私が、高校生の頃、アルバイトして買ったオーディオ機器の一部で、ソニー製「プログラムタイマー」の修理です。

結婚して引っ越してからこれらの機器は電源を入られることもなく、ひっそりと実家の倉庫で眠っていたのです。
先日、ひょんなことから倉庫整理をしていて約12年ぶりに彼らと再会しました。
AM/FMチューナー、アンプ、カセットデッキ(2台)、グラフィックイコライザー、ターンテーブル等もありますが、マ
トモに動いたのは、AM/FMチューナだけでした。
アンプは、L側の音が出ません、カセットデッキは2台とも再生ができないし、メカが動きません。ターンテーブルは
さすがにそのまま置いてきました。でも巷ではいま、このレコードに針を落として聞くのがトレンディだそうで、やはり
持ってこようかしらん!?
シャックにAM/FMチューナーと、何とか動くアンプが(ボリュームがガリ)あったのでそれにつなげて聞いています。
マトモに動いたチューナーと半分壊れかけているアンプ・・・
そんな中、プログラムタイマーは、外観は、すこぶる良いのですが、電源を入れても表示しないし出力も出ません。
毎日、目覚まし代わりにTVでもつけてみようと思い、昔の思い出のものでもあり、いざ修理に取りかかることにしました。
これが、ソニーのプログラムタイマーです。(PT−77型)1981年製造
出力が2系統あって、マイコン内蔵でプログラムし電源のon/offで機器を制御する単純なものです。
電源を入れて表示も出ないし、出力も働きません。

ここで、「表示が出ない」不具合について、2つの原因が考えられます

1)電源部(内部ハード機器)の故障
2)内部ロジック回路(マイコン含む)の故障

続いて、制御出力が出ない場合も上記の原因が考えられます。

今回の場合、電源プラグを差しても「ウンともスン」ともいわない
仮に、1)の内部ハード機器の故障だったら基板部分の半田劣化、配線材の断線、外れが考えられ、電源
回路だったら、電源回路の故障としか考えられない。
2)の内部ロジック回路の故障は、ICで構成されており考えにくい。それにもしそうであったらLSIの故障は、
製造メーカーでもない限り内部解析は不可能でユーザーレベルでは修理不可能。

以上から、1)の故障であることを願って、機器のカバーをあけてみました。

内部は主基板、小型のトランス、アウトレットコンセント、アウトレット制御のリレー、表示設定の切換スイッチ等の構成です。

カバーをあけると、更に「シールド」されたカバーがありました 内部は、基板、トランス、周辺機器と単純でした

電源部を擬視すると、案の定、おかしな状態を発見しました

バックアップ用の「ニカッド電池」でしょうか?
粉を吹いて周辺に散らばっています
更に拡大して撮影。周辺の電解コンデンサ、整流ダイオード、
ツェナダイオード、トランジスタ等のリード線が酸化しています

恐らく、バックアップのための充電電池(当時はニッカド?)だと思いますが、液漏れして蒸発した後の粉末が
散らばっており、周辺の部品に侵食して酸化させています。
もう、原因はこれしかありません。早速修復作業に取りかかることにしました。

基板を外すため、作業に障害になる周辺部品を.あらかじめ外しておきます

まず、この充電電池の除去作業です。
この充電電池は、直径1センチ程度の素子がシールパックされ強力な両面テープとボンド様の素材で基板に
接着され、4個直列に端子を出して電源回路につながっていました。(推測ですが、1.2V×4で 4.8Vの
バックアップ)
このシールパックをカッターで剥がし、なんとか除去に成功しました。
しかし、今後この部品は再生不可能なので代替部品をつけるべきなのですが、しょせん「バックアップ」用と
思われるので、別段無くても用は果たせます。従って、充電電池はジャンクなど同等品をで探して着けても
いいのですが、あえてつけないことにしました。

各部の電圧や素子の良否を確認中

次に、電源回路に電圧が正常に来ているかの確認作業です。
短絡事故防止のため、100V系に5A程度のヒューズを入れておくとより安全です。
確認作業といっても、回路図も無いし、部品を頼りに何らかの電圧が来ているかの確認しかできません。
トランスは、センタータップの端子と、更に30V系と12V系、6V系の合計4系統が出ていましたのでAC系は正常と思われます。
次にDC系。
逆に追って、各DC電圧とオマケにマイナス電圧もそれらしく正常に?出ていました。
しかし、6V系?だけは出力がありません。まさしくこれが原因です。
基板の裏を見ると、ランドが腐食していました。

基板裏側。ランドが腐食しています。 腐食された電解コンデンサも撤去

腐食した電解コンデンサを撤去して洗浄しランド部分にはジャンパー線を這わせて、細かい部品の点検を実施しました。
この電解コンデンサは、明らかに「容量抜け」していました。また腐食を受けている他の各部品は、導通試験時には、回りこみ
するので片方を外して試験。
幸いにも他の電源関連の部品は、トランジスタの導通試験も正常、ツェナダイオードも正常でした。念のため端子部分を洗浄
しておきました。

左が、腐食侵食された電解コンデンサ、右が新品のもの 撤去した電解コンデンサと、充電電池など

幸いにも、同等の電解コンデンサが手持ちにあって、そのまま交換することができました。
内部のホコリをエアーで吹き飛ばして、正規の位置に周辺部品をセットして電源を入れると、表示が現れました。
うつろ覚えの操作方法で一連の動作を確認し、全て正常に復帰したことが確認できました。


写真左:充電電池は撤去、新しい電解コンデンサを実装

周辺を清掃実施
はい、この通り!正常に復帰です 動作確認もしておきました

以上のように久々に、家電品の修理をしました。
これまで、重症でもない限りいろいろ修理してきましたが、最近のものはほとんどが「ブラックボックス化」していて、
非常に修理が難しくなっています。
大体、過去に携わった故障原因は「電源系統」が圧倒的に多く、テレビデオ、トランジスタラジオ、パソコンもそうでした。
さすがに、冷蔵庫はコンプレッサーがNGで素人には手が出せませんでした。2漕式の洗濯機は、脱水モータがNGで
あきらめて嫁さんの要望もあって、全自動に買い換えました。
掃除機は、モーターのブラシが磨耗していたのでブラシを奥に押し込んで完了。
電子レンジは危険です。2.4Gという周波数と高圧を扱うのでやめたほうがいいです。
ビデオデッキも故障したことがありますが、ブラックボックス内の故障で手が出せませんでした。
バブル時代には、平気で物をポンポン捨てて新しいものに買い換えるという現象がおきていました。
しかし、今のご時世不景気なのもありますが、「使えるものは直して使う」ことがエコロジーな心遣いではないでしょうか?

次は、カセットデッキを修理予定・・・hi

戻ります