12章  訓練と興味


 アークエンジェルが砂漠に着陸して一週間が経過しようとしている。その間に整備やら補給物資の搬入やらといろいろやる事がある訳だ。そんな日々の間にも子供たちはやはりその珍しがりの血をたぎらせる事を忘れない。サイだけはキラ達がいない間にストライクを動かそうとしたという事件を起した為に営倉入りさせられている。
 アークエンジェルはMSの運用艦だけあって、戦闘機のシミュレーターだけでは無く、MSのシミュレーターも備えられている。これに使われているプログラムはキラが鹵獲したシグー用に作り上げたナチュラル用OSが使われている。
 ノイマンとキースが監督をしながら、まずカガリがスカイグラスパーのシミュレーターを使っていた。なかなか良い動きをするカガリにキースが口笛を吹く。

「へえ、やるねえ」
「当たり前だろ。これくらい軽い軽い」

 調子に乗って軽口を叩くカガリに、キースは少し真面目な顔で釘を刺した。

「だが、素人にしては、というレベルだ。実戦に使える訳じゃないぞ」
「なんだよ、少しくらい喜ばせろよ!」

 気分を害したらしいカガリがキースを見るが、キースはもうそれには取り合おうとせず、次のシミュレーターの方に行っている。残されたノイマンが気の毒そうにカガリを見ていた。

「まあ、気にしなさんな。あれで大尉は気を使ってるんだから」
「あれでかよ?」
「でなけりゃ、新兵の適正試験なんか引き受けたりしないだろ」

 ノイマンの言葉にカガリは口篭もった。確かに、あいつは一言多いが断ったりすることはない。何か頼めば大抵引き受けてくれる。そう考えれば悪い奴ではないのだ。
 今キースが見ているのはMS用シミュレーターだった。乗っているのはフレイで、四苦八苦しながら機体を動かしている。キースをその様子を見て、徐に教官用の端末からデータを引き出した。

「・・・・・・ふむ、まさか・・・・・・な」

 キースはフレイのテストデータを見て僅かに眉を潜め、もう一度フレイを見た。必至に機体を操るフレイ。その顔は真剣そのものだ。キースは端末を操作すると、シミュレーターの難易度を少し上げてみた。すると、驚いた事にフレイはその難易度の変化に付いてきたのである。

『やるね。コツを掴むのが上手いというか、とにかく素養はある』

 キースはトールに続いてフレイの項目にも○を付けた。


 何故このような事をしているかというと、鹵獲したシグーを戦力化できないかとナタルが持ちかけてきたためだ。確かにシグーのOSはキラの手で改良され、とりあえずナチュラルでも使えるぐらいにまでは仕上がっている。だが、現実問題としてフラガもキースもすぐにMSへの機種転換が行えるわけもない。2人ともスカイグラスパーのパイロットとして重要な存在であり、そんな事をしている時間的余裕に乏しいのだ。
 そんな訳で新兵であるヘリオポリス出身の少年少女から適正のある者を選び出そうとした訳だが、早々にカズィとミリアリアが試験に落ちた。カガリは良い成績だがキースは彼女を乗せるつもりは全くない。結局キースが残したのはフレイとトールの2人だった。

「さてと、トールはともかく、まさかフレイが残るとは思わなかった」

 キースがいささか呆れ顔でフレイを見る。他の4人も驚いた顔をしている。何より当のフレイが1番驚いているのだ。

「わ、私がですか?」
「そう、なんでか残っちゃてるのよね。よっぽど勘が良いのか、秘められた才能か」

 キースはボールペンで頭を掻きつつどうしたものかとノイマンを見るが、ノイマンも少し途方にくれた顔をしていた。

「まあ、適正がある以上、仕方ないんじゃないですか?」
「だよねえ。艦長も使えるようにしろと言ってるし」

 キースは溜息をつくと、トールとフレイを見た。

「とりあえず、2人には訓練をしてもらう。どっちが正規パイロットでどっちが予備パイロットになるかは分からんが、まあ頑張ってくれ」

 キースの言葉に、トールとフレイは情けない顔を見合わせた。まさか、自分達がMSの訓練を受けるはめになるとは、これまで想像もしていなかったからだ。
 そして、彼らは早くも地獄を見ることになる。

 帰艦してきたスカイグラスパーから、キースが下りてきた。その顔色は何時もと変わらないが、いささか疲れている。駆け寄ってきたマードックが問い掛けた。

「どうですかい?」
「まあ、始めてだしねえ。俺も少し調子に乗っちゃったし」

 キースの言葉にマードックは気の毒そうに後部座席を見た。同乗していたトールは完全に白目を向き、気絶しているのだ。整備兵が2人がかりで彼をコクピットから引きずり出している。そして、今度はフレイが震えながら後部座席に座った。操縦席にはキースが座る。ミラーで後部座席を確認すると、フレイは真っ青な顔をしていた。

