第10章 震撼する宇宙

 港の出口を破壊されたジブラルタルコロニーのドックで修理を受けているカノンの艦内では、一つの騒ぎが起こっていた。待望の補充機が送られてきたのだ。
 戦闘機隊を率いるキョウ大尉は、戦闘機用の3層の格納庫で一新された自分の隊を見て感嘆の声をあげていた。その後ろに祐一たちが並んでいる。キョウの隣にいた石橋整備長が自慢げに言う。
「どうだ、これがコアイージーS型だ。本来、大気圏内用のコアイージーだが、ジェットエンジンを熱核ロケットエンジンに換装し、メガ粒子砲を1門、ほかに30ミリ機銃やミサイルで武装してる。下部のハードポイントに対艦ミサイルなんかをつけることもできる」
「そりゃたいしたもんだ。コアブースターにも劣らないじゃないか」
「あたりまえだ。こいつはコアブースターの量産型だぞ」
 石橋が胸を張って言う。カノンにはこのコアイージーが5個中隊、60機配備されている。キョウ自身はコアブースターに乗りつづけており、この艦内で唯一のコアブースター乗りだった。
 さらに、先のサイド5の戦いで失われたMS隊も補充を受けた。しかし、戦闘機隊と違ってこちらはかなり不評だった。
「何で、ジムばっかりなんだ」
 祐一が呆れた声で呟くように言う。そう、彼らの目の前にはジムばかりが並んでいたのだ。いや、ジムでも数が足りてればここまで呆れはしまい。なんと、ジムで足りない分はボールで補われていたのだ。まあ、ジム1機に対してボール3機の割合で引き換えにされているので、数の面では問題なかったが、パイロット達はボールを戦力と考えてはおらず、ないよりまし、という程度に思っていた。
 だが、悪いことばかりではない。パッとしない補充に混じって凄い機体が搬入されてきた。今度は別の意味で皆が呆然とする。それを見て石橋はにやりとした。
「驚いたか、こいつはリファイン・ガンダム。通称Rガンダムだ。設計のベースはRX78−NT1アレックスだからな。ジムなんか問題にならんぞ。武装はビームライフルにビームサーベルが2本、他に両腕に90mmガトリングガンが内蔵されてる。あと、頭部には60mmバルカンがある」
 そう言って機体に歩み寄る。
「こいつは水瀬司令が無理を言って回してもらった機体だ。とりあえず2機が到着してるが、もう1機来る筈だ」
「ヘ〜、こんなのが3機も配備されるのか」
 北川が感心して言う。その体はまだ包帯が取れていないが、普通に生活する分には問題ないくらいまで回復していた。その傍では栞が寄り添うようにたっている。病院で香里を手伝っているうちにすっかり仲良くなっていたのだ。
「だけど、誰が乗るんだ、これ?」
 祐一が石橋に聞く。石橋がそれに答えようとしたとき、後ろから別の声が答えた。
「その2機はあゆちゃんと栞ちゃんの機体ですよ」
「あ、水瀬司令」
 秋子に言われて石橋が悲しそうにぼやく。だが、かまわずに秋子は続けた。
「2人はどうやらニュータイプの素質があるようですから。これくらいの機体でないと」
「そんな、ニュータイ・・・プ?」
 祐一が笑おうとして詰まった。サイド5の戦いの後、名雪からあゆの様子がおかしかった事を聞いていたのだ。そして、北川もあゆがジオンのニュータイプと互角に戦ったと言っていた。
 見ればあゆと栞も呆然としている。明らかに信じられないという顔だ。だが、シアンは納得したかのように頷いた。
「なるほど、それでガンダムですか」
「て、信じるんすか! 隊長は!」
 トルビアックが非難の視線を向ける。だが、シアンは動じなかった。
「俺は信じる。確かに2人を見て以来、そんな感じがしていたからな」
「・・・それじゃ、まるで隊長もニュータイプみたいじゃないですか」
「なんだ、今ごろ気付いたのか?」
 シアンはあっさりと答えた。トルビアックは二の句が告げず、祐一たちに助けを求めた。だが、祐一たちも唖然として声が出ないようだ。そんな中で、舞が口を開いた。
「・・・本当に、2人がニュータイプなの?」
「ああ、少なくとも、あゆはもう覚醒してるぞ」
「うぐぅ、ボクが・・・?」
 自信なさそうにあゆが呟く。シアンは頷いた。
「ああ、間違いない」
 シアンに言われてあゆが嬉しそうに祐一に向き直った。
「祐一君、ボクってニュータイプなんだって」
「・・・なんだか、急にニュータイプの価値が下がった気がするな」
「うむ、そうだな」
「確かに・・」
 トルビアックと北川が真剣に応じる。それを聞いてあゆが頬をパンパンに膨らまして抗議した。
「どういう意味だよ!」
「まさか、うぐぅがニュータイプとはな」
「うぐぅじゃないもん!」
