秋子さんの一年戦争


 秋子さんの戦いは、宇宙世紀0070年に始まったと言える。そう、秋子さんの人生に重大な方向転換を強いる事になったサイド4、18バンチコロニー、アイカーで起こったある事件を機に。

 その日、アイカーにあった連邦軍基地が武装したテロリストの襲撃を受けたのだ。襲撃者の数は多く、連邦軍基地は奇襲を許した事もあって多大な損害を出してしまった。テロリスト達はその大半を射殺、あるいは拘束したものの、多くの軍人が命を落したのである。その中に、水瀬浩司という30代半ばの士官の名があった。


 秋子がその事件を知ったのは、その日の午後であった。連邦軍基地が襲撃されたというニュースが地球圏を駆けぬけたのだ。そのニュースを見た秋子はソファーから立ちあがり、飛び付くような勢いでヴィジフォンを取った。基地へ繋ぎ、夫の安否を確かめようとしたのだが、回線が混乱しててさっぱり繋がらない。
 秋子が知りたい情報を得る事が出来たのは、その日の晩の事であった。連邦軍の兵士が家を訪れたのだ。
 その兵士は秋子が出てきたのを見ると最敬礼をして見せた。昔の癖から秋子もつい返してしまうほど、それはしっかりとした敬礼であった。

「・・・・・・み、水瀬少佐の奥様でいらっしゃいますか?」
「・・・・・・・・・・はい」

 なにか、凄く嫌な予感が秋子の脳裏を掠めた。その兵士は顔に動揺を浮かべ、僅かに震えている。

「・・・・・・本日は・・・・・・ご報告に参りました」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・基地が襲撃されたという話は・・・・・・ご存知ですか?」
「・・・はい・・・」
「・・・・・・その際、迎撃に出た水瀬少佐は、テロリストの凶弾を受け、お亡くなりに、なられました・・・」

 しばらく、秋子は無言だった。こうなる予感はしていたのだ。あのニュースを見たとき、もうあの人は帰ってこない。そんな予感が。
 だが、それを必死に振り払って秋子は今まで夫の帰りを待っていたのだ。帰りが遅いのは事後処理に手間取っているからだ。連絡が無いのは忙しくて気が回らないからだと自分を納得させて、ひたすら耐えていたのだ。
 だが、その糸が今切れてしまった。
 秋子はその場にへたり込み、低い声で嗚咽を漏らし出した。


 基地襲撃事件の犠牲者達は連邦軍主催の合同慰霊祭で弔われる事となった。これには当然秋子も娘と一緒に参加している。喪服姿の秋子の前に幾人もの兵士や仕官が訪れ、夫への言葉を残していく事から、彼が基地内でも高い人望を集めていた事が分かる。
 それらの葬儀が終わり、帰宅の徒につこうとしていた秋子を呼び止める者がいた。振り返った先にいたのはかつての自分の上官で、現在連邦宇宙軍の提督をしているロドニー・カニンガム准将だ。

「・・・・・・カニンガム少佐?」
「はっはっは、今は大佐だよ、水瀬君」

 カニンガム提督は提督とも思えない気さくさで近づいて来た。傍らにいる名雪が秋子のスカートの影に隠れてカニンガムを恐る恐る見ている。カニンガムはそんな名雪に気付き、微笑を浮かべた。

「ふむ、娘さんも大きくなったな」
「はい・・・・・・もう7つになります」

 カニンガムは秋子の出産祝いに駆けつけてくれた事があり、名雪の赤ん坊の頃を知っている。彼にしてみれば赤ん坊がいきなり7歳の女の子になったようなものだろう。

「・・・・・・浩司のことは、残念だったな」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「だが、起こってしまった事を悔やんでも仕方が無い、問題はこれからのことだ」
「これから、ですか?」

 秋子はカニンガムの次の言葉を待った。彼女にもこれからどうしたら良いのか、判断に迷っていたのだ。

「君さえ良ければ、軍への復帰の手続きを取っても良い」
「軍ですか?」
「ああ、大尉の退職金と、あいつの遺族保証だけで食っていくのは難しいだろう?」

 カニンガムの言葉は正直言ってありがたいが、軍に戻るとなると名雪をどうするのかという問題がある。だが、女手一つで娘を育てていくとなると、つてを頼るしかないかもしれない。
 暫く悩んだ末、秋子は頷いた。

「・・・・・・軍に戻っても、大して役に立つとも思えませんが、お願いします」
「そうか、では近日中に戻れるよう手続きを取ろう。娘さんは軍の託児所に預けるかすれば問題無いだろう。地上軍の基地勤務という手もあるしな」


 カニンガムの手を借りて、予備役大尉だった秋子は軍務に復帰する事が出来た。暫くはサイド4駐留軍に所属していたが、5年後には地球に降りる事になる。そこで秋子は後に自分を支えてくれる幾人かの人と出会い、親交を持ったのである。

