Column

作品などに関するお話し。

今回は配布中の壁紙に就いてのお話しです。

ちなみに小鬼の完成品の写真もアップロードしました。

獅子と牡丹について

仏教の説話では、昔(やはり釈迦誕生以前だとは思うのですが、うーん……)大変仲の良い夫婦の獅子が居りました。あるとき、メス獅子(だったかな)が亡くなってしまい、オス獅子は悲しみのあまり、片時もその場所を離れませんでした。そうして永い時が経ち、そこに咲いた花が有り、それは獅子にふさわしい大輪の牡丹だったのです。

この話しは夫婦愛の象徴として語られていますが、私共彫り屋がやたら獅子と牡丹を組み合わせて彫っていたのでは無いのですね。でも、獅子に合う花と云えばやはり牡丹しか無いですよね。ちなみに前を走る獅子が、振り向いてアカンベをしている様に見えますが、決してアカンベでは有りませんので和尚さんはゴカイしないで下さい。犬がすぐ舌を出して息をする、あれと同じですから……。

小鬼

田原町大泉寺さんに縁有って小鬼の彫刻を納めさせていただきました。この子鬼は天井から垂れ下がっている釣鐘のワイヤーを持つ役目ですので、まあ大鬼でなく子鬼の初仕事ですかね。おっかなびっくり柱にへばり付いて不安定な足下も、この彫り物のねらいの一ツです。 又、当初の予定より厚い欅板を使ったので、我が国では宮沢りえ以来と云うミリョク的な、フンドシの後姿も、彫り出す事が出来ました。まあー、兎に角堅い欅でした。でも彫り屋には、此れは彫り易い良い木だ、と云う材は、結果として無い と云う事に成っています。

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