「しかし、考えてみれば色々と思い当たるフシもあるな」
「どういうことだ」
 祐一の呟きを聞いてキョウが聞き返す。
「いやな、あゆは何かと俺の考えを読むからな」
「それは、祐一が考えてることを口に出してるからだよ」
 名雪が呆れ顔で突っ込む。それを聞いてその場にいた全員が笑い出した。祐一は憮然として黙り込む。
 みんなが笑い終わったのを見計らって、秋子がもう1機を紹介した。
「そうそう、名雪にも新機体があるのよ」
「うにゅ、私にもガンダムがあるの?」
「「「何いー!」」」
 これには祐一と北川、トルビアックが驚く。だが、秋子はあっさりと否定した。
「違いますよ、ガンダムじゃありません」
「なんだ・・・」
 目に見えて名雪が落ち込む。逆に3人はほっとしたらしい。
「ええ、でも、いい機体よ」
 そう言って、搬入された機体の前に立つ。そこには、見慣れない機体が立っていた。
「お母さん、このMS、何?」
「この機体はRGM−79SPジムスナイパーU、遠距離射撃用の機体で、極少数の生産に終わっただけど、現行のジム系列機の中では最高の機体ね。現在生産が始まったばかりのジムカスタムには一歩を譲るけど、遠距離射撃性能はこちらが圧倒しているし、運動性や機動性はほとんど引けをとらないわ」
 秋子の説明に名雪が顔を輝かせる。
「う〜、お母さん、うれしいよ〜」
「あらあら、この娘ったら」
 抱きついてくる名雪に秋子は困った笑顔で頭をなでてやった。だが、その後ろでは熾烈な争いが起こっていた。搬入予定の残った1機のRガンダムの所有権をめぐって、残ったMSパイロットたちが言い合っているのだ。まあ、気持ちはわかる。そんな中で、シアンと香里が一歩離れたところで喧騒を眺めていた。
「大変ね」
「なんだ、香里はいいのか?」
「ええ、私はジムコマンドがあるから。私より、少佐こそいいの?」
「ああ、俺はジム改を何とかしてみるさ」
 シアンの台詞に香里が眉を潜めた。
「何とかって?」
「・・・気にするな。そのうち、分かる」
 香里の追及の視線を無視して、そうシアンは答えた。


 艦隊が出撃することもできないまま、休暇と訓練の日々が流れた。北川も怪我がほぼ治って訓練に参加し、新たに配属された新兵達を鍛えている。そんな中で、特に目立ったのがガンダムチームだった。何故か隊長は月宮あゆ准尉。隊長就任にあわせて出世した。この隊には美坂栞軍曹、美坂香里曹長がいる。結局、誰が乗るのかは秋子が決めていたらしい。また、北川と舞もジムコマンドGSに機種改変している。
 だが、このRガンダム隊を鍛えているのはジム改だった。シアンの乗ったジム改があゆたちを叩きのめしているのだ。
「うぐぅ〜・・・」
「はう〜・・・」
「・・・参ったわね・・・」
 3人とも疲れきった表情で呟く。まさか、Rガンダムでジム改に勝てないとは思わなかった。今までに幾度もトルビアックがシアンに勝てないといっていたが、ようやくその理由が分かった。強すぎるのだ。機体性能は確実にRガンダムが圧倒しているのだが、シアン自身の戦闘における駆引きと、超人的な射撃センスの為にあゆ達は一方的に堕とされてまくっている。
 3人が格納庫で参っていると、シアンがジム改から降りてきた。
「なんだ、もう参ったのか? そんなんじゃ、Rガンダムは使いこなせないぞ」
「だって〜、シアンさん強すぎるよ〜」
「そうです〜、私なんか白かったボディが真っ赤になっちゃいました〜」
「私も、8回死んだわね」
 3人が口々にぼやく。それを聞いてシアンは「やりすぎたかな」と後悔した。
「ま、まあ、こんな所でだれてても邪魔になるだけだろう。どうだ、食堂で何か奢ってやるから行かんか?」
「「「行きます」」」
「・・・急に元気になったぞ、お前ら」
「鯛焼き、鯛焼き〜♪」
「バニラアイス〜♪」
「奢りなら何でもいいわ」
 3者3様の喜び方に、シアンはやれやれと頭を掻くしかなかった。


 カノンの艦橋で秋子はマイベックと共に修理に関する報告書をまとめていた。
「ふう、右舷部の修復にはまだ3日かかりますか」
「仕方ありません。何せこの図体ですから」
 マイベックが技師に代わって秋子に弁明する。カノンは連邦軍最大の戦闘艦だけに、そのサイズは巨大である。修理に時間がかかるのはやむをえなかった。秋子にもそれは分かっているのだが、さすがに一ヶ月もここに閉じ込められていれば嫌になるのだろう。マイベックだって嫌なのだから。
「でも、まさかジブラルタルが攻撃されるとは思いませんでしたね」
「あのテロのことですか?」
「ええ、でも、あれはテロというより、戦争でしたけどね」