 そして、0078年12月3日、秋子はサラミス級巡洋艦ノーフォークの艦長として再び宇宙に赴いた。あの絶望的な戦争のちょうど1月前の事であった。

 

宇宙世紀0079年1月3日、ジオン公国が連邦に対して独立を宣言し、宣言から僅か3秒後にサイド1、2、4、5の4つのコロニー群と、地球軌道艦隊とその拠点となっている宇宙ステーションに襲い掛かってきた。各地に駐留していた連邦軍はジオン軍の奇襲に全く気付かなかった。何故なら、レーダーを含むあらゆる電波機器が突然“故障”したのだから。
 この突然の奇襲に対して連邦軍はまったく無力だった。ジオン軍は圧倒的に優勢な連邦軍宇宙艦隊に対していかに戦うかという戦略を考えつづけていた。それを解決したのがT・Y・ミノフスキー博士が発見したミノフスキー粒子だった。本来、これは核融合炉の制御と炉心の維持に使われる粒子で,ヘリウム3を利用した核融合炉から発生する。この粒子を発見したミノフスキー博士はジオン・ダイクンの資金提供やイヨネスコ博士の協力を得ることで画期的な小型で安定性の高いミノフスキー・イヨネスコ型核融合炉を開発する。この融合炉は地球圏の全てで使用されるようになる。
 このミノフスキー粒子を軍事利用することを考え出したのがギレン・ザビだった。彼はミノフスキー粒子が持つ電磁波や放射線を反射,吸収する性質に究極の電子兵器としての可能性を見出したのだ。これを使えばレーダーや誘導兵器を無力化することができ,戦略や戦術を第二次世界大戦レベルまで逆行することができる。
 そして、ジオン軍はミノフスキー粒子下の戦場における新しい兵器を求めていた。レーダーや誘導兵器を無力化できるとしても,それだけでは戦争の結果は変わらない。自分達も同じ土俵に立たねばならない以上、これまでの戦術や戦略が無力化されることには変りがないのだから。そのような状況下で開発されたのがジオニック社の開発した機動兵器、MSだった。当初は14メートル程の全長で、その人型の巨人はギレンを含む人々の失笑を買った。だが、その失笑はすぐに驚きと歓喜へと変わることになる。確かにMSは機動性そのものでは航宙機には敵わない。だが、それを補って余りある魅力がMSにはあったのだ。それは、MSは宇宙、陸の双方で活動することができ、アステロイド宙域でも四肢を使うことで安全に行動することができた。また。四肢があるおかげで作業機械としても使うことができる。そして今まで作業ポッドなどが作業アームで行っていたAMBAC機動を四肢を使うことでより本格的に行うことで姿勢制御に必要な推進剤を最低限に押さえることもできた。
 このような高い汎用性を持つ機動兵器の登場を見て、ギレン・ザビは連邦への勝機を見出すことになる。ジオニック社は最優先でMSの開発を行い、74年には最初の本格的なMSとなるMS−05ザクが誕生する。
 このミノフスキー粒子とMSザク、この2つの登場を見てジオンは連邦に対する新たな戦略を見出したのである。

 

 目と耳を文字通り失った連邦軍はジオン軍に対して何ら有効な対処ができなかった。MSザクとザクUは誘導兵器とレーダー照準が封じられた連邦艦隊に猛禽のごとく襲い掛かり、MS用に開発された120mmマシンガンや240mmバズーカ、そして核バズーカを持って次々と連邦艦隊を屠っていった。連邦艦隊が殲滅される頃にはサイドのコロニー群は大きな被害を受け、辛うじて生き残っていた無傷のコロニーにはザクが汎用性を生かしてG3ガスのボンベを使い、あるいはガス弾、細菌弾をコロニーに対して撃ちこんだ。このG3ガスというのは神経ガスで、犠牲者は苦痛を感じることもなく眠るように死んでいくというなんとも便利なガスだった。この作戦を実行した工兵隊の兵士たちはこれをコロニー制圧用の催眠ガスという説明を微塵も疑わなかったという。
 この攻撃で地球軌道艦隊は壊滅し、宇宙ステーションは全て破壊された。サイド1、2、4は守備隊もろとも殲滅された。僅かな生き残りがコロニーの生存者を連れて辛うじて脱出するという悲劇の中、侵攻してきたジオン軍に対して果敢な反撃を行い、撃退したサイドがあった。サイド5である。

