「ヤマト対銀英伝−キャラ非対応表」付属資料
銀河英雄伝説編

 「ヤマト対銀英伝−キャラ非対応表」の付属資料として、ここでは「銀河英雄伝 説」の登場人物のコメントを書き記します。
 ヤン艦隊固めと、帝国側主要人物固めです。
 以下、いつも通り長いですが、お楽しみ下さい。

<自由惑星同盟>
エドウィン・フィッシャー:
 ヤン艦隊の副司令官。イゼルローン要塞に本拠地を移してからは、イゼルローン要 塞駐留艦隊副司令官。最終階級は中将。
 艦隊運用の名人で、ヤンから艦隊運用に関して全てを任されていた。
 文字通りヤンの「片足」となって、ヤン艦隊の無数の勝利に貢献している。
 「生きた航路図」、「この人がいなければ、ヤン艦隊は迷子になる」と言われてい る。「回廊の戦い」にてビッテンフェルトの攻撃を受け戦死した際も、アッテンボ ローは「うちの生きた航路図が死んだ航路図になってしまった。これからうっかり森 にピクニックにも行けんぞ」と言っている。
 ヤンの死に間接的だが関わっている。
 旗艦は「アガートラム」

カスパー・リンツ:
 薔薇の騎士連隊の第14代目の連隊長。最終階級は大佐。
 シェーンコップの有能な補佐役。シェーンコップは事あるごとに「リンツ!」と呼 びつけて、後ろに従えていた。
 半個艦隊でのイゼルローン要塞攻略の時もシェーンコップの補佐として、ブルーム ハルトと共に要塞内部に潜入し、陥落させてしまった。
 バーミリオン星域会戦の終結直前に、ポプランと共にメルカッツ独立艦隊(「動く シャーウッドの森」)に参加している。
 「ブリュンヒルトの白兵戦」にも参戦して、最後まで生き残る。その後は、革命軍 解体に従事する。
 子供の頃は、画家を目指しており、ヤン艦隊の多くの似顔絵を残している。(ムラ イ中将の似顔絵は、顔が描かれず「秩序」と書き込みされている)将来は、書き続け た絵の個展を開くのが夢。
 歌い手としても連隊一。

シドニー・シトレ:
 ヤンが士官学校に在籍していた頃の校長。
 イゼルローン攻略/アムリッツァ星域会戦時は、統合作戦本部長。元帥。
 軍上層部(ヤン艦隊以外)の、ヤンの数少ない理解者である。他には、ビュコック 提督/グリーンヒル大将、後にチュン・ウー・チェン大将くらいである。
 前線の指揮官として有能であるのはもちろん、教育者、また組織や人事の管理者と して堅実な手腕を示す。
 欠点のない秀才より、異色の個性を重んじ、ヤンを見出したともいえる人物であ る。(士官学校時代のヤンも良く知っているようで、仮病を使ってアスターテの戦没 慰霊祭を欠席した時も、「昔から進歩のない男だな」と言っている)
 ヤンにはいつも無理難題を与える。新設されたばかりの半個艦隊の第13艦隊での イゼルローン要塞攻略、アムリッツァ星域会戦のような事を起こさないようにアンド リュー・フォークを始めとするような存在を淘汰するようにと。
 アムリッツァ星域会戦の大敗により、本部長を辞任。軍を退役する。
 ジョアン・レベロとは、幼馴染み。

ダスティ・アッテンボロー:
 ヤンの士官学校時代の後輩。
 最終階級は中将。「バーラトの和約」後に退役。
 在学中、門限破りをして塀を乗り越えた時、たまたま当番だったヤンが見て見ぬふ りをしてくれたことがきっかけで、親しい友人となる。
 戦略戦術シュミレーションで、ヤンが司令官/アッテンボローが参謀として4回コ ンビを組んで無敗を誇っている。
 また、「有害図書愛好会」という組織(メインメンバーはヤン、ラップ、アッテン ボローだろう)が出来た時は、本の入手/隠匿/回し読みの方法/風紀委員との抗争 に熱中していた。(ヤンは本を読むことに熱中していた)
 指揮官としては、剛柔を兼ねる手腕を発揮。行動力/組織力に優れ、特にゲリラ的 戦術指揮と敗軍を統率/指揮をすることを得意としている。アムリッツァ星域会戦で はウランフ提督亡き後、第10艦隊を統率。
 ヤン艦隊でも分艦隊司令官として、フィッシャー中将と共に片腕としてヤンを補佐 した。ヤン艦隊の逃げる演技はアッテンボローが大きく貢献している。(ムライ曰く 「うちの艦隊は、逃げる演技ばかりうまくなって・・・」)
 また、自身でも「敗走させれば、右に出る者はおりません」と言い切っている。
 ヤンが同盟政府に拘禁された時は、シェーンコップ達と共にヤンを救出し、そのま ま、メルカッツ独立艦隊に合流。
 「ヤン不正規軍(ヤン・イレギュラーズ)」では、「伊達と酔狂」をモットーに、 皇帝ラインハルトと戦った。ポプランと共に、この頃のヤン艦隊の気質形成に関与し ている。(メルカッツ提督も多少影響を受けていたようだ)
 本来はジャーナリスト志望で(父親のパトリックにより、生まれる前から、妻の父 親に「息子を軍人にする」と約束されていたので、やむなく士官学校に入学)、回想 録「革命戦争の回想」を残したと言われる。(いつも、メモしていていた手帳が役立ったようですね)
 旗艦は「トリグラフ」、後に「マサソイト」