「確かに」
「それに、あの時オンタリオに侵入してきたMSは、見たことも無い新型でした」
「その報告は受けていますが、まさかジオンの残党に新型機を開発するだけの余力があったとは思いませんでした」
「私もです。どうも、私達はジオンの残党の実力を過小評価しすぎていたみたいですね」
 秋子はそう言って自分を戒める。だが、さすがの秋子もこの直後に起きる事件には気付きようも無かった。
 それは、突然に始まった。あらゆる通信網を介しての強制的な放送。それは、今まで知られていなかった新たな小惑星基地から発せられていた。
「この放送を見ている全ての人々に聞いてもらいたい。我々はファマス。火星の独立を目的とする組織である!」
 地球圏のありとあらゆるモニターに初老のジオンの将官の姿が映し出された。秋子とマイベックは艦橋でそれを唖然として見つめる。食堂ではシアン達がやはり呆然と備え付けられたモニターを眺めていた。
「かつて、地球連邦は世界の平和と繁栄のために設立された。それは正しかっただろう。だが、対等の相手がいなくなった連邦は増長し、今では一部の政治業者達の私服を肥やすだけにのみ存在している。現に今、連邦は何をしている。多くの救われるべき民衆は捨て置かれ、軍は悪戯に巨大化している。諸君は知っているか? 連邦は財政難と言っておきながら、連邦軍を再建するという名目で国家予算の半分が軍事費に回したことを。もはや、連邦政府に民衆を救う意思は無いと判断せざるをえない。確かに、今の混乱が我々ジオンが始めた戦争によるものだ。その事実を否定はしない。だからこそ、我々は地球を離れ、新たな国家の建設に着手した。我々はこちらから連邦に戦争を挑む気は無い。だが、連邦は我々を放置してはおかないだろう。アースノイドとスペースノイドの垣根を越えた、新たな理想国家を建設するという大儀を理解する者は我々に協力して欲しい。そして、連邦の支配から自分を解き放つのだ。我々は喜んで君たちを迎え入れる。その気があるものは、この座標にある宇宙要塞、フォスター1に来て欲しい」
 そこで、ジオンの将官が言葉を切る。そして、再び口を開いた。
「この放送を聞いただけでは信じられないものも多いだろう。ジオン軍の生き残りの諸君とて、多くの者は私を知るまい。私はジェイムズ・サンデッカー中将、ジオン火星駐留軍の司令官である。私はジオン本国が敗北した後もここで再起の日を夢見て準備をすすめてきた。そして、我々は新たな協力者を得て遂に行動をおこしたのだ。では、我々の協力者を紹介しよう」
 そう言ってサンデッカーは場所を空ける。そして、モニターの前に出てきた人物を見て、地球圏の全ての人々が驚愕した。秋子ですらも例外ではなかった。
「・・・そんな、久瀬中将・・・」
「・・・な、何で、久瀬提督が・・・」
 秋子やマイベックが絶句する中、久瀬はモニターの中で語り始めた。
「私の姿を見て驚いている者も多いだろう。当然だと思う。だが、私はこれ以上連邦の愚劣な政府高官や、保身や派閥競争にのみ心血を注ぐ将軍達を相手にする気にはなれない。もちろん、全てがそうだという訳ではない。中にはまっとうな政治家や、誠実で有能な軍人もいる。だが、それらの主張が試みられることは現在の連邦では決して無いのだ。かつて、レビル将軍は戦後を見据えて終戦協定案を作成していた。終戦協定に使われたものだ。あれは将軍がスペースノイドとアースノイドの和解を願って作成したものだったが、ジャブローに隠れていた輩にはその理想は理解できるはずも無く、軍が再建されると掌を返すかのようにスペースノイドを弾圧した。私は幾度も方針を改めるように進言し、そしてそれは一度も聞き入れられることは無かったのだ。もはや、レビル将軍の理想は地球では実現できない。だからこそ私はサンデッカー代表に協力した。連邦軍の諸君、政府の諸君、我々に協力して欲しい。我々は君たちを旧政府と変わらぬ待遇で向かえることを約束する。最後に言おう、もう一度自分のいる場所を確認するのだ。そして、そこが自分の能力を発揮する価値のある場所なのかどうか。君たちの仕える相手が、本当に忠誠心を要求する資格のある人間なのかを考えて欲しい」
 そう言って通信は切れた。後には呆然として立ちすくむ人々だけが残された。だが、徐々に立ち直っていくと、今度はざわつき始めた。動揺しているのだ。幾人かでグループを作って話している連中もいる。
 それらを見やってシアンはあゆたちに顔を向けた。
「それで、ああ言っておられたが、君たちはどうする?」
「うぐぅ、ボクは秋子さんに不満なんか無いもん」
「私もです」
