトって見かけないから…)

 写真は今は禁漁になってしまった田峰の呼間川にある小さな滝。釣りはショボかったけど、きれいな川だったなぁ…なんで禁漁になったんだろう?ダムができちゃうと貴重な支流になるから、種沢にしたいのかな?

 で、キャプションはそのダムに対するメッセージ。これは昔僕が作った”設楽ダム反対ステッカー”に記したもの。まだ何枚か残ってるので、欲しい人がいたらメールください(タダで贈呈しますので、必ず車かバイクに貼ってね!)

◇2004 9/2〜11/1
  as the shadow become long, the season become short

 マメに更新してたつもりだったけど、トップページの写真(見栄え)が変わってないと、「なんだ古いままじゃん」って思われそうなことに気づき(遅いか…)、渓流シーズン終了間際になって写真を変えてみた

 9月から掲載したんだけど、実際は8月末の朝に撮影した写真。朝マズメで1ラウンド終えたあと、車に戻るときに自分の影がずいぶんと長くなってるのに驚き、写真を撮った
 「まだ8月」なんて思っていたけど、日差しも、空気も、セミの鳴き声も、もうすぐシーズンが終わることを告げていた


 でも…この写真で「ウェーダーとベストを身につけたフライフィッシャー」ってわかるかなぁ?どーも体格のいい農夫が敬礼してるように見えるんだけど…

◇2004 11/2〜12/24
  there may be browntrout, in the bluewater, under the redleaf

 渓流シーズンが終わると、とたんに更新するネタがなくなった。ま、オートバイでツーリングに行ったりしたんだけど、一人で走ってると写真って撮らないんだよなぁ

 そういうことで、とにかく写真を撮りに新城市の桜淵公園に紅葉を見に出かけた
 ところが、この時期は記録的な暖かさが続いていてどれも腐ったような黄緑色に変色してやがる。そんな中、1本だけ見事に色づいた枝を見つけて撮影。今見てもやっぱりキレイだ

  ところで、なんで”browntrout”なのかというと、単純に「色」でフレーズをそろえたかったから。そう、あのエリック・クラプトンの「WHITE ROOM」みたいにね

◇2004 12/25〜2005 1/5
  new partner!
 7年ほど乗ったオペルアストラがどーにも調子悪くなった
 修理できないことはなかったんだろうけど、車検も近かったので思い切って新車に乗り換えた
 車選びの基準は「8フィート以上の釣り竿がそのまま積めて、寝泊まり可能なスペースがあり、できれば4駆」ということで、前から気になってたHR-Vに決定した

 これがホントにかわいい車で、小さいのにキビキビ走るし室内も意外と居住性が良い。渓流シーズン開幕後は、きっと頼れる相棒になってくれるハズだ!頼りにしてるぞ!
◇2005 1/6〜1/29
  SO COLD!
 正月休みが終わる頃から急に寒くなってきた。自転車通勤も朝の向い風がけっこうキツイ
 なので、思い切って歩いて通勤することにした。いつもより30分早く家を出て、冷たい空気を感じながら早足で歩いていると、だんだん身体の芯が暖まってくる

 すると、まわりの景色にいろんなストーリーが見えてくる。変なところでブツ切れてる歩道橋には車優先社会の歪みが、妙に低く切りそろえられた公園の垣根には子供の生活を脅かす影が感じられた

 そして、いつもその下を素通りしている街路樹が、夏には日差しを、冬には北風を遮ってくれていることに気づいた

 秋頃の落ち葉の掃除にはいつも閉口させられているけど、実は”共生”してたんだと実感した
◇2005 1/30〜2/12
  setting my bike, in the setting sun
 このサイトはフライフィッシングとバイクの2本の柱で成り立ってるんだけど、これまであまりに”釣り”方向に偏ってきた気がしたので、愛車MK2をトップページにおいてみた

 ほんとうは空気が乾燥してて、空冷エンジンにも適した冬の方がバイクにはイイ季節なんだろうけど…やっぱり寒い。ということで、ちょこちょこイジっては近所をトコトコと走る程度の超ショートツーリングを週末ごとに繰り返してる

 すると不思議なもので、普段最新型のバイクを雑誌で見てると「カッコエエー」とか「乗りてぇー」とか思うんだけど、いざMK2に乗ると、いつも「コレがイチバン!」。「なんで最新型が欲しいなんて思ったんだろう?」と思ってしまう

 ま、バイク乗りって、みんなそうなんだろうけどね
◇2005 2/13〜3/4
  New season , with new partner

 ついに渓流シーズン到来!さて、どこの川へ行こうか?

 例年は湯谷温泉で有名な宇連川からスタートするんだけど、ここがロクな印象がない。足をすべらせて溺れるわ、梅の湯じゃメシ注文しても出てこないわ、釣れない腹いせにデッカイ石を川に放り込むヤツはいるわ…

 なので、のんびり釣れそうな”穴場”の男川にやってきた
 ここはバイクではよく走りにくるところで、街から近いわりに静かでのどかな雰囲気のところ。こんなところでアマゴが釣れれば…

 ま、カンタンに釣れるとは思ってなかったけど、やっぱりサカナがいることぐらいは確認して帰りたかったナ

◇2005 3/5〜3/17
  Slow and slack , sometime

 単車と同じくらい、妻のヒンシュクを買っているのが”自転車”である。「一度に2台乗れるわけじゃあるまいし…」って、そりゃたしかにそうなんだけど…

 10年ほど前まではマウンテンバイクに凝ってて、極ローカルなダウンヒル大会では優勝しちゃったりした
 最近は、いわゆる”ミニベロ”っていうのが好きで、写真のはプジョーの「COM-20」という自転車を、浜松のミソノイサイクルさんでいろいろと面倒をみてもらい、ランドナー(ツーリング車)っぽくカスタムした出来たての新車


 ポジション合わせもそこそこに、25年ぶりのドロップハンドルに喜びいさんで乗ってみたら…見事に持病の腱鞘炎が悪化した

 ま、近所をポタポタ走るとしよう

◇2005 3/18〜
  got snow , with pollen !