 サイド5はその位置関係上、全てのサイドと月に睨みを利かせられる絶好の位置にあった。その為にここには連邦宇宙軍最大の拠点が置かれ、大艦隊が集結していたのだ。だが、それ以上にサイド5が持ち堪えられたのは偶然によるところが大きい。この攻撃が行われた時、サイド5にはたまたまレビル将軍が公演の為にサイド5を訪れていたのだ。将軍は地上軍総司令官でありながらスペースノイドや宇宙軍兵士から非常に高い人気があり、この手の公演を良く行っていたのだ。
 攻撃が開始された時、将軍の乗るマゼラン級戦艦アナミテはまさにコロニーに入港する直前だったのだが、ジオンの奇襲によってコロニーの駐留軍は通信設備と司令部を破壊し、指揮系統を大混乱に陥らせた。
 この時、水瀬秋子中佐はサラミス級巡洋艦ノーフォークの艦長としてサイド5にあり、突如として襲撃してきたジオンのMSに驚いていた。

「艦隊司令部の指示はまだですか!? このままでは反撃すらままなりません!」
「駄目です、司令部がでません!」
「分艦隊旗艦カリフォルニア撃沈!」

 秋子の属する分艦隊の旗艦であるマゼラン級戦艦が真っ二つに折れて爆発していくのをみた秋子は思わず目を背けた。そして、独自の判断で命令を下した。

「砲撃開始! 敵を撃ち落としなさい!」
「しかし、まだ攻撃許可が・・・」
「このまま殺られるよりはマシです!」

 叩きつけるような秋子の剣幕に管制員はびくついて頷いた。ノーフォークの全火器が火を吹き、メガ粒子とミサイルをジオン艦隊に向けて撃ち放つ。ノーフォークの行動を見て他の艦も遅ればせながら独自に反撃を開始し、圧倒的な火線がジオン艦隊に向けて叩きつけられていく。だが、これはあくまで個艦の行動であり、全体としての統制がない。これではいくら大軍でもたいした効果はなかった。
 このままではいけない。と誰もが考える中、ようやく一つの命令が届いた。

「艦長、各艦隊で集結し、敵をサイド外にたたき出せという命令が来ました!」
「誰からですか?」
「それが、アナミテからです」
「アナミテ・・・・・・レビル将軍ですか!?」

 艦隊司令部ではなく、どうしてレビル将軍が? という疑問はあったが、秋子はすぐに反応した。

「各艦に伝達、ノーフォークを中心に集結するように言いなさい!」
「しかし、それでは・・・」
「序列云々を言ってる場合ではありません!」
「はっ、はい!」

 直ちに命令が伝達された。僚艦の中には当然、秋子よりも上位の者もいたのだが、彼らの多くは狼狽するばかりでまともな指示が出せない、いわば虚脱状態にあった。このような状況下でまともな判断など期待できるわけがなく、各艦の艦長、ないし副長などは独自に秋子の指示に従った。これは完全な指揮系統無視なのだが、多くの艦が秋子に従った辺りに規則と現実の違いを見ることができた。多くの将兵は愚直に規則を守るより、より生き残れる確率が高いほうを選んだのだ。この時、秋子の指示に従った艦のなかには大佐が指揮する艦もあったのだから。
 ノーフォークを中心に集結した艦隊は定数の6割ほどであったが、もっとも早く集結を完了していた。その為にこの戦いでは必然的に先鋒を務めることになった。

「全艦密集隊形、砲撃を敵先頭集団に集中します」
「しかし、レーダーが使えませんが?」
「光学照準による統制射撃を行います。各艦の砲撃コンピューターとレーザー通信でリンク、本艦の照準に全艦の照準を合わせます。1分間砲撃後、各艦に照準を任せなさい」
「了解!」

 秋子の指示が全艦に伝えられ、砲撃の照準がノーフォークと連動する。そして、全艦の照準が固定された。

「全艦、砲撃準備完了!」
「攻撃開始!」

 各艦から無数のビームとミサイルが放たれ、射線上にいたMSや航宙機を粉砕しながら先頭を行くチベに吸い込まれた。このチベは先頭集団の旗艦であり、この頃のジオン軍は指揮官先頭の原則が忠実に守られていたこともあって、先頭に旗艦がいる確立はかなり高かった。
 このチベは殺到する砲火を受け、殆ど一瞬にして撃沈されてしまった。さらに外れ弾が周囲のムサイを傷つけていく。このような砲撃は10回に渡って行われ、先頭集団は殆どが撃沈、ないしは大破に追い込まれていた。だが、ここで秋子は予定通り統制射撃を止め、個艦砲撃に切り替えた。すでに敵との距離が狭まり、ザクの大軍が迫っていたからだ。これに対して連邦はコロニーに駐留している航宙機で迎え撃った。他のサイドと異なり、サイド5には十分な数のセイバーフィッシュやトリアエーズが配備されていたことが有利に働き、ザクは苦戦を強いられることになる。さらに、レビルの元で統制を回復した連邦艦隊が数倍の大軍を持ってジオン艦隊に砲戦を挑みかかってきた。