「・・・あのジャムさえなければ、文句なしだけど」
「「「それを言っちゃ・・・(汗)」」」
 香里の台詞に3人が突っ込んだ。その時、艦内放送が入った。
「皆さん、先ほどの放送は全員が見たと思います。まず、私の意見を述べさせてもらいます。私はファマスに参加する気はありません。しかし、皆さんがどうするかは皆さんの自由です。もし、ファマスに行きたいと言う方がいれば、私のところに来てください。1時間だけ考える猶予を与えます」
 秋子の放送は艦隊に属していた他の6隻にも流された。それを聞いて艦隊は更に騒然とした。艦橋でマイクを置いた秋子にマイベックが詰め寄る。
「し、司令、何を考えているんです。あれじゃ、反乱を認めるようなものですよ」
「ええ、そうです」
「本気なんですか!」
 マイベックは本気で怒っている。それを見て秋子はいつもの笑顔を浮かべた。
「仕方ありませんよ。それに、艦隊の中にファマスに同調する者がいたとして、それがいつまでも艦隊内に残っているようだと、逆に困りますからね。それなら、いっそスッキリさせたほうがいいですよ」
 秋子に諭されてマイベックは自分を恥じた。秋子の心中を見抜けなかった自分は参謀失格だと思ったのだ。
「申し訳ありません、出すぎたことを言いました」
「いいえ、マイベックさんは間違ってませんよ。あんな話を聞けば、誰だってそう思います。むしろ、はっきりと言ってくださった方が私は嬉しいです」
 秋子はそう言ってマイベックに頭を上げさせる。実際、マイベックのような実直で誠実な参謀は得がたい人材だ。特に、秋子のように先が見えすぎる軍人にとって、常に足元を確認してくれるマイベックは必要不可欠な人物だった。
 やがて、僚艦から次々と報告が届いた。その報告はいずれも秋子に従うというものだった。秋子は艦隊司令として、部下の信頼を得ていたのだ。そして、最後にカノンの分をマイベックが報告する。
「カノンの全乗組員は、水瀬司令についていくそうです」
 それを聞いて、秋子は目頭を押えた。熱いものがこみ上げてくる。
「そう、ですか。私は、いい部下を、持ちましたね」
「はい、本当に、いい奴らです」
 マイベックも涙を堪えていた。そんな2人を艦橋のメンバーが見つめ、次いで笑顔を交し合った。
 そして、遂に予想された報告がもたらされた。
「水瀬司令、駐留艦隊に動きがありました。マゼランS級戦艦のリシュリューを中心とする艦隊が離反し、他の艦隊に同行を呼びかけています」
「それで、他の艦隊の動きは?」
「あちこちに動きがあります。駐留艦隊には同調者が多かったようですね」
「何てこと。カノンは動けないし」
 秋子はそう言ってマイベックを見た。マイベックも苦悩の表情を浮かべている。
「司令、こうなったら、やむをえません。MS隊を出してリシュリューを叩きましょう」
「でも、同じ連邦軍同士で戦うなんて・・・」
 秋子は迷った。どう言い訳してもこれは同士討ちなのだ。だが、マイベックは冷徹に秋子に言った。
「司令、今反乱軍を叩けばこれ以上ファマスに加わる者の増加を防ぐことができます。今やらなければ、どっちにつくかで迷っている連中がファマスになびく事になります」
 マイベックの意見は間違っていない。秋子にもそれは分かる。だが、なおも秋子は決断をためらった。艦橋で秋子が苦悩していると、今度は格納庫からシアンが催促してきた。
「こちら格納庫です。MS隊、全機発艦準備できました。出撃許可をください」
 言われて秋子は艦内通信機に駆け寄った。
「シアンさん、いいんですか? 同じ連邦軍同士で戦うことになっても?」
「仕方ありません。ここで見逃しても、どのみち後で戦うんです。なら、ここで各個撃破します」
「・・・シアンさん・・・」
「水瀬司令、出撃の許可を」
「・・・分かりました。全機、出撃してください。それと、反乱を起こした艦隊に投降を呼びかけなさい。今なら罪は問わないと」
 秋子は最後の希望を込めて通信を送らせた。だが、帰ってきたのは拒否の通信であった。秋子は通信文を握り締め、覚悟を決めた。
「全機、反乱軍を攻撃ししてください」
 秋子の命令に従ってジブラルタルから飛び出したMSや戦闘機が反乱に加わった艦隊に向かっていく。その艦隊からMSが迎撃に出てきた。
 ジブラルタルからMSが出てきたのを見てリシュリューの艦長、斎藤中佐はMS隊を出した。そして、艦隊は相互支援しやすいように密集していく。その視線の先では熾烈な戦いが始まっていた。
「さてと、とうとう始まったわけか。久瀬大尉、帰ってきてくださいよ」