「良いかフレイ、対G訓練だ。おまえはただ堪えていれば良い」
「は、はい!」
「ようし、それじゃ行きますか!」

 そして、再び大空に悲鳴が響き渡ったのである。


 数日後、キースはフラガと共に訓練の評価を手に考えこんでいた。いささかおかしな感じがするからだ。

「どう思う、キース?」
「どうと言われても、これが現実って事でしょうね」

 2人の見ているデータでは、フレイの成長がやけに早いのだ。自分達は出来る限りの予定を組んで2人を鍛えているつもりだったが、それを考えてもフレイの成長は早かった。女性ということもあり、対G訓練の成果はトールに負けているが、MSシミュレーターの成績が急激に良くなっている。自分で訓練後も特訓でもしているのだろうか。決してありえない成長速度ではないのだが、それでも早い。

「才能がある、という言葉で片付けるのも、なんですね」
「まあ、早く一人前になってくれるならそれにこした事はないんだがな」

 何か期待するようなフラガの言葉に、キースは小さく笑った。

「そんな簡単に戦力化できるなら、苦労はしません」
「分かってるよ、そんな事はな」

 フラガがぶっきらぼうに言い返してきた。まったく、新兵が簡単に1人前になるなら苦労はしない。2人は確かに良い素質があるが、これが実戦で使えるようになるまでにはまだまだ時間がかかる。

 フラガが去った後のブリーフィングルームに一人残ったキースは、これからどうしたものかと顔を天井を見上げた。ふと、ヘリオポリスからここまで来た子供達がの顔が思い出された。そして、あの特徴的な赤い髪が思い出される。

「・・・・・・守りきるんだ、今度こそな。アネット」

 ボソリと呟く。誰もいない天井に向って。
 その時、いきなりブリーフィングルームの扉が開いた。そして驚いたような声が聞こえてくる。

「バゥアー大尉?」
「・・・・・・副長、かな?」

 キースは顔を戻し、声のした方を見る。そこにはタナル・バジルール中尉の真面目一徹な顔があった。

「こんな時間に、何か用かな?」
「いえ、パイロットの養成状況を伺おうと思ったのですが・・・・・・」

 キースは相変わらず真面目なこの同僚に少し呆れた視線を向けた。そして、よいしょっとかけ声を出して立ちあがる。

「少し疲れたよ。外の空気でも吸いに出ないか?」
「はあ・・・・・・構いませんが」

 ナタルはいささか面食らった顔になったが、別に異論を唱えたりはしなかった。キースに半歩遅れる位置に付いて歩いてくる。その間にも聞きたい事を問いかけてくるのは忘れない。

「それで大尉、トール・ケーニッヒとフレイ・アルスターの仕上がり具合はどうなのです?」
「まあ、そこそこかな。俺と少佐が教えこんでるんだから並の訓練所よりは余程早く仕上がるとは思うが、数ヶ月はみてくれないと」
「それでは実戦に間に合いません!」
「そんな事は分かってるけどねえ」

 キースはナタルを見た。あいかわらずキツイ表情だ。美人なのにその張り詰めた空気のせいでかなり損をしている。あとこの性格も何とかして欲しいところだ。

「なあ、中尉は子供達を前線に立たせる事に忌避感とかは感じない訳?」
「あの年で前線に立つ者など、珍しくはありません」
「・・・・・・・・やな時代だねえ。ほんと」

 そうなのだ、15歳ぐらいの子供が前線で銃を取ることが珍しくない。そんな時代なのだ。キースは暗澹たる思いに囚われてしまった。 

外に出た2人は少しアークエンジェルから離れた所まで出た。周囲が開け、遠くがとてもよく見れる。夜空に散りばめられた星々が美しい輝きを放っている。キースは夜空を見上げてその場に腰を降ろした。

「久々に、のんびりした夜だな」
「大尉、我々は遊んでいる訳には・・・・・・」
「まあまあ、中尉も座りなよ。あんまり気を張ってるとどっかで壊れるぞ」

 キースに促され、ナタルは渋々キースの隣に腰を下ろした。そして同じように夜空を見上げる。思ったより素直に従ったことにキースは少し驚いていた。てっきりもう少し文句を言って来るかと思っていたのだが。

「・・・・・・大尉、1つお聞きしても宜しいですか?」
「別に構わんよ。あと、部下の前じゃないんだ。キースで良いよ」
「は、はあ・・・・・・キース、ですか」
「そう、それで良い。で、何が聞きたいの?」

 キースに促され、ナタルは顔を俯かせて聞いてきた。

「キ、キース・・・大尉は、どうして軍に入ったのです?」
「・・・・・・どうしてそんな事を聞く?」
「前に私に言いました。何故軍に入ったのかと。私はそれをずっと考えていて、どうしてあなたが軍に入ったのか知りたくなったのです。大尉は復讐とか言ってましたが」