「全艦、砲撃開始!」

 整然とした陣形を形成し、数倍の大軍で半包囲体制を形成した連邦艦隊の猛攻にジオン艦隊は押され始めた。もともと数が違う上に頼みのMS部隊も雲霞の如く押し寄せる連邦戦闘機部隊の前に多大な損害を出してサイド5から押し出されている。
 サイド5を攻めていたジオン指揮官はこれ以上の損害を恐れ、後退を命じた。連邦とは違い、ジオンは一度失った戦力を立て直すのに時間がかかる。フリード・ビーイング思想が彼の思考を艦隊保全へと傾けてしまったのだ。
この結果、連邦はジオンに多大な損害を与えて撃退することに成功した。
 この時、秋子の指揮ぶりは一部高級将校の批判を受けたが、秋子の指揮振りを見ていたレビルは彼女を賞賛した。

「将軍、水瀬中佐の指揮系統無視は見過ごせる問題ではないと思いますが?」
「何がかね?」
「中佐は上級指揮官がいるにも関わらず、それらを無視して指揮権を握りました。こんなことを勝手に行われては指揮序列が揺らぎかねません。これは大問題です」

 参謀は声を大にして秋子の非を鳴らした。彼の背後には連邦のエリート士官たちがあることは確実であり、レビルもそれを理解していた。だが、レビルは彼の意見を却下した。

「水瀬中佐のような士官を更迭して、これからどうやって戦っていくつもりかね。彼女は実に優れた指揮振りを見せた。彼女に比べて他の部隊の指揮官たちは何をしていた。ただうろたえるばかりで何もしなかったではないか」
「しかし、軍の秩序というものが」
「秩序も大事だが、それにこだわって優秀な士官をスポイルするほうが問題だよ。それとも、君が変わって前線で指揮をとるかね?」
「いや、それは・・・」

 参謀が口篭もる。この時期の高級将校で前線に出る勇気を持っているものは少ない。レビルはそのような状況に頭を痛めているものの、今すぐに変えられるものでもない事が分かっている為、特に注意はしなかった。ただ、だからこそ秋子のような指揮能力と判断力に富んだ人材は不可欠なのであった。

 

 1月6日、レビルはサイド5に駐留する艦隊を率いて出撃した。目標は重力安定宙域の一つ、ラグランジュ1にて宇宙艦隊司令長官ティアンム提督と共に軌道を外れたコロニー、アイランド・イフィッシュを食い止めようというのだ。秋子はこの作戦においてレビルから1個戦隊の指揮を任され、暫定的にレビルの直属艦隊に組み込まれていた。

「コロニーを地球への落下軌道に、ですか。にわかには信じられない話ですね」
「まったくです、正気とは思えません」

 秋子の意見に参謀が頷く。後にコロニー落としの通称で呼ばれることになるブリティッシュ作戦は、地球出身の連邦将校には想像できない類の作戦だったのだ。秋子に限らず、レビルにすら予想できなかったこの作戦に対して、連邦軍は総力を結集してコロニー阻止に出た。

 サイド5を出撃していく艦隊はルナツーから出撃した艦隊と合流するべくラグランジュ1に向かっている。その戦力は一見すると圧倒的なものに感じるが、実際には無力なものであった。マゼランやサラミスがミノフスキー粒子下ではMSに太刀打ちできないのは誰の目にも明らかである。分かっていないのはジャブローの高級軍人と、現実から逃げたエリート士官だけだ。
 ノーフォークの艦橋から真横に見える旗艦アナミテを見詰め、秋子はこれから起こるであろう激戦に身震いした。

この作戦を実行できたのは言うまでも無くMSの存在によるところが大きい。宇宙空間の機動歩兵、と評されているMSは戦闘兵器としてだけでなく、作業機械としても有効に機能する。MSの運用は地上ではともかく、宇宙では兵器というよりも歩兵として運用するのが正しいのだ。コロニーの外壁を資材を担いで歩き回るザクTを見ると、それも納得できるだろう。だが、18メートルの巨人がレーザートーチや発泡セラミックのタンクを背負い、補強資材を取り付けて行く姿はまるで工事現場のようだ。

 1月8日、ラグランジュTを通過するコロニーを確認したレビルとティアンムは打ち合わせどおり総攻撃を開始した。コロニーにはドズル率いる宇宙攻撃軍の主力が護衛についていたが、連邦軍の姿を確認すると直衛を残して前面に出てきた。

