治療について

児童精神科の治療は、基本的には、お子さんに対して診察および心理アセスメントを通して見立てを行い、家庭生活や幼稚園保育園、学校の生活における課題解決に向けて話し合っていきます。
当院の治療スタンスは、各々の「子どもの育ちを支援する」ことです。
当院では、受診されるお子さんの年齢に応じて、治療内容を工夫しています。

幼児期のお子さん

幼児期では母子面接が中心となりますが、場合によって、カウンセリング(本人への遊戯療法、母親への心理教育など)を提案します。また、通園する幼稚園や保育園との連携を当院学校コーディネーターを介して積極的に行っています。必要に応じて、言語療法や作業療法を行う専門機関に紹介しています。幼児期では、とくにお母さんの支えが必要です。当院では、発達障害を抱えるお子さんをもつお母さんを対象に母親相談会(心理教育的集団療法)を行っています。また、お子さんにもお母さんにも療育的なサポートが必要な場合は、当医療法人の運営する児童発達支援事業所「かずおの森」の利用を提案しています。

小学生のお子さん

お子さんの学年やケースの状況によって、診察では親子同席面接とするか親子並行面接(親子別々に面接)とするかを選択します。必要に応じて、カウンセリング(遊戯療法)や遊びを通したSST(社会技能訓練)集団療法を提案します。親御さんに対するカウンセリング(心理教育など)を提案することもあります。また、小学校との連携を当院学校コーディネーターを介して積極的に行っています。当院では、発達障害を抱えるお子さんをもつお母さんを対象に母親相談会(心理教育的集団療法)を行っています。不登校状態に陥って、ひきこもりがちのお子さんには、同じ境遇の子たちと関わり合う練習のために当院デイケア「ほっと」への通所を提案することもあります(学校との協議で出席扱いとなります)。また、登校してはいるものの、療育的なサポートが有用と考えられる場合には、当医療法人の運営する放課後等デイサービス「かずおの森」の利用を提案しています。児童精神科において、薬物療法が中心となることはありませんが、子どもの呈する病状や症状によっては薬が子どもや家族の生活しやすさに貢献できる場合があります。そうした場合には、薬物療法の併用を提案します。

中学生〜大学生のお子さん

診察では親子並行面接(親子別々に面接)が中心となりますが、ケースによっては親子同席面接を選択することもあります。必要に応じて、親子への心理教育やカウンセリング(子ども単独、もしくは親子各々)を提案します。コミュニケーションの苦手なお子さんには、高校進学の前にSST(社会技能訓練)集団療法を行っています。子どもの通う中学・高校や大学との連携を当院学校コーディネーターを介して積極的に行っています。
不登校状態に陥って、ひきこもりがちのお子さんには、自宅以外の居場所を提供し、自分のスピードでゆっくり成長していけるように、当院デイケア「ほっと」への通所を提案することもあります。人との関わりを避けてひきこもっているお子さんには、当院スタッフが自宅を訪ねて話をしたり一緒にゲームをしたりする訪問看護を提案しています。

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