 斎藤が出撃していった久瀬大尉の心配をしている。だが、すぐにその考えを脳裏から追い払った。艦橋にはひっきりなしに戦況報告が飛び交い、それらを処理しながら合流しようとする者を誘導しているのだ。忙しいことこの上ない。
 出撃した久瀬大尉はMS隊の総指揮を取っていた。
「いいか、相手はあのカノンMS隊だ、油断するんじゃないぞ。こんな所で死んだらつまらない」
 部下が威勢のいい返事を返してくる。それを聞いて久瀬は少し安心した。かつての味方と戦うというのに、部下達は少しも動揺していない。これならやれるという自身が久瀬に沸いてきた。
 それとは逆に、シアンは味方の士気の低下を気にしていた。自分だってまだ完全に吹っ切ったとはいえない。果たして部下達が動揺せずに戦えるかどうか。
 そんなことを悩んでいると、前の方から同じ連邦製MS部隊が襲い掛かってきた。全てがジムコマンドで固められている。それに対して、こちらは大半がジムだ。数が互角なら不利な勝負といえた。だが、幸いに数はこちらが圧倒している。シアンは覚悟を決めた。
「相沢、北川中隊は後方で待機。倉田中隊は俺に続け。アルハンブル中隊とユウカ戦闘機大隊は艦隊を叩け!」
 シアンの命令に従ってMSやボール、戦闘機が散っていく。シアンは倉田中隊を含めて15機のMSと27機のボールを率いて敵のMS隊に向かっていった。
 カノンのMS隊が分かれたのを見た久瀬は迷った。一部を割いてそちらに振り向けるべきかどうかを。もともとこちらの方が少なく、相手の分力でもこちらの全力に匹敵する以上、このまま正面の敵に当たるべきという気もする。だが、裸の艦隊はMSの敵ではないことは歴史が証明している。
 久瀬の迷いは結局のところ、余り意味は無かった。シアンは久瀬の部隊を逃がすつもりは無かったのだから。
 正面から猛烈な勢いで突っ込んできたカノンMS隊を受け止めて久瀬の隊は大きく乱されてしまった。そのままシアンの目論見どおり乱戦に持ち込んでいく。そして、この乱戦は幾つかの悲劇的な再会を呼んだ。
 佐祐理は乱戦の中で目の前に見慣れない青いジムを見つけた。しばらくそれを監察した佐祐理はようやくその機体の正体に思い至った。
「あれは、ジムカスタム! 先行量産された機体ですね」
 佐祐理はジムカスタムの大雑把なデータを思い浮かべる。トータルバランスで性能向上を図った機体で、あらゆる面で従来のジム系列機を上回っている。そんな機体に乗っている以上、パイロットはエース級に違いない。佐祐理はそう判断すると機体をそちらに向けた。
 ジムカスタムのパイロット、久瀬も向かってくるジムコマンドに気付いた。
「来るのか、無駄死にするだけだぞ」
 久瀬は僅かな辛さをこめて呟いたが、ジムライフルの照準を向かってくるジムコマンドに向けた。トリガーを引く。徹甲弾が続けて撃ち出され、ジムコマンドは破壊される。はずだったが、すんでの所でジムコマンドは射線を避けた。お返しとばかりにビームガンを放ってくる。そのまま2機はもつれ合うように距離を詰めたり離れたりを繰り返し、ライフルとビームガンの火線が交差する。
 しばらく戦ううちに、久瀬は妙な違和感を覚えた。このパイロットとは戦ったことがある、そんな気がするのだ。まるで、相手の癖を知っているかのように体が勝手に反応している。自分と戦い、そして互角に渡り合えたのは2人しかいない。川澄舞さんと倉田佐祐理さんの2人しか。だが、川澄さんなら接近戦を挑んでくるはずだ。なら、この機体に乗ってるのは・・・
「まさか、倉田さんなのか?」
 一度浮かんだ疑問は容易に消えはしない。久瀬はライフルを向けても撃てなくなった。
 同じ頃、佐祐理も同じ結論に達していた。喉が渇いてくる。
「あ、あはは、はは、まさか、嘘ですよね・・・」
 佐祐理もビームガンを向けることができなくなり、いつの間にか双方とも動かなくなっていた。お互いに動かないでいたのだが、やがて意を決した佐祐理がジムカスタムに掴まった。
「・・・あははは、もし、人違いだったらすいません。ひょっとして、久瀬さんですか?」
「・・・・・・」
 久瀬は答えるべきかどうかで悩んだ。このまま何も言わなければ、倉田さんは迷わずに済むのではないか。そう思ったのだ。だが、佐祐理はその沈黙を肯定と受け取った。
「やっぱり、久瀬さんなんですね」
「・・・どうして、分かった?」
「分かりますよ。久瀬さんとは数えられないくらい何度も模擬戦をしましたから」
「そうか、癖は直しておくべきだったかな」
 久瀬は沈痛な表情で答える。佐祐理は今にも泣きそうに顔をゆがめた。
「どうして、どうしてなんです! 何でこんなことを!?」