「MS隊を出せ、連邦の艦隊を蹴散らすのだ!」

 旗艦グワランの艦橋でドズル中将が吼える。その命令に従ってザクの大軍がこれに向かっていったが、彼らはここで初めて本格的な連邦艦隊の艦砲射撃を受けた。それまでは自分たちが奇襲によって連邦艦隊を蹴散らしていたので、先手を取られての防衛戦は初めての経験といえる彼らだが、正面から高い密度で放たれるビームとミサイルの雨は機動性の高いザクといえども回避することは困難で、瞬く間に多数のザクが直撃を受けて吹き飛ばされていった。そして、ザク部隊の防御を掻い潜って連邦艦隊は搭載してきた核ミサイルを撃ちはなった。次々と放たれる核ミサイルはコロニーの外壁と護衛の艦隊を撃ち砕き、その周囲で作業をしていたMSをも消し飛ばした。
 だが、ジオン軍も黙ってやられていたわけではなく、艦隊が砲戦を挑み、MSが戦艦に取り付いてこれを沈めていった。
 レビルとティアンムは協力してコロニーに対して数次に渡る攻勢をかけた。秋子のノーフォークも3回に渡って攻撃に参加し、核ミサイルすら多用してこれを防ごうとしたのだが、この攻撃は逆に連邦将兵にある種の絶望感を与えていた。

「駄目です艦長、いくら攻撃してもコロニーはびくともしません!」
「そんなことは見れば分かります。そんな事より、核攻撃をコロニーに集中させなさい。主砲は2時方向のムサイを押さえ込みなさい!」

 秋子の檄が艦橋に響く。だが、大型の戦略級核ミサイルをもってしてもコロニーは破壊できなかった。逆に連邦艦隊は大きな損害を受け、これ以上の作戦行動は無理となっている。多くの連邦将兵が見守る中、アイランド・イフィッシュはゆっくりと大気圏にと落ちていった。
 この光景を見守っていた宇宙攻撃軍指揮官ドズル中将は旗艦グワランの艦橋で会心の笑みを浮かべていたのだが、まさにコロニーが大気圏に突入した瞬間、その笑みを凍りつかせる事態が起こった。コロニーは落着の衝撃にも十分耐えられる様各所に補強が行われていたのだが、度重なる連邦軍の猛攻にコロニーの強度はがた落ちしていたのだ。攻撃によって劣化した部分からコロニーは引き裂かれ、3枚のミラーがまず引き千切れ、次いで本体が前後に分断されてしまった。これによってコロニーは大きく軌道を外れ、比較的原形を保っていた前部がオーストラリアのシドニーを直撃し、これを消滅させると共に大陸を大きくえぐり、深さ数キロの海溝を含む巨大な湾を生み出した。後部は完全に崩壊し、北米圏に降り注いでこの地域に壊滅的な打撃を与えた。また、引き裂かれた3枚のミラーは粉々になり、特殊ガラスはアジア地域にくまなく降り注いだ。
 このコロニーの落着だけでも凄まじい被害を出したのに、さらに二次災害が被災者たちを打ちのめした。太平洋地域の島々や大西洋沿岸地域はコロニーの破片によって生まれた津波に飲み込まれ、全滅してしまった。中には島ごと消滅してしまった所すら存在する。
 この作戦によって犠牲となった人々は10億人を超えた。そして、生き残った人々は上空を通過するコロニーの姿を死ぬまで悪夢に見ることになるのである。この時の恐怖が戦後のスペースノイドに対する弾圧につながり、ティターンズを生み出す土壌ともなるのだが、この時点でそこまで先が見える者はいなかった。


 1月10日、ブリティッシュ作戦阻止に失敗した連邦軍は失意の内に各々の基地に帰還した。艦隊は大きな犠牲を出し、そん艦艇数はたったの一週間で半数にまで落ち込んでいた。これは連邦軍の大敗北を示していたのだが、それでもまだ宇宙艦隊はジオンの5倍以上の兵力を擁しており、まだ負けたわけじゃない、というのが提督たちの共通する思いだった。
 そして、連邦宇宙軍は司令長官のティアンム提督が負傷して後送されたため、暫定的にレビル将軍を司令長官に迎えることになる。地上軍のレビル将軍が宇宙艦隊の指揮をとるというのは異例なことだが、ジャブローを出たがらないモグラ連中にしてみれば厄介事を将軍に押し付けたのだろう。

 この戦いの後、連邦軍首脳部は唯一戦力としての形を保っていたサイド5駐留艦隊を月軌道に移してしまう。コロニー落しは月の重力を利用したスウィング・バイによって加速、地球に向かうので、必ず月の近くを通過するとジャブローは判断したのだ。この命令にレビル将軍は猛反対したが、本来地上軍総司令官の彼が宇宙艦隊の指揮をとるという異例の事態の中では彼の意見は聞き入れられることはなかった。
 仕方なくレビルは艦隊の2/3を率いて出撃し、念の為に1/3を防衛に残すことにした。この史上最悪の失策と呼ばれる命令によってサイド5は無防備に近い状態となってしまった。連邦軍首脳部はサイド5の防衛よりも第2のコロニー落しを恐れたのだ。
 この機を逃すギレン・ザビではなく、本国防衛艦隊やグラナダ防衛艦隊を除くほぼ全軍を投入してサイド5を攻略した。