チュン・ウー・チェン:
 見識と処理能力にすぐれた戦略家。最終階級は大将。
 「神々の黄昏」作戦の時、脳溢血で倒れたオスマン中将に代わり、宇宙艦隊総参謀 長に就任。
 就任直後の会議では、イゼルローン要塞の存在性/講和時の条件などヤンと同じ見 解をしており、また、ヤン艦隊の重要性も指摘している。ヤン艦隊は純軍事的に貴重 な戦力だと。その際は「命令」ではなく「訓令文」として、ヤンに行動の自由を与え ている。その結果は、ヤンの「イゼルローン要塞を放棄する」である。(実際はビュ コック提督の名で訓令文は発せられている)
 ヤンの考えを、最も理解している人物だと思う。
 「バーラトの和約」後は、ビュコック提督に代わり宇宙艦隊司令長官代理を務め る。帝国の艦船廃棄の要求に抗して密かに戦力を整え、同盟を離脱したヤンに、ムラ イ/フィッシャー/パトリチェフのヤン艦隊の幕僚と、整えた戦艦/その「譲渡契約 書」を引き渡して、同盟崩壊後の民主革命軍の誕生を助ける。(ヤンのやろうとして いた事が解っていたのだろう)
 ラインハルトの「大親征」に対し決戦を挑み、マル・アデッタ星域会戦にて、ビュ コック提督と共に戦死。
 士官学校生からは「パン屋の二代目」と言われている。先の会議でも食べかけてい た昼食のパンを会議中に食べているし、比喩にもパンを用いている。またクーデター の際にも、おんぼろの紙袋を小脇に抱えた私服姿で、首都を占拠していたクーデター 部隊の監視の中を悠然と往来し、軟禁されていたビュコック提督と面会までやっての けている。

フョードル・パトリチェフ:
 ヤン艦隊の次席幕僚。最終階級は少将。
 ヤン艦隊では、叱咤激励役を任されていた。
 ヤンとの出会いは、惑星エコニア捕虜収容所で、参事官(ヤン)と参事官補(パト リチェフ)という関係であった。
 陽気で豪放、活力に満ち、柔軟な思考のできる人物。また、上官と任務に誠実。惑 星エコニアでは、ヤンと一緒に捕虜になったり、その柔軟な思考力で、惑星エコニア で起こった事件の説明するにあたり、咄嗟にほらを吹いたりしていた。(ほらを吹い た相手はムライさん・・・)
 作戦会議では、「なるほど」と相槌をして、ヤンの作戦を支持していた。(頷くのがパトリチェフのお仕事でしたね)
 ラインハルトとの2度目の会見に向かうヤンに同行し、地球教徒の襲撃を受けた際 は、最期までヤンを守っていた。

フレデリカ・グリーンヒル:
 ヤンの有能な副官。最終階級は少佐。
 ドワイト・グリーンヒル大将の一人娘。
 「バーラトの和約」後に退役し、ヤンと結婚して、フレデリカ・グリーンヒル・ヤ ン(こういう風に夫の名字を後ろにつけるのは、ドイツ風?)となる。(バーミリオン星域会戦の直前にヤンからプロポーズを受ける。さすがの フレデリカも舞い上がっていたようで「二人の年金を合わせたら・・・」と普段では 聞かれないような返事をしている)
 14歳の時に、エル・ファシルにてヤンに出会ってから、一途に思い続け、努力の 上に結ばれる。
 その努力の結果が、794年度士官学校を次席で卒業、グリーンヒル大将閣下直々 の推薦でヤンの副官となり(グリーンヒルお父様も、フレデリカの想いが解っていた のかな)、ヤンと結婚するまでに至った。
 気が強く、芯の通った性格で、夫の危機にはためらわずに銃を手に取った。(フレ デリカ自身「子供の頃は手が早いことで有名だった」と「軍隊に入ってからは、猫の 毛皮を3、4枚着込んでいた」と語っている)
 陥落寸前のエル・ファシルでは、数少ない民間人の協力者として、ヤン中尉のお手 伝いをしていた。(命の恩人!)
 ヤンが地球教徒により殺されてしまってからは、イゼルローン共和政府の首席とな り、多分に癖のある面々をまとめ上げた。
 フレデリカはヤンからちゃんと名前で呼ばれていた。(公式の場では、上官/副官 としてわきまえていたが)