 3月13日、この黒潮とカラっ風の街豊橋に雪が積もった

 おまけにこの日は凄まじい量のスギ花粉が飛んだため、バイクに乗っている間、寒さなのか花粉なのかわからずにクシャミが出るわ、家に帰れば風邪なのか花粉症なのかわからず頭痛がした

 それにしても、雪っていうのはなんかセンチメンタルというか、ロマンチックというか、人の情緒に訴えかけるものである
 バブル期に「積もった雪丸めて冷凍庫に入れておいて、真夏にオン・ザ・ロックならぬ”オン・ザ・スノウ”で飲むのが粋なんだよ」とか言ってるヤツがいたけど、今年の雪でそんなことしたら真夏に花粉症が発症しちまうよ

 ま、そうでなくても、雪の結晶の中心は塵なんだけどね…

◇2005 4/9〜4/25
  KICK OFF !

 またモータースポーツの季節が始まった。今年のmotoGPの開幕戦はスペインのヘレス…どうしたってシンミリしてしまう

 2年前の開幕戦で加藤大治郎がクラッシュし、鈴鹿にはGPは来なくなった。今年の開幕戦が行われたヘレスは、93年に”フラミンゴ”若井伸之が事故で亡くなったサーキット。そんな記憶がよみがえり、複雑な気持ちで開幕を迎えた


 写真は予選終了後のロッシの笑顔だけど、レース後は勝ったにもかかわらず接触をめぐって2位のジベルノーとにらみ合い、表彰式では観衆から激しいブーイングを浴びてしまった

 ロッシという巨大な太陽が放つ光。その光が強くなればなるほど、照らされるものの影は色濃くなっていく…まさに”光と影”のスペインGPだった

◇2005 4/26〜5/7
  "FLY" away

 なぜか、突然”はしご釣り”をしたくなった

 そこで、
4漁協にまたがる初めて&久しぶりの川を釣り歩いた
 その最初の川(初めてきたところ)で釣り初めて3分後に、「なぜ釣り歩きをしたくなったのか?」がわかった

 それは”景色”だった
 初めて見る景色…里の風景も、渓相も、釣れる魚も、すべてがとても新鮮で、ここ数年に味わったことのない感動であった

 思えば、フライフィッシングを始めた頃は、1年で1匹しか釣れないこともあったし、何百キロも車を走らせて小さなニジマスを1匹…なんてことも珍しくなかった

 それでも、飽きずに懲りもせずフライを続けてきた理由…それが、この日味わった感動があったからだとわかったとき、また、そしてもっとフライが好きになった

◇2005 5/8〜5/15
  a little life in a small stream

 里川のイメージが強い寒狭川も、源流部は千メートル近い山々から流れを集めた細流だ

 これまでもその源流を何度か釣行してきたけど、”山岳渓流”の様相を呈した
出入りの難しい谷でリーダーキャストを繰り返すのに疲れてきて、最近はほとんど出かけていない

 でも、ときどき通る山道沿いに気になる流れがあった
 車から見える流れは、他のどこか…東北や北陸ならすぐに降りて竿を出したくなるような澄んだ細流…だけどここは愛知県。トラウトなんているはずのないポイントだと思っていた

 でも、そこには彼の地と同じような美しいイワナがいた
 ただ、流れのそばに放置された真新しいエサ用ミミズの空箱に、ここが都市からほど近い里川だと思い知らされた

◇2005 5/16〜6/3
  Once upon a time ,

 車で1時間ちょっとで行ける設楽町の塩津温泉に1泊して、旧田口線の廃線跡を歩いた

 初日は鳳来の本長篠から、鳳来寺山を越え、行ったり来たりしながら7時間かけて稲目トンネルまで歩いた


 何より驚いたのは、里の風景の美しさだった
 谷筋に段々に作られた小さな棚田、民家の脇にひっそりと佇む炭焼き窯、歴史を感じさせる薬師堂…それらはすべてまわりの風景と一体化し、里の風景を演出していた

 その里の丘を田口線は走っていた

 今となっては想像しかできないけど、その走る姿は、やはり里の風景の一つとして完璧に同化していたんだろうと思った

◇2005 6/4〜6/17
  The rainey season comin' soon

 めっきりと日が長くなり、4時過ぎにはもう釣りができるような季節になった
 早起きもさほどツラくないこの季節の休日には、朝マヅメ組が大挙して渓流にやってくる(ま、自分もそのうちの一人なんだけどネ)

 我先へと川へ降りようとガードレールを越えると…法面の並んだ植栽にキレイに細かい蜘蛛の巣がかかっていた


 その蜘蛛の巣が集めた朝露は、緑の葉とピンクの花びらに滴となってしたたり、朝日の反射をひときわきらびやかなものにしていた

 国道のガードレールのすぐ脇で、人が手を加えた花に自然が絶妙の色付けをする…”自然との共生””自然の叡智”は、山を削った瀬戸の郊外ではなく、ここにあった

◇2005 6/18〜7/2
  Through the past , for the future

 豊橋は太平洋、三河湾、そしてちょっと離れて浜名湖と、3方を異なった海に囲まれた街なので、自分の家からは北以外のどこへ走っていっても20分ほどで海に出ることができる