 1月15日、サイド5がジオン軍の攻撃を受けたとの知らせを受けたレビル将軍は独自の判断で艦隊をサイド5に向けた。残してきた艦隊はジオン艦隊と互角の戦力を持っているが、それではザクには対抗できない。そして、レビル将軍の予想した通りサイド5はすでに制圧されていた。連邦軍接近の知らせを受けたドズル中将はコロニーを盾にするように艦隊を布陣したのだが、コロニーにあいた大穴や、取り付けられたガス注入機を確認したレビル将軍は即座に無制限の火力発揮を許可した。これは核を含む全ての武器の使用と、射線上にコロニーがあっても砲撃を許可するというものであった。
 3倍以上の戦力を持つ連邦軍であったが、ジオン軍はMSザクを前面に出してこれを迎え撃ってきた。艦隊の砲撃はザクの進撃を阻むことができず、次々に取り付かれては艦艇を沈められていった。
 秋子のノーフォークも指揮下の3隻のサラミスと共に懸命に砲撃を続けていたが、迫り来るザクの数は減ったように見えなかった。

「戦隊をもっと密集させなさい。弾幕の密度を上げてザクを防ぎます!」
「しかし、それでは味方撃ちの危険性が・・・・・・」
「機銃弾程度で艦は沈みはしません!!」

 秋子の怒号に参謀は震え上がった。殺気とでも言うのか、秋子の放った圧力に気おされて、慌てて通信兵に駆け寄っていく。
 秋子は参謀から視線を外に向け、そして自分が非常に危険な状況にあることを悟った。慌てて艦内電話を取り上げる。

「正面上のザクを撃ち落しなさい!」

 なんと核バズーカを持ったザクUC型がノーフォークを狙っていたのだ。慌てて各部の銃座がそのザクを狙うが、巧みに回避運動を取るザクをなかなか捕らえられない。もう駄目かと思ったとき、1機のセイバーフィッシュがノーフォークを掠めるようにしてザクに肉薄し、擦違いざまに多数のミサイルをザクのコクピットに叩き込んでいった。この次期のザクは装甲が比較的薄く、狙い所さえ間違わなければ戦闘機でも撃破するのは難しくないのだ。最も、それが判明するのは戦争も半ばを過ぎた頃なのだが。
 命を救われた事に、秋子は安堵のため息をついた。

「ふう・・・・・・助かりましたね」
「ええ、まったく。寿命が縮みました」
「あの黒い主翼のセイバーフィッシュのパイロットには、後でお礼をしないといけませんね」
「そうですな。生きて帰れたならそうするとしましょう」

 そう、生きて帰れたなら。である。この時点で生きてる艦は出撃時の半数にも満たない。生存率は5割を切っているだろう。


 この混戦のさなか、決定的な事態が発生する。レビルの旗艦アナミテがMSに襲われ、大破したというのだ。レビルの安否は不明だという知らせを受けたとき、秋子は一瞬、目に見えて青褪めた。

「・・・・・・レビル将軍の生死は不明、ですか」
「は、はい、艦隊指揮権はロドニー・カニンガム准将が引き継ぐそうです。暫定旗艦はネレイドということで」
「分かり、ました・・・・・・各艦には動揺しないように伝えなさい」

 そうは言っても、とうの秋子ですらまだ動揺から立ち直っていない。指揮下の3隻のサラミスは明らかに動揺していた。そして、その動揺は全軍に広がっていたのである。

 この時、勝敗は完全に決したのである。

 アナミテの大破と時を同じくして崩壊した連邦艦隊を逃がすべく、カニンガムは自ら殿についた。周囲には志願してくれた少数の艦艇が残っている。その中には当然ノーフォークの姿もあった。

「全砲門を正面に集中。絶対に敵艦を通してはいけませんっ!」
「無茶です艦長!」
「無茶でもやりなさい!」

 秋子の眼前では数えるのも馬鹿らしくなるほどのザクがいる。だが、実はこれでも随分数が減っているのである。ルウムは艦艇と戦闘機、そしてMSの墓場となり、無数の残骸が漂っている。そして生き残ったザクの多くも弾薬や推進剤が欠乏したり、被弾したりで戦闘力を残していない。今の時点で殿が未だに生き残っているのはジオン軍の戦力が実際には欠乏しているからである。
 反撃しつつ後退するという無理難題を必死にこなすカニンガムの指揮能力と忍耐心は賞賛に値しただろう。少なくとも、ジャブローに引きこもっている提督達とは比較の段ではない。
 また、この戦いでは幾人かの傑出した人材が現れていた。
 秋子のノーフォークと連携を維持しながら巧みな弾幕を形成しているサラミスがいる。クライフ・オーエンス中佐のホノルルだ。他にもエニー・レイナルド中佐のグリーブランドやフレデリック・シャーマン大佐のレキシントンなどもある。