「・・・・・・」
「答えてください! どうして貴方は反乱軍なんかにいるんですか!?」
 久瀬は初めて佐祐理の激情に駆られた声を聞いた。そう、今の佐祐理は深い怒りと悲しみに突き動かされているのだ。それが分かったからこそ、久瀬も答えた。
「父1人に、全てを背負わせる訳にはいかなかった」
「そんな、おじ様を止められなかったんですか!」
「・・・父は、すでに絶望していたんだ。軍にも、政府にも」
「・・・・・・」
「僕に話してくれた時には、もう父は引き返せないところまできていた。なら、付き合うのが息子の役目だと思ったんだ」
「それが、私や舞と戦うことになるとは考えなかったんですか!」
 佐祐理の糾弾に久瀬は唇をかんだ。それは幾度も考えたことだ。しかし、遂に答えは出なかった。もし出会ったら、どうするか。まさか、いきなりその状況になるとは考えていなかったが。
 久瀬が答えないのに苛立って佐祐理が更に問い詰めてくる。
「どうなんですか! 答えてください!」
「・・・考えたさ・・・」
「・・・それなら、どうしてこんな事を・・・」
 佐祐理の声が小さくなる。それを聞いて、久瀬には背後で扉が閉じるように感じられた。もう、後戻りはできない。それなら、いっそ・・・
「・・・もう、止めにしよう」
「え!?」
「僕はファマスのMSパイロットだ。そして、君は連邦のパイロットだ」
「え、え?」
「・・・これ以上、僕を惑わす気なら、覚悟してもらうことになる」
 久瀬ははっきりと言い切った。佐祐理の声が狼狽したものに変わる。
「く、久瀬さん、待ってください。まだ、話は終わってません!」
「もう、これ以上話す事はない・・・今日の所は見逃そう」
「そんな、待ってください! わたしは、まだ・・・」
「・・・さようなら、倉田さん」
 そう言って、久瀬は佐祐理のジムコマンドを突き飛ばした。その勢いで佐祐理はシートベルトが体に食い込み、息が苦しくなった。だが、歯を食いしばって正面を見据えると、久瀬のジムカスタムがバーニアを吹かして飛び去っていった。
「そんな、久瀬さん、なんで・・・」
 佐祐理は消え入りそうな声でそう呟いた。

 シアンは栞と共にやたらと強い3機のMSを相手にしていた。3機とも連邦系のMSらしいが、こんな機体は見たことが無い。
「く、何なんだこいつらは!?」
「シアンさん―、速すぎて追いつけません―」
 栞が情けない事を言っているが、無理は無かった。シアンですらまともに捉えられないでいるのだから。3機のライトグリーンの機体はジム系の機体のようだが、異常な機動性を持っている。栞のRガンダムが追いつけないというのだから、凄まじいものだ。だが、シアンは嫌な予感がしていた。目の前の3機のMSには覚えがあったのだ。機体にではなく、その雰囲気にだが。
「まさか、こいつら。だが、そんな事が・・・」
 シアンが必死に機体を操って捕らえようとしている敵機に乗っているのは郁美達だ。彼女ら3人はシアンとは別の意味で驚いていた。
「もう、何よこのジム改? さっきからちょこまかと」
 郁美が苛立って言う。どうやらムキになっているらしい。
「郁美さん、落ち着いてください。このジム改は異常な戦闘能力を持っています。もしかしたら、ニュータイプの可能性もあります」
「あのね、葉子さん。いくらなんでも、このディバイナーがジム改に勝てないのは不味いんじゃない?」
「・・・それは確かに、私達の存在意義を疑われますね」
 郁美の言い分に葉子が頷く。実際、彼女も少し苛立っていたのだ。一方で晴香は栞と戦っていた。
「こっちも忙しいんだから、早く堕ちてよね!」
 なかなか強引な意見だが、晴香にしてみれば仕方の無いところでもある。周りはまだ敵だらけなのだから。
 だが、そんなことは栞には関係ない。必死に晴香の攻撃を避けつづけるが、機体性能の差はともかく、パイロットの技量の差は大きく、機体の頑丈さだけで凌いでいるありさまだった。
「う〜、久しぶりの実戦で勘が戻ってないです〜」
 必死に回避しようとかんばっているが、ほとんどいいようにやられている。まあ、相手がシェイドじゃしょうがないとも言えるが。
 シアンは何とか栞の方を援護しようと思っていたが、郁美と葉子の巧みな連携プレーに邪魔されて上手く行かないでいる。そのうちに、シアンの我慢が限界にきてしまった。
「お前ら、いいかげんにしつこいんだよ!」
 そう怒鳴るとシアンは戦法を変えた。今まではスマートに戦っていたのが、突然荒々しいものに変わったのだ。横に回り込もうとしていたディバイナーに突進し、そのままシールドを前にして体当たりをかける。その機体は葉子のものだった。葉子は驚いて回避しようとしたが間に合わず、体当たりをまともに食らってしまった。