 その中でも、三河湾に突き出した『神野新田』の堤防道路は、小さなシケインをはさんで2キロ以上の直線になっている


 その北端にあるのが『吉前海岸』と呼ばれる干潟だ
 今やほとんどが干拓されてしまった三河湾の干潟。ここも再三の開発計画にさらされながらも、現在まで生きのびてきた

 思えば、自分も20年以上バイクに乗ってきて、何人もの友人・知人を亡くしながらも、乗り続けてきた

 そして、アメリカ〜日本で25年以上走り続けてきたMK2

 それぞれの過去を背負いながら…明日に向かって… 

◇2005 7/3〜7/22
  have a break , beside the creek

 源流は疲れるし、本流でやる技術もない…自分のようなお気楽フライフィッシャーが向かうのは、おのずと出入りがラクな里川が中心である

 田んぼがあって、ポツリポツリと納屋のある農家が並び、その間を流れるちょっとだけ護岸された小さな川にかかる角のとれたコンクリートの橋…
 ま、なんとなくイメージする里川の風景なんだけど、こういう里川ってのがありそうでなかなかない

 そんな中、下伊那の加々須川の中流部は自分のイメージする典型的里川である
 そのほとりに
建つ木造の舞台に腰掛け、その風景を楽しむ

 
時間がゆっくりと流れだし、やがて記憶がないはずの秋田の田舎町で過ごした幼少の頃を”思い出し”ていた

◇2005 7/23〜7/28
  Is that circle ? sphere ?

 何かの映画で主人公が同じようなコトを言うシーンがあったけど、自分は小学生の頃、打ち上げ花火は下から見ると”平べったい”ものだと思っていた。「あー、花火が丸く見えるところに住んでてヨカッタなー」と

 ある日、自転車で打ち上げ会場の近くまで行って、初めて誤りに気が付くことになるのだが、それまではいつも近所の公園から花火を眺めていた


 その公園に、今年は子供を連れてやってきた
 自分が子供の頃に絶好の観覧スポットだったところからは、木がじゃまして花火がよく見えなくなっていたけど、そのことで公園の木も自分同様に大きくなったんだなぁと、時の流れを実感した

 まだ一歳にも満たない娘は、花火に「ほー!」と言って驚いているだけだったが、どんなふうに見えたんだろう…

◇2005 7/29〜8/18
  Best wishes for the hot season

 7月も終盤になって急に暑くなった。「こんなときは、仕事なんか休んで、どこかの高原あたりで川で遊ぶのがイチバン!」ということで、御嶽山のあたりの渓流へ遠征した

 「どうせなら気持ちよくロッドが振れる広い川で…」と思い出掛けた西野川だったけど、小さなアマゴがやっと1匹…これじゃかえってストレスが蓄積される…なんてコトはなかった

 釣れなかったけど、西野のすぐ横の里川では気持ちよいリズムでアマゴが顔を見せてくれたし、途中で寄った川も写真のような美しい渓で、そこにいるだけでホッとするようなところだった

 
でも、世の中なかなか仕事を休めない人も多いハズ。そんな人たちのために、せめて画像で暑中お見舞い…

◇2005 8/19〜8/30
  
♪ Lonely, I'm Mr. Lonely …

 15年くらい前に、『北の国から』で有名な杉田成道が制作した2時間ドラマのロケが豊橋周辺で行われた
 豊橋出身の杉田氏自身の青春時代をモチーフにしたドラマだったので、舞台は当然昭和、それも40年代前後だった

 そのため、町並みの撮影は豊橋ではなく新城で行われた
 ”レトロ”と言うにはあまりにもリアルな古い商店街が残っている旧街道沿いは、まさにその時代の雰囲気にピッタリに見えた


 最近、釣りに出掛けるため深夜にそこをよく通る
 今もなお残る昭和の香りを感じながら… 

 そんなとき、きまって頭の中では、ドラマのクライマックスで流れていた♪”mr.lonely”が自然と流れている

◇2005 8/31〜9/22
  
COUNT DOWN

 8月も今日で終わり…浪合の漁協は今日でクローズし、根羽川もあと15日で禁漁になる
 毎年この時期になると、「あと何回行けるかなぁ…」と考え込んでしまう。どうせ毎週行くんだから、単純計算なのに…

 そんな事を思いながらHPの更新をしようとして、ふと気づいた

 「トップページの画像に魚の写真を使ったことがないんだ」

 
ま、尺アマゴの写真でも掲載できればカッコいいんだけど、世の中なかなか思い通りにはいかないもの。それに背伸びしたってしょうがない。地元で釣れる特別大きなワケでもないけど、愛嬌たっぷりのアマゴでいいじゃないか…

 でも、このサイズは自分にとって結構”背伸び”だったりする

◇2005 9/23〜11/8
  
the coming of autumn

 数年前まで、寒狭川上流漁協管内は9月の第一週までで禁漁になった
 ただでさえ標高の低い里川。9月の声を聞いたばかりの時期はまだまだ”夏”であり、とてもじゃないけど禁漁=秋なんて実感できず、9月の第二週以降は、峠を越えて根羽川や岐阜まで出掛けたものだった

 それが9月30日まで漁期が延びると、秋という季節がものすごい勢いでやってくることを知った


 日の短さ、毬栗、彼岸花、コスモス…

 やっぱり、カレンダーじゃなく”自然”に『禁漁だよ』と言われた方が説得力があるし、気分がいいヨ

◇2005 11/9〜11/21
  
the gradations of blue

 釣りシーズン終了と同時に仕事の方が劇的に忙しくなった

 土日出勤は当たり前、帰りは深夜になることもままあり、『このままだと血管か堪忍袋の緒のどっちかがキレそう…』という状態だったので、昼前に仕事を切り上げ、バイクでトコトコ出掛けてみた