 だがしかし、遂にこの殿部隊も崩壊する時がきた。カニンガムのネレイドが撃沈してしまったのだ。ネレイド撃沈の報を受けた秋子は今度こそ放心状態になってしまい、艦長席に腰を下ろしてしまった。

「・・・・・・カニンガム・・・・・・・提督・・・・・・」
「あ、あの、艦長?」
「・・・・・・提督が、戦死?」

 11年前から自分を何かと気にかけてくれていた恩人の死が重く圧し掛かっている。この瞬間を狙われたらノーフォークも持たなかっただろうが、何故か敵はそれ以上の追撃をしてこなかった。見逃してくれたのではない。あまりの損害にドズルがこれ以上の出血を忌避したおかげだ。
 こうして残存艦はルナツ―に逃げ込む事が出来たが、ルウムに向かった艦艇の残存は僅か2割以下でしかなかった。それでもルナツーの居残り部隊と合同すればジオン軍以上の大軍なのだが、もはや連邦軍に戦う気力は無かった。

 

 1月17日、ようやくルナツーに帰ってきたルウム戦役の敗残部隊であるが、それは敗残という以外の言葉が見つからないほどに悲惨な状態となっていた。大半の艦艇がよろめくようにしてドックに滑り込み、あるいは港に停泊して行く。僅かに無事だった艦がその艦隊を護衛してきていた。
 その数少ない強運艦の中にノーフォークの姿があった。ノーフォークは最後まで殿につきながらルナツーに寄港し、その身を休めている。秋子は15日から実に三日に渡る不眠不休の戦闘指揮を執り続けており、ルナツーにノーフォークを入港させた時には顔色はどす黒く、目の周囲には異常なほどに大きなクマが出来ていた。この三日間という時間がどれほど彼女の心身を消耗させたか、その姿を見れば誰もが一目瞭然だったろう。
 ルナツーのドックに降り立った秋子はよろめくようにして基地司令部に向い出した。ルナツーに帰ってくるなり司令部から出頭を命じられたのだ。なんで戦地から帰ってきたばかりでこんな目に、と思わないでもないが、呼び出した相手がルナツー基地司令官とあっては無視する事も出来ない。
 やがて、司令室に着いた秋子はふらふらしながら司令官に敬礼をした。その敬礼はかなりだらしないものであったが、司令官は特に咎めはしなかった。

「来たか、水瀬君」
「・・・・・・はい、それで、どのような用件でしょうか?」 

 おそらく、この時の秋子は疲労で頭の働きが鈍っていたのだろう。この後の司令官の話を聞かされた秋子は、彼女の人生で初めての暴挙に出たのである。

「うむ、実は、君の勇敢な戦いぶりを私は高く評価しているのだよ。それで、君に連邦銀星勲章を送る事にした」

 はっはっはと声を立てて笑っている司令官の顔を見ているうちに、秋子の中でどす黒いものが首をもたげてきた。日ごろの温厚な部分もこの時ばかりは影を潜め、湧き上がる怒りだけが彼女の中に満ち始めていた。
 秋子の変化に全く気付かずに、司令官は更に話を続けていた。

「戦いはまだまだこれからだ。幸いルナツーは健在だし、艦隊戦力もまだまだこちらの方が優勢だ。君は宇宙艦隊を率いてジオンを蹴散らしてもらうぞ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「受賞は明日にも行われる予定だから、その気でいてくれたまえ、水瀬中佐」

誰の目から見てもこの人事の意味は明らかだ。敗戦の衝撃を少しでも逸らそうとする政治的効果を狙っている。将兵の士気を保とうとする参謀本部の苦肉の策なのだろうが、今の秋子はそれが分かっていても、黙ってはいられなかった。

「・・・・・・司令、この作戦で死んだ将兵には、何も無いんですか?」
「戦死者の家族には遺族保証があるが?」

 何を聞きたいのか分からない、という内心を感じさせる一言に、秋子の怒りが爆発した。次の瞬間、右平手が大きく振りぬかれ、司令がよろけている。司令室には乾いた音が響き渡った。
 司令室に詰めていたオペレーターや参謀達が驚いている。一介の中佐が基地司令の頬を張ったのだ。誰もが動かない中で、司令が張られた頬を擦りながら口を開いた。

「水瀬中佐、今回のことは不問としよう。だが、次は無いからな」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「明日の受賞は予通り行う、なにか質問はあるかね?」
「・・・・・・いえ、ありません」

 秋子は司令に敬礼を施すと、司令の前から下がって行った。疲れた体を引き摺って与えられた部屋に入った秋子は倒れこむようにベッドに横になった。連戦の疲労が彼女の体を限界まで蝕んでいる。ようやく訪れた休息の時を一瞬でも無駄にするまいとしてか、秋子の意識はそのまま闇の中へと沈んで往ってしまった。