 ナタルの問い掛けに、キースは少し考えて答えた。

「俺は、家族の敵討ちだよ」
「・・・・・・すいません、余計な事を聞いてしまって」
「いや、気にしないでくれ。人に同情されたいとは思わないからね」

 キースの表情に変化はなかったが、何となく声に辛さが滲んでいるようにナタルには感じられた。そして、ナタルも空を見上げた。キースと同じ物を見れば、彼の考えが理解できる気がしたのだ。
 キースは横目でナタルの横顔を見た。珍しく口元に笑みが浮かんでいる。

「どうだい、なかなか気分が落ちついて来るだろ」
「・・・・・・そうですね。確かにリラックスできます」

 星空を見上げる2人。キースはナタルの肩の力が抜けてきたのを見ると、いつか話さないといけないと考えていた事を口にした。

「なあ、バジルール中尉。君はもう少し肩の力を抜いた方が良いと思うよ。俺やフラガ少佐みたいになれとは言わないけどな」
「キース大尉はいささかハメを外し過ぎですがね」
「そいつはキツイねえ」

 キースは声に出して笑い出した。それに釣られてナタルも小さく笑い出す。ナタルが笑う所を始めて見たキースは新鮮な驚きを感じたが、それ以上に笑いの衝動が込上げてきて、また笑い出してしまった。そのまま暫く2人で笑い続けている。
 笑いが収まって来ると、キースはゆっくりと腰を上げた。ナタルも立ちあがる。

「さてと、そろそろ戻りますか。あんまり遅くなると変な誤解を受けるかもしれんし」
「ど、どういう誤解ですか!」

 顔を赤くして怒鳴るナタルに、キースは笑いながら懐から1つの細長い箱を取り出した。それをナタルに差し出す。ナタルはそれを見て目を丸くしていた。

「ほい、プレゼント」
「わ、私に、ですか?」
「そうだよ。中尉は洒落っ気がないからねえ。せっかく美人なんだし、少しはそういう事に気を使っても良いんじゃないかと思う。艦長だって化粧とかには気を使ってるぜ」

 ナタルは渡された箱を開け、中からエメラルドが飾られたネックレスを取り出した。

「こんな物を・・・・・・高かったのでは?」
「なあに、どうせ滅多に使うことのない給料さ。もう溜まりまくりでね。少しくらい無駄遣いしてもどうって事はない」

キースはそれだけ言うと、ナタルに背を向けて歩き出した。ナタルはしばしその背中を見送った後、戸惑った表情で渡されたネックレスを見る。しばしの逡巡の後、ナタルはそのネックレスを首にかけてみた。

「・・・・・・こういう物も、良いかもな」

 少しだけ嬉そうな顔で、ナタルは首にかかるエメラルドを見た。こういう贈り物にエメラルドを選ぶ辺りにキースらしさが出ていると思える。そして、何となくこれまでキースが自分に言ってきたことの意味をもう一度考え直して見ようと思った。


 翌日もトールとフレイの訓練は行なわれていた。キースのスカイグラスパーに乗って激しい機動を繰り返すという特訓を受けてもなんとか気絶しないようにはなった。だが、変わりに吐き気と凄い疲労に襲われるようになり、戻ってくるなりグッタリと格納庫の資材の上に横たわっていたのである。

「ト、トール、生きてる?」
「フレイこそ・・・・・・大丈夫か?」

 もはや毎日のように死にかけている2人にマードックが笑いながら声をかけて来る。

「なあに、気絶しなくなっただけでもたいしたもんさ。バゥアー大尉の機動は殺人的とまで言われてるからな。あの人の機体で気絶しないなら、フラガ少佐のグラスパーに乗っても平気だよ」
「そ、そんなあ〜」

 マードックの励ましにトールが情けない声を上げる。この後は午後からシミュレーター訓練が待っているのだ。このシミュレーター訓練も最近はなんとか動かせるようになってきてるが、まだまだ先は長い。
 フレイはよろよろと立ちあがると、何時ものようにストライクの方に歩いて行く。最近のキラはストライクで寝泊りしているという奇妙な行動をしており、フレイはそんなキラに会いにいっているのだと噂されていた。まあ、それが間違っている訳ではないのだが。
 フレイを見送ったトールは、少し複雑そうな顔でマードックに話し掛けた。

「マードックさん、最近、キラの様子はどうですか?」
「あん? ヤマトか。あいつもけっこう疲れが溜まってるみたいだぜ。ちゃんと部屋で寝れば良いのよ」
「・・・・・・あいつ、最近変なんですよ。サイもなんか様子がおかしいし、フレイのせいで何もかも滅茶苦茶になってる気がするんです」
「まあ、男と女の関係だけは方程式なんかねえからなあ。こればかりは本人達の問題さ」
「でも、あれじゃサイが可哀想ですよ」
「アーガイルに彼女を繋ぎ止めておくだけの魅力がなかったって事じゃないのかい?」