「くっ! 何て乱暴な!」
 相手の行動を罵りながらも弾き飛ばされた機体を何とか立て直そうとする。だが、それよりも速くジム改の蹴りが頭部のゴーグル部分を砕いていた。メインモニターをやられた葉子は慌ててサブモニターの映像に切り替えながら後退しようとして、今度は凄まじい衝撃が立て続けに襲ってきた。カメラを砕いたシアンがそのまま頭部バルカンを撃ち込んで来たのだ。
「こ、こんなことで、私が・・きゃあああっ!!」
 葉子は最後まで言うことはできなかった。ジム改の蹴りがコクピットのあたりに入り、その衝撃で葉子はそのまま気絶してしまったからだ。
「葉子さん!!」
 郁美は葉子のディバイナーがジム改の蹴りを喰らって動かなくなったのを見て思わず声を上げた。
「葉子さん、葉子さん、返事をして、葉子さん!」
 だが、返事は無い。郁美は悲しみを怒りに変えてジム改を睨みつけた。
「よくも葉子さんを、絶対に許さない!」
 郁美の機体から感じられるプレッシャーにシアンは悪寒を感じた。目の前のパイロットは仲間を倒されて逆上している。普通の相手なら歓迎するところだが、どうやら目の前の相手はそういうタイプではないらしい。怒りを力に変える、もっとも厄介なタイプのようだ。
「だがな、その強さはいずれ身を滅ぼすぞ」
 シアンは見知らぬ相手にそう語りかける。むろん、聞こえていないのは分かっているが、言わずにはいられなかったのだ。
 郁美のディバイナーがビームライフルを続けて撃ってくる。シアンはそれを必死にかわした。ジム改がビームライフルなど喰らえば、一撃で確実にあの世行きになる。そんなのは御免だ。
 シアンにビームが当たらないのを悟ったのか、ライフルを腰に移してビームサーベルを抜いてきた。こちらもビームサーベルで応戦する。この勝負はパワーで勝る郁美に分があった。シアンはパワーで劣る機体を必死に操って致命傷を避けようとするが、振り下ろされる刃を受けきれずに流すたび、機体のどこかを焼かれていった。
 このままでは押し切られると悟ったシアンは持っていたマシンガンを投げつけた。驚いた郁美がそれをかわした瞬間、僅かな隙ができた。その一瞬でシアンは懐に飛び込み、郁美の機体にショルダーチャージをかけた。チャージを受けた郁美は衝撃でビームサーベルを離してしまった。これが決定打となった。郁美がそれに気付いた時、目の前にはシアンの持つビームサーベルがあった。
「さてと、大人しくして貰おうか」
 シアンは相手に勧告した。だが、返ってきた答えは予想外のものだった。
「そ、その声は・・・まさか、シアン少佐!」
 言われてシアンも気付いた。
「まさか、その声、天沢少尉か?」
 シアンは驚いていた。まさか、今まで戦っていたのが、あの天沢郁美だったとは。だが、同時にシアンは納得してもいた。
「そうだったな、君は久瀬中将の部下だったな」
「はい、でも、まさかシアン少佐がカノンに居たなんて・・・」
「最近になって配属が変わってね、まあ、それよりもだ」
 シアンは少し語気を強めた。
「天沢少尉、降伏してくれるかな」
「・・・・・・」
「今なら、まだ間に合うと思うんだが」
 シアンは説得に最後の望みを託した。正直言って、まだ20にもなっていない少女を殺すのは気が進まないのだ。
 少しの沈黙の後、郁美が喋りだした。
「・・・優しいんですね、少佐は」
「そうでもない。今まで、多くの敵を殺めてきた」
「そうですか。でも、私はやさしいと思いますよ」
「・・・・・・」
「でも、時には優しさが相手を苦しめることもあります」
「・・・・・・」
「私は、久瀬中将を裏切れません」
「・・・何故だ?」
「・・・少佐には分かりません。亡命者というのが、どれほど辛い目に会うのかを」
 郁美は悲しそうに言った。確かに、シアンには分からないかもしれない。彼も亡命者だが、戦前に逃亡したので、これといった問題は起こらなかったのだ。
 シアンが黙っていると、郁美が更に話を続けた。
「私は私を救ってくれた人の為に戦う。そう決めたんです。その為に、この力が役に立つんですから!」
 言い終わると同時に、郁美はトリガーを引いた。ディバイナーの左胸にある胸部バルカンから火線がほとばしり、シアンのジム改の右腕を撃ち砕いた。爆発する右腕に巻き込まれて機体が衝撃に打ちのめされる。だが、シアンはこの凄まじい衝撃を気にしないかのように平然と機体を立て直した。だが、機体のダメージをチェックして顔色を変えた。