 そんなときはやっぱり海沿いに限る

 隣町の蒲郡、三谷の町の海岸でのんびりと海を眺める
 空の薄青、海の青、そしてMK2の紺色が、まだ昼過ぎだというのに、すでに傾いている日差しに照らされ、絶妙なグラデーションを描いていた


 さて、週明けからは、また”ブルー”な毎日だ…

◇2005 11/22〜12/31
  
LAT.43' N

 7年ぶりの北海道はみぞれがあられに変わる厳しい天気…

 それでも、本州以南が禁漁になるこの時期に、多くのフライフィッシャーが寒風吹きすさぶ中、アメマスやサーモンとのファイトに興じているという


 そんな北のフライマンたちが集うショップにおじゃましてみた
 都心部とは思えないほど静かな通りにあるそのショップでは、この日も地元のフライフィッシャーたちがひっきりなしに訪れては、それぞれが持ち寄った情報を交換していた

 そんな何とも言えないイイ雰囲気に誘われて、自分もちょっとだけお店の方とお話させてもらった

 その余韻を携えたまま、夜の札幌を歩いた
 街のあちこちで、イルミネーションがまばゆい光を放っていた

◇2006 1/1〜2/7
  
A Happy New Year!

 元日の天気予報は『晴れ』になったらしいので…バレないとは思うけど一応告白しておくと、コレは12月30日に撮った写真

 数日続いた寒波と、自身の風邪が良くなったので久しぶりにMK2に乗る…といっても、近所の神社までの30分ほどのチョイ乗りとなった

 場所は豊橋の新興住宅地である忠興の八幡社。小高い丘の上にあるこの神社の敷地からは、豊橋の市街地が一望(
夜景もとても綺麗)でき、しかもバイクで本殿の真ん前まで乗り付けることができる

 そこで失礼してMK2で鳥居をくぐらせてもらった

 はたして、バチがあたるのか、それとも御利益があるのか…

◇2006 2/8〜3/6
  
Back again

 よせばいいのに、懲りずに2年ぶりにやってきた宇連川…

 言っちゃぁ何だが、ここの川は年々釣れなくなってきた。なのに数年前に漁券はしっかり値上げしやがった


 それがわかっているのに、何故来てしまうんだろう?

 それはきっと景色のせいだと思う
 どうってコトのない里川、名物というほどでもないけど、地元の食材を贅沢に使った食事を出すお店、そして川に沿って走る飯田線…

 どこか懐かしいその景色を見ては、かつて田口線が走っていた頃の寒狭川…自分は知らないけれど…に似ているんだろうなどと、2週間後の寒狭川の解禁に思いをはせるのだ

◇2006 3/7〜4/5
  
Empty

 昔購読していたフライ雑誌に”釣り師の言い訳”というタイトルの、エッセイというかショートストーリーみたいな連載があった
 話の内容なんてまったく記憶がないけど、そのタイトルだけが妙にインパクトがあったので今でも覚えている


 さて、別に”言い訳”ではないんだけど、釣った魚に写真を撮る前に逃げられる…コレは正直ものすごくヘコむ
 ”釣り”の定義的には、釣った魚としてカウントして差し支えないハズなのに、釣れた喜びの何倍もの後悔がヒシヒシと押し寄せてくるから不思議だ

 この日、尺ほどのアマゴに撮影前に逃げられた
 あんまり悔しいので、残像だけでも写らないか(笑)と、カラのネットを撮影してみた


 と、ここまで書いて気づいたけど、コレ”言い訳”だよ(苦笑)

◇2006 4/6〜4/24
  
It's only , But I like it !

 ローリングストーンズの名古屋公演へ行った

 そもそもコンサートという物自体がいつ以来か思い出せない。はたして、ストーンズでハジけることのできる若さとエネルギーがまだ残っているんだろうか…

 そんなコトを考えながらやってきた名古屋ドーム。心配は無用だった
 踊る、跳ねる、叫ぶ、歌う…平均年齢60超のメンバーに煽られるように、自分も存分にロックンロールを満喫したところで一句浮かんだ

 「ウマい」「ヘタ」…それを論じて何になる イッツ・オンリー・ロックンロール (字余り)

◇2006 4/25〜5/27
  
Endless Winter

 画像からはわかりにくいかもしれないけれど、左の護岸のフラットな部分の白いところは積もったみぞれ、右半分に見える白い筋は雪である

 思い起こせば 先々週は夏日、先週は残雪の中、そしてこの日は雪降る中でのキャスト…もう4月末だというのに…

 今年は例年になく、寒暖の差が激しく、サイクルが短い気がする。それに釣れる日と釣れない日の差も大きい気がする

 こうなると、釣りに行く日、行くポイントの選択がとても難しい
 そして思い出す”フライフィッシング格言”


 『最高のコンディション=先週のこのポイント、最悪のコンディション=今、ここ』

◇2006 5/28〜6/27
  
Field of Dreams

 御岳のふもとを流れる西野川は、数年前に設置されたキャッチ&リリース区間と、そこに棲む尺アマゴで一躍全国にその名を知らしめた

 しかし、実際には数年前の水害やお決まりの土木工事、それに後を絶たない”密漁”により、めっきりと魚影が薄くなってしまったという…

 この日、釣りを始める前に漁協の方と話をしたが…『地元の関係者がどんなに頑張っても、遠くから来る釣り人はコンビニで魚券を買っちゃうし(そうすると漁協本部の収益となり、C&R区間の管理をしている地元には還元されないという)、クーラーボックスに入れていく人もいるから…』

 この釣り人の”夢のフィールド”も、他の多くの渓流と同じように瀬戸際に立たされているのかもしれない…

◇2006 6/28〜7/29
  
7 minutes silence
 案の定、孤軍奮闘していた中田があちこちで叩かれている
 それもプレーのミスならまだしも、試合後のインタビューのことで…

 実は、中田がイタリアでプレーしていた頃、ペルージャでのホームゲームを現地で観戦したことがある
 その日は特に大勢の日本人がスタジアムに来ていて、試合前の練習で彼はチームメイトから『おい、すごいな!今日はオマエの応援が!』なんていうふうに冷やかされているようだった