この事件はルナツー中を震撼させたが、ルウムから帰ってきた将兵は秋子に喝采を送っていた。ルナツー駐留艦隊をついに動かさなかったルナツー司令部に対する不満は誰にもあったので、この事件はまさに快挙と映ったのだ。
 だが、あの事件に対する報復だろうか、秋子は宇宙艦隊勤務から、地上軍勤務へと移動させられる事になった。極東軍管区、海鳴基地司令が秋子に与えられた地位である。

 

秋子は志願兵のリストを見る機会に恵まれた時、そこに見知った名を見つけ、思わず担当者にそれを問い質した。

「この人は今どこにいます!?」
「ええと・・・・・・・・ああ、今はパイロット訓練生として戦闘機発着場ですね。多分シュミレーションをやらせてると思いますが」

 登録をコンピューターから呼び出した士官は秋子に向き直ったが、秋子はもうそこにはいなかった。彼女は大急ぎで戦闘機発着場に向かったのだ。
 戦闘機発着場では志願兵達にパイロットとしての訓練を受けさせていた。適性があろうがなかろうが関係無く、乗れれば良いという笑えない採用をしている。秋子はその中に視線を走らせ、一人の志願兵を見つけた。

「栞ちゃんっ!!」

 秋子は志願兵の中に混じってシュミレーターに挑んでいる小柄な少女の名を大声で呼んだ。呼ばれた少女は驚いて辺りを見まわし、そして秋子と視線が合った。少女は驚きにしばし硬直し、そしてそれが解けた時、シュミレーターを飛び出していた。

「秋子さん!」

 栞は秋子の体に飛び付いて行った。秋子もそれを抱き抱え、暫く何も口にはしなかった。教官役の下士官やパイロット達が困惑した視線を向けているが、ここにいる志願兵達には状況が理解できていた。彼らもまた、栞と同じ境遇だったからである。

 栞が落ちついたところで秋子は彼女に事情を問いただした。

「栞ちゃん、良く無事だったわね。お父さんとお母さんは、香里ちゃんは無事なの?」
「・・・・・・助かったのは私だけです・・・・・・お姉ちゃんは2年前に行方不明になってしまって、それっきりです」
「そう・・・・・・」

 知人の訃報を聞かされて秋子はしばし目を閉じた。サイド4は全滅したのだ。栞が生きていただけでも奇跡といわなくてはならない。攻撃されたコロニーから軍の輸送船に収容され、ジオン軍の追撃を振り切って脱出できる確立は宝くじに当たるようなものだったろう。栞は、運が良かったのだ。
 秋子は知人の死を振り切ると、栞に重要な事を問い掛けた。

「栞ちゃん、何故パイロットになんかに志願したの。悪い事は言わないから辞めておきなさい。私がジャブローに行けるように取り計らってあげるから」

 だが、栞は秋子の申し出に首を横に振って見せた。

「残念ですけど、私は辞めません」
「そんな、どうして?」
「お父さんもお母さんも殺されたんです。私は、敵を討ちたいんです!」
「栞ちゃん・・・・・・・」
「馬鹿な事を言ってるのは分かってます。でも、気持ちが収まらないんです!」

 秋子には栞の気持ちが良く分かった。自分も夫が殺された時、どれほどテロリスト達を殺してやりたかったか。今でもその気持ちはある。テロリスト達が「龍」という名で呼ばれるジオン諜報組織の手先である事までは分かっている。できうるならその龍を壊滅させ、夫の敵を討ちたかった。
 だから、秋子は栞の言葉にしぶしぶ頷くしかなかった。

 この後、秋子はエゴイストの謗りを受けることを覚悟の上で一つの人事を強引に押しとしていた。美坂栞候補生を、自分と一緒に海鳴基地に連れて行くというものだ。

 2月12日、秋子は地球に降下し、海鳴基地に赴任した。ジオンの第1次地球効果作戦が3月1日に始まった事を考えれば、まさにぎりぎりのタイミングだったのだ。
 こうして、秋子は地球に降りて僅か1ヶ月後にはジオン軍との再戦の機会を得ることになるが、それは半年にも渡る絶望的な戦いの始まりでもあった。


後書き
ジム改 前々から確約していた一年戦争シリーズ、第一弾は秋子さんだ。
秋子  あらあら、ケチョンケチョンに負けてますね。
ジム改 いやいや、一年戦争緒戦の連邦軍はこんなものですよ。
秋子  それで、私は地球に降りて、地上で頑張るんですか?
ジム改 そうですねえ、暫くは地上ですねえ。
秋子  このシリーズは続くんですか?
ジム改 多分、そのうち次を書くでしょうね。次はジオンの地球降下作戦が舞台かな。
秋子  大変そうですねえ。
ジム改 いや、そんな人事見たいに言われても・・・・・・


 

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