「不味いな。これじゃ、天沢少尉どころか、その変のジムにだって勝てんぞ」
 機体は右腕を全損、更に衝撃でメインモニターに異常、メインスラスターにもダメージがあって推力が激減、おまけに武装は頭部のバルカンのみ、という状態だ。
 シアンが困った顔で正面を見直すと、すでに郁美のディバイナーの姿は無かった。そして、葉子のディバイナーもいなくなっている。どうやら、郁美が連れて帰ったらしい。
 一息入れたシアンは全体の状況をざっと調べた。艦隊に向かわせた部隊はコロニー駐留艦隊から離反した連中が合流したせいで艦隊までは辿り着けなかったらしい。どうやら付近に潜伏していたジオン部隊も出てきたらしく、識別コードがあわない機体が増えている。
 これ以上は無理だと判断したシアンは全部隊にジブラルタルに戻るように伝えた。


 サイド6から離脱していく艦隊を眺めながら祐一がシアンに聞いてきた。
「シアンさん、俺達、これからどうなるんすかね?」
「さあな、多分、あいつらを討伐しに行くんじゃないか」
 思案にも確証があったわけではない。だが、そうなるだろうという確信はあった。
 この日、サイド6から離反していった艦隊は10隻以上にも及ぶ。サイド6だけでこれなのだから、全体を見渡せばどれほどの数になるのか見当もつかない。
 未だ修理のめどが立たないジブラルタルの宇宙港入り口を見ながら、秋子は報告書を宙に漂わせて嘆息した。
「せめて、私達が外に出れていたら、艦砲で離反した艦隊を殲滅できたのだけど」
 これは決して大言壮語ではない。カノンの砲戦能力はバーミンガム級にやや劣る程度で、マゼラン級の1隻や2隻、相手ではない。確かに20隻以上を相手にするのはしんどいだろうが、僚艦も含めて7隻の艦艇とその搭載機があれば十分可能だと秋子は考えている。だが、現実に出撃できないのでは仕方なかった。
 この反乱は連邦軍内部に相互不信を生み、各地の艦隊は出撃することを禁じられた。もし勝手に動けば反乱軍として扱うと言われては従うしかなく、各地の艦隊指揮官達は歯噛みして反乱軍や、ジオン残党が終結していくのを見ているしかなかった。
 この反乱によって連邦軍宇宙艦隊は戦力の1/4が離反してしまった。その多くは久瀬中将の派閥に属する者や、現体制に不満を持つ者達で、特に大きな問題となったのがルナツーから久瀬中将の指揮で出撃した連合艦隊がそっくりファマス側についてしまったことだ。第2、第3、第8艦隊がそのまま敵にまわったことになる。これに対抗できるだけの艦隊は同じくルナツーにいる第1艦隊か、地球上空を守る機動防衛艦隊しかない。各地に点在する艦隊や、小規模の独立艦隊ではとてもではないが対抗できるものではない。
とりあえず反乱騒ぎが収まったあと、連邦軍首脳は大急ぎで討伐艦隊の編成にはいった。各地から艦隊がルナツーに集結することになり、秋子も討伐艦隊の一翼を担うことになった。艦隊の指揮をとるのは宇宙艦隊司令長官ワイアット大将だという。秋子は、この艦隊で久瀬の率いるファマス艦隊に勝てるかどうか、自信が持てなかった。


後書き
ジム改 さて、いよいよファマス編突入、久瀬パパこと、名将久瀬中将とジオンの老将サンデッカー提督を中心にア
     クシズまで巻き込んだ一大勢力ファマスと、ある意味とっても有名な迷将ワイアット大将が激突します。果た
     して祐一達の運命は。ファマスはみさきを食わしていけるのか。こう御期待!
シアン 何を呆けたこと言っとるんだ貴様は?
ジム改 おお、最近主役の祐一君を食い始めたシアンさんではないか。
シアン 別に俺は主役に興味は無いんだが。それよりいいのか、ジム改がガンダムに勝っちゃっ
     て?
ジム改 いいのいいの、俺は多少の性能差よりもパイロットの技量を重視するから
シアン 多少の性能差じゃないと思うんだが?
ジム改 別に、ジム改ってそんなに悪いMSじゃないよ。確かに雑魚ってイメージはあるけど、資
     料にあるカタログスペックだと結構高性能だよ。まあ、相手がRガンダムなら確かに雑魚
     だけど。
シアン 0083だとポコポコ堕ちてた気がするんだが?
ジム改 あれは、連邦パイロットが全般的に弱かったからだと思うぞ、後半は相手がノイエ・ジー
     ルだったし。腕が互角ならゲルググにだって負けないはずなんだけどなあ。
シアン ちなみに、この作品だとどうなってるんだ?
ジム改 連邦軍は基本的に弱い、少なくとも前半は。
シアン 前半は、ね。
ジム改 そう、それじゃあ次回、「開戦」にこう御期待。
シアン 期待するほどの内容か?
ジム改 それを言うなよ〜(泣)