 でも、彼はいつものように淡々とパス練習をしていたのだが、練習終了間際、彼がトラップミスしたボールがメインスタンド前に転がってきた

 
彼は照れ笑いを浮かべながらボールを拾い、小さくスタンドに手を振った

 

 そう、あのトラップミスは故意だったのだ。そうすることで、彼はスタンドに陣取る大勢の日本のファンに挨拶する口実を作ったのだった

 その試合で、彼が率いるペルージャは創設以来初めて強豪インテル・ミラノに勝利した
 スタジアムから帰る僕たち日本人が大勢乗ったバスを、地元のペルージャのファンは大きな拍手と大歓声で見送ってくれた

 あのとき中田が見せた優しさと、彼が感じさせてくれた日本人としての大きな誇りを、自分は決して忘れない…

◇2006 7/30〜8/27
  
fishing in fantasy

 いつも有名河川に初めて釣りに行った時というのは玉砕だ

 北海道の阿寒川や西別川、木曽の西野川それに飛騨の小鳥川…
 だからこの日の忍野・桂川もボーズ覚悟で、『ま、キレイな景色の中で釣りさえできれば…』くらいの気持ちだった

 ところが肝心の景色に驚く…というより幻滅してしまった
 その反面、釣果といえばもう寒狭での15年分を釣ったんじゃないかと思うほどの爆釣だった

 そしてイブニング…ここで初めて、忍野の幻想的な景色の中での釣りを、ブルックトラウトの宝石のような美しさを体験した

 そしていつしか、やっぱり忍野は自分の思い描いていたとおり、聖地と呼ぶにふさわしい川だと確信していた

◇2006 8/28〜9/24
  
the Hope is here
 自分のようなお気楽派な釣人が出掛けるような里川は、正直言ってどこも同じような状況にある

 
土手にも、川底にもいたるところに吸い殻やゴミが転がっている川に、解禁日直前に放流された魚たちは、解禁初日で半分ほどが持ち帰られ、残った半分を半年でこれまた大勢の釣人が奪い合う…

 こんな釣りに抵抗を感じなくなっていながらも、心のどこかで感じていた違和感…
 初めて目にした石徹白は、見た目こそ普通の里川だった
 ただ、その魚の数と美しさ、さらにそこに集まる釣り人たちの”誇り”にも似た愛着を知った瞬間、もうこの川の”虜=フリーク”になっていた
◇2006 9/25〜10/8
  
We also glad !

 以前、長野のある山村がヤマトイワナの種沢を保護すべく、釣り人に乱獲をしないように呼びかける看板をその沢に立てた
『ここは貴重なヤマトイワナの繁殖している谷です。持ち帰らないでください』と…

 するとヤマトイワナはその年のうちに沢から姿を消し、残ったのは釣り人の放置した大量のゴミだけだったという


 峠川でこの看板を見たとき、自分は本当に”満面の笑顔のアマゴ”の顔が頭に浮かんだ
 アマゴが、目を細めてスキップしながら川に戻っていく姿が、である

 絵や写真にしてしまうとバカげているような姿だろうけど、頭に浮かんだそのアマゴはほんとうにうれしそうだった

◇2006 10/9〜11/19
  
Beautiful Losers

 F−1の日本グランプリの開催権が、来年から富士スピードウェイに移ることとなった
 今までほとんど意識することなく、4月には2輪のmotogp、7月には8耐、そして10月にはF−1を見に出かけていた鈴鹿が、数年前にはmotogpの開催権をもてぎに譲り、そして今F−1を失おうとしている…


 そしてその鈴鹿でタイトルを失うことがほぼ確定的となった”皇帝”ミハエル・シューマッハー
 これまで、勝利に、そしてタイトルに常人には計り知れないほどの執着を見せてきた彼が初めて見せた”敗者の美学”…


 日が傾き掛けたグランドスタンドにはためく、彼の母国、ドイツ国旗と秋の空…
 シューマッハーと同様、鈴鹿サーキットもまた”美しき敗者”に見えた

◇2006 11/20〜12/30
  
River of Dragon

 去年ここを訪れた時、時間的な問題で自分はほとんど釣りができなかった。それどころか、他の人の釣っている姿すら見ることが出来なかった
 ただ、その場に集まっていた仲間達から『50センチ』とか『70センチ』という、とても信じられないようなサイズの魚の話だけは聞くことが出来た

 今年は西野や忍野で、いわゆる”尺”サイズの魚を何匹も見ることはできたし、先日の段戸湖でも48センチのレインボーをキャッチすることができた


 それでもまだ、自分にとっては”想像上の生物”でしかない50センチオーバーの鱒たち…

 そんな、いわば”竜”と同じ存在だった”幻のレインボー”を初めてこの手でキャッチしたのは、その名の通り「竜の川」天竜川だった

◇2006 12/31〜2007 2/3
  
a perfect sky

 今年最後の釣りをするために、静岡県の『すそのフィッシングパーク』へ出掛けた

 途中、今年4回目の富士山を見た
 過去3回は夏に忍野へ向かう車中だったので、雪を抱いた富士の姿を見たのは本当に久しぶりだった

 山頂から裾野へと広がる傾斜、雪で白くなった部分とそうでない部分の比率、そして青い空を背景にくっきりと浮かび上がるシルエット…
 良くは知らないけれど、その全てが”黄金比”で構成されているかのような完璧な景色を見ると、この山が『霊峰』と呼ばれる理由を本能で理解することができる

 こうして日本人としての魂を再確認したこの日、アメリカから届いたロッドの”入魂”をすることになったのだった

◇2007 2/4〜 3/10
  
this is "Kaikin" !