ユリアン・ミンツ:
 12歳の時「トラバース法」により、ヤンの被保護者となる。
 ヤンからは戦略/戦術を、シェーンコップからは白兵戦技術を、ポプランから空戦 技術を学び、それぞれの分野で卓越した才能を見せる。
 戦略/戦術では、ガイエスブルグ要塞の攻撃を看破/フェザーンから脱出した時は 帝国の艦を奪取/ヤンの死後は、イゼルローン共和政府の軍事的指導者となる。
 白兵戦では、「ブリュンヒルトの白兵戦」を戦い抜いて、ラインハルトと会見して いる。(民主主義の芽を残すことに成功する)
 そして、ヤンに「必ず守ってさしあげます」と約束していたが、ラインハルトとの 2度目の会見に向かう途中、地球教の襲撃を受けたヤンを助けられなかった。(ボリ ス・コーネフの情報で、いち早くヤンを追い駆けたが間に合わなかった)
 空戦技術では、初陣にてワルキューレを3機/巡洋艦を1艦完全破壊している。
 スポーツも万能で、ハイネセンで学校に通っていた時は、フライングボールの年間 得点王となっている。(イゼルローンでも、催し物の時には引っ張りだこだったよう だ)
 また、家事全般も優秀で、掃除/洗濯/料理と何でもこなす。(この点に関して は、上官であるヤンは頼りにならない)特に紅茶は、茶道楽であった父親から、葉の 種類や淹れ方を伝授されており絶品である。(紅茶の好きなヤンには、たまらないも のだろう)
 後にヤンと同じく歴史家を志すようになり、ヤンの生涯と思想、その時代の事象に ついて克明な記録を後世に残す。(このユリアンを始めとして、アッテンボロー/ メックリンガー等が書き残している本を読んでみたい)(こうやって、経歴をみると、ユリアンは、なんでもできる、スーパーマンだったのね。)
 シェーンコップの娘:カリンと恋愛中。(シャルロット・フィリスは?)(ユリアンの数年後の話を読んでみたいです。さぞかし、いいだんなさまになっていることでしょう)
 旗艦は「ユリシーズ」


<銀河帝国>
ウォルフガング・ミッターマイヤー:
 「獅子の泉の七元帥」の首席。
 最も早くからラインハルトに与し、無数の武勲を重ねる。
 迅速で理にかなった用兵は並ぶ者がなく、「疾風ウォフル(ウォルフ・デァ・シュ トルム)」の異名をとる。
 また、ロイエンタールと共に「帝国軍の双璧」と謳われる。
 公明正大で柔軟性に富んだ性格で、同僚からも部下からも敬愛される。
 ロイエンタールとは、互いに唯一無二の親友であり、遺児:フェリックスと近侍で あったランベルツを養子としている。
 ラインハルトとの間には、主従の枠を超えた信頼関係であり、ロイエンタールの叛 乱の後も、その忠誠心には翳りがない。
 愛妻家としても有名で、妻:エヴァンゼリンをこよなく愛している。(「疾風ウォ ルフ」が、出会いからプロポーズまでに7年も要している)
 旗艦は「人狼(ベイオウルフ)」

ジークフリード・キルヒアイス:
 ラインハルトの分身ともいえる盟友。
 判断力/組織力/行動力などあらゆる面に優れており、ラインハルトの補佐役とし て、常に行動を共にする。
 幼少の頃にラインハルト/アンネローゼと出会い、その人生に多大な影響を受けて いる。
 アンネローゼへの思慕を抱き続け、彼女を奪った権力と不公平な社会への怒りをラ インハルトと共有する。
 常に控え目で穏やかな性格は、誰からも愛され、ラインハルトの鋭すぎる面をよく 補っていた。その控え目さで、ロイエンタールさえもキルヒアイスの才能を見抜けな かった。
 ラインハルトが元帥府を開いてからは、少将から始まりトントン拍子で上級大将ま で昇進している。ラインハルトに次ぐNo.2であった。
 ラインハルトがキルヒアイスを特別視している、またNo.2である為、オーベルシュ タインが嫉妬(No.2はいらない)し、リップシュタット戦勝記念式典にて初めて銃の 所持を制限された。そのことが裏目に出て、暗殺を計っていたアンスバッハからライ ンハルトを庇い命を落とす。(銃を持っていれば、こんな事にはならなかったのに。 キルヒアイスはオーベルシュタインに殺されたようなものだ)
 死後、帝国元帥と大公の称号を贈られ、キルヒアイスの名を記念した帝国勲章が制 定される。また「三元帥の城」にも名を残す。墓碑にはラインハルトにより「わが 友」とのみ刻まれている。
 ラインハルトの子供「アレク大公」の名前は、絶対にここから頂戴している。(初 めて逢った時は「俗っぽい名前だな」と言っていたのに。)
 旗艦は「バルバロッサ」

ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ :
 マリーンドルフ家の一人娘。
 後に、ラインハルトと結婚し、ローエングラム初代皇后:ヒルデガルド・フォン・ ローエングラムとなる。
 ラインハルトとの間に一人息子、アレクサンデル・ジークフリード・フォン・ロー エングラム(アレク大公)を儲ける。
 リップシュタット戦役に際し、ラインハルト陣営に与する。その際、聡明で優れた 政治的センスを認められ、後に秘書官となりラインハルトを補佐する。
 ラインハルトもヒルダを相手に、政治うんぬんの話をしている時は結構楽しそうで あった。
 バーミリオン星域会戦では、政略面でラインハルトを助けている。(ハイネセンを 占拠し降伏するようにさせた、実行者はミッターマイヤーとロイエンタール)
 ラインハルトの美点/欠点の全てを受け入れる強さを持っている。
 ラインハルトを始めとする帝国の提督達には「フロイライン・マリーンドルフ」と 呼ばれていた。結婚してラインハルトからは「カイザーリン」と呼ばれている。(誰 も名前で呼んでくれない、名前で呼ぶのはマリーンドルフの家族/アンネローゼくら いである。ラインハルトは、名前に関しては、結構こだわっていたし。ジークより、キルヒアイスのほうがいいとか

フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト :
 「獅子の泉の七元帥」のひとり。
 「黒色槍騎兵艦隊(シュワルツ・ランツェンレイター)」を率いる猛将。「2時間 と限って戦闘を行えば、ロイエンタールやミッターマイヤーでさえ一歩を譲るかも知 れない」と評されている。
 一撃強襲を得意とするが、相手にかわされると後が続かない。(アムリッツァでも ヤンにかわされた。が、この時は第8艦隊がいた為後は続いた。その後反転してヤン 艦隊を攻撃しようとしたが、逆にヤンにやられている)
 短気で熱狂的、口も悪いが邪気がなく、部下からも慕われている。
 口の悪い例が、アムリッツァでの「進め進め、勝利の女神は、お前らに下着をちら つかせているぞ」である。そして彼の家の家訓が「他人を誉める時は大きな声で、悪 口を言う時はより大きな声で」だもんな。
 ラインハルトに心酔しており、「ひとたび皇帝の前に出れば、猛虎が猫に変わる」 と評されている。
 旗艦は「王虎(ケーニヒス・ティーゲル)」

ラインハルト・フォン・ローエングラム:
 ローエングラム王朝の初代皇帝。「獅子帝」「金髪の有翼獅子」「玉座の革命家」 などと呼ばれる。
 門閥貴族からは、「スカートの中の大将」「金髪の孺子(こぞう)」と呼ばれてい た。
 幼少の頃、姉アンネローゼをフリードリヒ四世の後宮に奪われたことがきっかけ で、ゴールデンバウム王朝の打倒と、社会の変革を志す。権力を握ってからは、旧王 朝時代の悪しき制度を一新している。
 軍人として「寵姫の弟」という立場を最大限に利用して、着実に武勲を重ね、わず か21歳で元帥となる。
 国内の大貴族勢力を一掃(リップシュタット戦役)した後、フェザーン自治領と自 由惑星同盟をも制圧し、23歳で新銀河帝国ローエングラム王朝を開く。
 戦争の天才で、常勝の名将として、帝国軍兵士の畏敬と忠誠を一身に集める。常に 陣頭で指揮を取っている。
 しかし、ラインハルトもヤンに対しては勝てなかった。(直接対戦した、アスター テ星域会戦/バーミリオン星域会戦/回廊の戦いのいずれも。そして直接ではない が、アムリッツァ星域会戦/ランテマリオ星域会戦では苦汁を飲まされている)
 だが、ヤンを高く評価しており、生涯一度きりの会見の時に、「私に仕えないか。 帝国元帥の称号をもってしよう」と言っていた。(この時の会見は高度な内容であっ た・・・実際ヤンが仕えていたら、途中で呆れられちゃいそうだけど
 旗艦は「ブリュンヒルト」


参考資料:

「ヤマト対銀英伝−キャラ対応表」付属資料 銀河英雄伝説編と同様

新書版 銀河英雄伝説 第1巻〜第10巻
新書版 銀河英雄伝説 外伝2/4

トップに戻る