 マードックの言葉に、トールは違うと思った。サイは言っていたのだ。自分に落ち度がないのに突然フレイが離れて行ったと。何かあるのだ。フレイがキラに近づいた理由が。
 格納庫で愚痴っていると、フラガがやってきてトールを見た。

「お、今日もへばってるな」
「少佐〜、大尉に少しは手加減するように言ってくださいよ〜」

 トールの情けない言葉にフラガは軽く額を叩いた。

「何を言ってるんだか。訓練なら死ぬ事はないんだからそれくらい我慢しろよ」
「これは拷問ですよ〜」
「あいつなりにあれでも手加減してるぜ。あいつが本気出したらあんなもんじゃない。本職のアーマー乗りでも気絶してるんだからな」

 フラガの脅しにトールは真っ青になった。あれで本気じゃないなんて。
 3人が話していると、ナタルがやってきた。

「少佐、それにケーニッヒ二等兵、こちらでしたか」
「おや、これは珍しい。副長さんがどうしてこんな所に?」

 からかうようなフラガの問い掛けに、ナタルは小さく笑って答えた。

「私も一度現場の状況というものを見ようと思いまして」
「へ、へえ、そうなの・・・」

 何時もと違い、随分と柔らかい声で返答してくるナタルにフラガは少し引いた。いや、悪い訳ではないのだが、こう、違和感が付き纏うのだ。何かあったのだろうかと。
 そこまで考えてフラガはナタルがネックレスを身につけている事に気づいた。彼女にしては珍しい。

「おや、どうしたの、ネックレスなんかつけて?」
「これですか。たまには良いかと思いまして」
「ふぅん、似合ってるぜ、それ」

 どういう心境の変化かと思ったが、あえてそれ以上追求したりはしない。副長が丸くなってくれるならそれに越した事はないからだ。
 フラガとナタルが話している所にようやくといった感じでキースもやってきた。ヘルメットを小脇に抱え、やれやれといった風情でこちらにやってくる。

「ああ、腹減った・・・・・・て、副長じゃないの、どうしたの?」
「いえ、2人の様子を見に」
「そうか。まあ、それは良いことだ」

 現場を知らないナタルでは、指揮にどうしても無理が生じることがある。それを危惧していたキースだったが、ナタルが自分から現場というものを把握しようとするのはいい傾向だと言えた。

「それで、どうだい?」
「確かに、これではまだまだ時間がかかりそうですね。ケーニッヒ二等兵はボロボロです」
「す、すいません〜」

 ナタルにまで言われてすっかりへこんでしまうトール。キースはそんなトールを見やり、元気付けるように言った。

「心配するな。だいぶ耐えられる様になってきてる。この調子ならMSの実機訓練もそう遠い話じゃないぞ。その時はキラにでもしごいてもらえ」
「それはそれで疲れそうです〜」

 何処まで行っても楽にはなれそうもないという現実に、トールは悲しそうに言い返した。そんなトールを立ちあがらせると、キースは全員に問い掛けた。

「そろそろ食事にしようと思うんだが、よかったら一緒にどう?」
「俺は構わないぜ。腹も減ったしな」
「すいませんが、俺はまだ仕事がありますんで」
「俺に拒否権は無さそうですね」

 フラガとトールが応じ、マードックが済まなそうに断る。そして、そこに意外な人物が加わってきた。

「私も同席してよろしいでしょうか?」
「・・・・・・え、いいの?」

 フラガが意表を付かれて聞き返す。ナタルはそれに頷き、フラガとトールは心底驚いた顔になった。キースだけはニヤリ笑いを浮かべている。

「良いんじゃない。少佐もトールも問題あるかな?」
「い、いや、問題はないけど」
「俺も構いませんけど」

 フラガとトールが応じたので、4人は一緒に食堂へと向ったのである。その後姿を見送ったマードックは心底面白そうにその後姿を見送っていた。

「こいつは、何があったのかねえ」

 あのお堅い副長がどういう心境の変化かと思った。だが、キースの言うとおり、良いことなのかもしれない。あの副長には何処か近寄り難い雰囲気があり、整備班でも愚痴っていたくらいなのだから。
 マードックは仕事に戻ろうと身を翻し、奇妙なものを見つけた。カガリがじーっとシグーを見上げているのだ。

「おいおい、どうしたんだお嬢ちゃん?」
「え、あ、いや・・・・・・こいつ、動くのか?」
「シグーか? 一応動かせるぜ。もっとも、まだパイロットがいないけどな」
「ふーん、そうか」

 マードックはカガリの目の輝きに何やら不穏なものを感じたが、それ以上追及したりはしなかった。