 まぁウワサには聞いていたが、体験したのは初めてだった
 『凍るガイド』と『張り付くフェルトソール』…

 というのも、いつも解禁は宇連川か男川というほとんど平地の川で迎えてきたからで、こんなふうに岐阜の渓で解禁を迎えたのは初めてだったから


 しかも寒かったのは天気だけじゃない
 はるばる向かった飛騨川水系の白川で、なんとボーズを食らうという”寒さ”だ

 でも、そんな寒さを癒してくれる暖かい鍋と友人達との楽しい会話
 それは”凍るガイド”と同様、自分にとっては大好きなシーズンの始まりを告げる”早春の風物詩”…

◇2007 3/11〜5/8
  
Slow Fishing , Snow Falling

 寒狭で雪に降られることなんて、そうはない

 しかし、この日の天気予報が告げたのは『愛知県は2月上旬の気候に逆戻り…』
 そんな天気の中、2月上旬はまだ禁漁だったこの川での釣りは、やっぱり厳しいものとなった

 でも、おかげで普段は見ることのない季節の寒狭川を体験することができた
 残雪、霜、そしてサビたアマゴ…

 いつも自分が訪れるようになる前の季節の寒狭の姿を知ることができた、貴重な1日だった

◇2007 5/9〜6/3
  
"Ohnagura" on my mind

 初めてフライフィッシングをした川
 初めてアマゴを釣った川
 初めてイワナを釣った川
 そして、あと数年でダムに沈む川…

 寒狭上流の、この大名倉川と呼ばれる区間は、自分にとって特別な流れになっている
 あの頃、ダムのことなど何も知らず、毎週のようのこの看板の横をワクワクしながら走り抜けていた…

 今年…ついに設楽ダム建設に向けて正式に動き出した今年…初めてこの看板を見たこの日は、何とも言えない寂しさに襲われた

◇2007 6/4〜7/30
  
another 6th straight victory

 まー…私事で大変恐縮なんだけど、先日長男が生まれた

 そして、いざ産まれると娘の時はさほどコダワリのなかった”名前”について、あーでもないこーでもないと毎日悶絶するようになった

 で、最初に思いついたのが『論志史』…そう、史上最強・最速のライダー(だと思う)、バレンティーノ・ロッシの若き日のニックネーム”ろっしふみ”である

 しかし当然のように関係者一同から猛反対を食らい、泣く泣く断念…そこで故・加藤大治郎、ロッシ、ノリック(阿部典史)という、大好きな3人のライダーから1文字ずつ貰った名前で妥協点を見いだしてもらった

 ということで、レプリカヘルメットも買ってますます"FORZA ROSSI"、"ALE! VALE!"な毎日である

◇2007 7/31〜9/12
 
Green is the color

 3月にこの渓を訪れたときは、ときおり数メートル先も見えなくなるほどの吹雪だった

 やがて椿が咲き、スズメバチが飛ぶようになり、蜘蛛の巣が縦横無尽に張り巡らされる季節になった
 空の色も、木々の色も、そして魚の肌の色までもが、季節の移り変わりを教えてくれる寒狭川

 そして、緑に覆われたこのプールが、瀬が、そして淵が、フライフィッシャーにとって、今年のシーズンが残り少なくなってきたことも教えてくれる

 美しい緑の中で過ごす、楽しくも切ない真夏の釣り…

◇2007 9/13〜10/7
 
the last one

 3年(+3年+α)も習っていながら、まったく身に付かないと言われる英語教育…しかし、どうでもいいようなコトはよく覚えている

 "god only knows"は『神のみぞ知る』と言われるが、実際には『そんなコトはわかるわきゃない』であり、"○○ is the last man , who…"なら『それをやる最後の人間』じゃなく『アイツは絶対そんなことはしない』というニュアンスだという教師の言葉…

 この日、根羽で釣りをしたのはわずか40分ちょっと…これまでの状況を考えれば、『竿を振れるだけでももうけもの』のつもりだったけど…

 そんな中で釣れたこのシーズン最後の1匹…"the last one"の美しさは、まさに自分にとっては『ありえない』とでも訳すべきかもしれない

◇2007 10/8〜11/25
 
Norifumi "Norick" Abe (1975~2007)

 最初に、このニュースを目にしたとき『お父さんが亡くなったのか?』と思った
 60歳を目前にしながらなお現役のオートレーサーであるノリックの父・阿部光雄氏の事故の報だと…

 鈴鹿の1コーナーで200キロ以上のスピードで吹っ飛ばされても無傷だった男、ブレーキングでケビン・シュワンツをかわせる男が、スクーターで国道を走っていて事故で死ぬ…
 レースでの安全面の向上を熱心に訴え、小さな子供のライディングスクールにも精を出していたノリックが…

 最愛にして最高の息子の悲報の中、その父が語った『もっともっと、レース界に貢献できればよかったけど…』の一言が、あまりにも悲しい

◇2007 11/26〜2008 2/11
 
Stove League

 自分にとっての渓流釣りが、通年の”趣味”になったのはほんの2〜3年前のことだ

 それまではまだ暑い9月の半ばから、翌年の2月末の解禁を待ちわびつつ秋から冬を過ごしていたのだが、この天竜川を知ってからは、冬の釣りもまた”熱い”シーズンとなった

 ただ、心どこかで、ココのレインボー達を軽く見ていた

 ”冬季限定のイージーなターゲット…”
 でも、彼らもまた、ペアリングし、浅瀬を見つけて産卵床を掘り、必死でこの天竜で命を繋ごうとする姿を今年初めて見た…

 そして、この天竜川C&Rエリアもまた、寒狭や根羽、そして峠川同様に自分にとって大切な”カーティスクリーク”になった

◇2008 2/12〜4/16
 
Pride of hatchery

 去年初めて”ちゃんと釣りをした”寒狭中部漁協のフライ・ルアー専用区を、今年のオープニングフィールドに選んだ

 天候や時間的な理由もあったけど、最大の理由は『去年、結構釣れたから』だった

 「早春のシラメのミッジング(とは言ってもルースニングでやったんだけど)で全国的に名高いフィールドも、そんなに敷居が高くないジャン」と感じた昨年の解禁のこともあり、今年は割と”イージー”に考えて出かけたが…

 見事にライズにハマり、気がつけば夢中でミッジングしていた

 とは言っても、他のフライマンが使う”本当のミッジ”の倍くらいの大きさのフライだったけど…(苦笑)

◇2008 4/17〜7/21
 
Wet, Dry later

 正直、忍野なら放流前だろうが人がどれだけいようが”釣れる”とタカをくくっていた

 これまでの何度かの釣行で好感触を得ていたニンフを鼻先に流しさえすれば…そんな思惑はこの日木っ端微塵に吹き飛んだ
 おそらく越冬したであろう鱒達は、人の姿にも敏感で、そして派手なフライには見向きもしなかった

 やがて霧雨が上がり、日光が差し込み出すとライズが始まった
 すると今度はドライでいとも簡単に釣れた

 雨、後晴れ…ニンフ、後ドライ…

 いつも何かを裏切り、何かを気づかせてくれる忍野。今度来るときにはどんな表情を見せてくれるんだろう?

◇2008 7/22〜9/29
 
Ghost of OSHINO

 この日、釣りを終えて帰り支度をしているとき、漁協駐車場の堰堤のところでFF誌にも登場する刈田さんとリバーズエッジの渡辺さんが話をしていた

 刈田さんが採集した前日の流下物を拡大鏡で眺めながら、イブニングの傾向なんかを2人で語り合う姿を見て、いろいろと考えさせられた

 正直、忍野には『ニンフのサイトならとりあえず釣れる
』という認識で来ていた
 その上でライズを取れれば上出来、ダメでもニンフで”尺”の引きが楽しめる…そんな感覚だった

 でも、やっぱりそれは”偶然”の出会頭だったのかもしれない。もしかしたら、今度こそ「ボ」かもしれない…

 帰り際にあらためて見た忍野の流れは、これまでよりずっと手強く見えた

◇2008 9/30〜11/6
 
Got the eighth pin

 3位までに入れば無条件で8個目のタイトルを獲得できるこの日本GPで、バレンティーノ・ロッシは今は亡きノリックのステッカーをヘルメットに貼り付けて走った

 そのステッカーには、ロッシがまだローティーンだった頃にビデオで何度も繰り返し見た94年の日本GP…阿部典史が怪物ミック・ドゥーハンをパスし、王者ケビン・シュワンツに襲い掛かり、そして壮絶に散ったあの時の姿が描かれていた

 そのヘルメットを被ってピットから出て行くロッシを見たとき、自分はロッシが勝ってタイトルを決めるつもりなんだと確信した

 06年のムジェロ…度重なるトラブルに見舞われ、ランキング8位で迎えたホームタウンGPで、ロッシはゼッケン”74”がペイントされたヘルメットで望んだ
 すでにこの頃には、日本人ライダー以外では誰もステッカーすら貼っていなかった”74”を、彼は自らのヘルメットのデザインの一部としてペイントしてきたのだ

 そんなふうに、誰かの魂とともに走る時、ロッシは必ず信じられないような力を発揮し、そして勝利するのだ

◇2008 11/7〜12/30
 
powerful beauty

 「冬季限定の管理釣り場」として見ていたこの川で、ペアリングするレインボーやイワナ、そして産卵して斃死したサツキマスを見たのはちょうど1年前…それ以来、この天竜川は自分にとって本当の意味での、タフで面白くて、敬意を払うべき”stream”になった

 そしてこの日、天竜で釣れた50センチほどのレインボー…
 その体躯、色艶、そしてヒレ…そのどれもが信じられないほど美しく、完璧な姿だった

 はたして、今の日本でこれだけのコンディションのレインボーが釣れる川がどれくらいあるのだろう?
 いったい、天竜川にはどれほどの魅力的な魚達が泳いでいるのだろう?

 今、自分は自信を持って『天竜川は最高の川だ』と言える

◇2008 12/30〜2009 6/12
 
the scarface

 近年は渓流よりも天竜の方がメインシーズンなんじゃないか、と思うくらいよく通っている

 整備された道路や駐車場といったアクセス、集まってくる釣り人のおおらかさ、そして何よりそのサイズがもたらす”ファイト”は最高に魅力的だからだ

 しかし、そんな”のどか”な雰囲気の中、時折”釣り”という行為の別の本質を見せ付けられる瞬間がある

 年末にキャッチした60センチほどのレインボー…その口先には、何度もフックを銜えたであろう傷跡が生々しく残されていた

 そしてその表情は、”ゲーム”や”レジャー”といった娯楽とはおそよかけ離れた、激しい敵意に満ちていた

 そう、釣りとは魚にとっては生きるか死ぬかの”ファイト”なのだ

◇2009 6/13〜9/5
 
summer sky

 家、保育園、仕事、保育園、実家、家…

 毎日毎日、山や渓流とは無縁の生活を送っているうちに、すっかり季節が変わっていた

 今年2回目の寒狭川。気温計は25度を示していた

 そんな中で何匹かの魚と過ごしながらも、まだ夏がそこまで来ているという実感はなかった

 
そんな時差ボケならに”季節ボケ”から覚めたのは帰りの車中
 前を走るタンクローリーのテールに映った青い空と白い雲…

 真夏の空の下を、間違いなく自分の愛車が走っていた

◇2009 9/6〜10/28
 
Square scenery

 10年ぶりくらいに入院生活をすることになった…と言っても、自分が病んだわけではなく子供が病気をこじらせたため付き添いでの病院ライフである

 いくらテレビ/DVDが完備されていても、朝から晩までベッドの上というのは大人だって退屈だし、ましてや2歳かそこらの子供ならなおさら…かと思いきや、窓から見える道路を走るトラックだのタンクローリーだのを見て結構喜んでいた

 で、そろそろ退院も近いとうことで病室を変わると、今度は眼下の神野新田の早場米の田んぼで稲刈りが始まっていた

 思えば引越しだ何だで春先から走り回ったこのあたり…あの頃は田植さえまだだったのに、もう収穫の季節とは…

◇2009 10/29〜2010 4/28
 
9:0

 

 2輪のレースにさほど興味のない人でも、”バレンティーノ・ロッシ”という名前くらいは聞いたことがあるだろう
 では、”芳賀紀行”という選手についてはどうだろうか?


 市販車ベースのオートバイで争われる世界スーパーバイク選手権は、欧米ではロッシが活躍するMotoGPと並ぶ人気スポーツであり、芳賀はヨーロッパ各国にファンクラブがあるほどのスター選手である

 ビートの利いたダンスのように激しく熱い走りでファンを魅了する彼は、これまで何度も頂点まであと一歩に迫りながらそのたびに不運に見舞われ王座を逃してきた

 その彼がランキングトップで迎えたシーズン最終戦…しかし第1ヒートの転倒でまたもや悲願は叶わなかった…

 同じ日、9個目の世界タイトルを獲得したロッシ、いまだ栄冠をその手に出来ない芳賀…2人の間にあったのは、運でも、実力でもなく、ただ無情な現実だった

◇2010 4/29〜2011 2/26
 
in my life

 一昨年あたりから何かと慌しくなり、去年からは仕事もセーブして子育てに専念…といったら専業主婦・夫に怒られるだろうけど、それなりに精を出していた

 当然生活パターンも変わり、釣行は年間一桁日数に激減し、バイクは乗りモノではなく部屋から眺めるモノになってしまった

 でもコレはコレで結構楽しめるようになってきた

 何だかんだ言っても子どもはカワイイし、寝かしつけた後には(釣りに行けない間に増えた…笑)ギターなんか弾いて過ごすのもいい

 
しかしこう暖かくて、天気もいいとやっぱり渓流が気になったりする(苦笑)

◇2011 2/27〜5/4
 
"Splash" of Spring

 前週に出かけた寒狭中部での釣果があまりにもアレだったので、ちょっとニンフのシステムを変えてみた…って言ってもマーカーをペースト状のものからボールマーカーに変えただけなんだけど

 で、はりきって寒狭上流に行くと…目指すプールではなんとライズの真っ最中、嬉しいやらめんどくさいやら、まー楽しい解禁だった

 さらに翌週、もう一度そのプールへ行くと…ライズも魚影もナシ。結局ボールマーカーの威力は未だ不明…次回実戦は11月か?(笑)

 さて、トップの動画は初めてのyou tube投稿。う〜ん、凄い時代になってたんだなぁ…

◇2011 5/5〜11/5
 
450M High

 寒狭から根羽へ向かう県道は、自分がオートバイで走るようになった30年ほど前からまったく変わらず、車同士がすれ違うのもやっとの狭い区間がある

 いつまでも整備されない理由…それはダム計画だ
 どうせほっておいてもあと数年で”沈む”道路…整備するだけナントヤラである

 その沈む区間の小高い丘に咲くのが、このウバヒガンである

 ちょうどダムの”喫水線”あたりに咲くこのサクラの花を、あと何回見ることができるのだろうか…

◇2011 11/6〜2012 5/5
 
MARCO "super sic" SIMONCELLI 1987~2011

 モータースポーツが孕む、本当に悲しい、最悪の悲劇…だけど、その中でたった1つわかったことがあった

 ちょうど1年前の富沢の事故…あのとき問題視された赤旗基準や情報の開示方法、そしてレース進行のあり方などを、今回は運営サイドがほぼ完璧にコントロールした、ということだ

 こんな悲しいコトはないほうがいいに決まっている
 でも、起きてしまったことをただ無駄にしないこともまた大切なんだと思う

2012 5/6〜
 
Miracle One !

 寒狭でいわゆる”尺アマゴ”を釣ったのは…10数年前の禁漁直前の大名倉から澄川へ入ったあたりだった
 ただそれはメジャーのスケールを勘違いして”フィート”であててしまったもので、しかもカメラなんて持っておらず…後からセンチの換算して『ま、だいたいシャクかな』というものだった

 その後、上の方にあるカラのネットの画像の時は掛け値なしのシャクだったが、撮影前に逃げられた

 そして今年、プールで見えていた一番の大物をキャッチした時は、計測後迷わずスマホの動画で撮影した

 思えば持ち歩く道具も進化したもんだ、とつくづく思う(笑)


who's taro?   
Q アンタ、何してる人なの?  

結構、仕事変わってまして…でもって最近休みがカレンダーどおりのカタギの仕事になりまして…気が狂いそうです

Q おめーよぉ、歳いくつなんだよ?  
まだ30代だよ!(ただし2005年2月現在)
ただし来年以降はこの質問には答えません
Q おたく、どこの人よ?  

生まれは秋田県。
だけど人生の大半は愛知県の豊橋というところで過ごしてます

Q 君、今何キロ出してた?  

120…いや、45キロくらいかな。ハハハ

 



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