第29章  敵同士



 アスランが行方不明になった事で、イザーク達は捜索隊を編成する事になった。アスランが不在なので、指揮はジュール隊を任されているイザークがとっている。

「さてと、我々は極めて名誉ある任務を仰せつかった。それは、ザラ隊長の救出だ!」
「おやおや、それはまた名誉な事で」

 ディアッカが大袈裟に肩を竦めた。それを見てイザークが愉快そうに小さく笑う。その2人の態度に気分を害したミゲルがやや高い声で先を促した。

「それで、これからどうするんだ!?」
「大体落ちた場所は分かっているから、この辺りをMSで重点的に捜索する。生きていれば向こうから居場所を教えてくるだろう」
「だったら、早く出撃しましょう」

 ニコルが焦った声を出すが、その背後からディアッカのからかうような声が押し止めた。

「まあそう焦るなって。明日になってから探せば良さ。イージスで落ちたなら大丈夫だろ」
「そうだな、大気圏に落ちたわけじゃなし」

 大気圏に落ちて死にそうな目にあったイザークが苦笑しながら応じる。ニコルはいささか不満そうであったが、イザークが指揮官である以上、これ以上異議を挟むことも出来ない。ただ、外を見てアスランの無事を祷る事しかできなかった。
 だが、ニコル以上に焦りを見せる者がいた。

「イザーク隊長、今すぐ捜索に出るべきです。1分1秒が生死を分ける事もあります!」
「アスランは一晩放置されたくらいで参るほど、柔じゃないだろう」
「ですが、ここは地球です。野生動物に襲われる可能性だってありますし、地球軍の部隊に発見される恐れもあります!」
「・・・・・・・エルフィ、アスランがいない以上、俺がこの部隊の隊長だぞ?」
「ですが、それでは!」

 引こうとしないエルフィにイザークが苛立ちを見せるが、イザークが激発する前にミゲルがエルフィの前に立ってその視線を真っ向から受け止めた。

「・・・・・・・・・・・・・・捜索は、明日の早朝から開始で良いのか、イザーク?」
「ああ、それで良い」

 暫し睨み合う2人。だが、イザークの方が視線を逸らせた。そしてディアッカをつれて部屋から出ていく。残されたフィリスはザラ隊のメンバーに頭を下げていた。

「すいません、イザーク隊長が気に触る事を言って」
「いや、フィリスが誤る事じゃないさ。イザークはちょっとアスランに含む所があるからな」
「でも、あれは酷いですよ。エルフィやニコルさんの意見を平然と跳ね除けてるし」

 ジャックが不満を口にするが、ミゲルが視線でそれ以上言うのを止めさせた。イザークを罵っても事態が変わる訳ではないし、今は捜索の準備を進めたほうが良い。ミゲルは地図を広げると、捜索する範囲を検討しはじめた。

 

 

 アスランとフレイはイージスの近くにある洞窟に入り、イージスにあった備品や近くで拾い集めた薪で夜を越すことにした。焚き火の明りが洞窟内を薄暗く照らし出す。アスランとフレイはその焚き火を挟んで向かい合うように座っていた。
 フレイが薪の棒で自分とアスランの間に線を引く。

「いい、絶対にこの線から入ってこないでよ。この痴漢、変質者、ゴキブリ、生ゴミ!」
「なっ・・・・・・生ゴミ・・・・・・」

 余りと言えば余りの言われようにアスランは頬を引き攣らせた。幾らなんでもそれは酷いんじゃなかろうかと思ってしまう。そりゃ、胸を揉んでしまったのは悪かったが、あれは言うなれば事故であって、決してわざとやった訳ではないのに。
 だが、揉んだという事実の前にはいかなる言い訳も空しく響くだけで、ことこういう問題に関しては圧倒的に男の方が不利であった。

 フレイは自分の身体を抱くようにして壁を背にして座りこみ、アスランは時折「生ゴミ・・・・」などと呟きながら俯いている。結構ショックだったようだ。それから暫くして、フレイが恐る恐るアスランに問いかけた。

「・・・・・・1つ聞いて良い?」
「なんだ?」
「どうして私を殺さないの。私は敵なのよ?」
「なんだ、そんなに死にたいのか?」

 珍しいものでも見たような顔でアスランはフレイに問いかけた。フレイは頭を左右に振ることでそれに答える。アスランはそれを見ると苦笑した。

「別に暴れたりしなければ何もしはしない。もし武器を持ってるなら今の内に捨てておくんだな。お前が武器を取ったら殺さなくちゃいけなくなる」
「・・・・・・・・・・・分かったわよ」

 フレイは持っていた拳銃とナイフをアスランの方に放った。それを見たアスランが少し目を丸くする。

「本当に捨てるとは思わなかったな」
「どうせ持ってても役に立たないもの。銃なんて撃ったことないんだから」
「撃った事がない?」

 アスランは眉を顰めた。軍人なのに銃を撃った事がないなどということなのだろうか。その疑問をフレイにぶつけると、フレイは寂しそうに笑いながら答えてくれた。

「私は志願兵になってまだ3ヵ月くらいよ。碌な訓練も受けてないわ」
「・・・・・・なんで、そんな奴が戦闘機に乗ってるんだ?」

 アスランには訳が分からなかった。なんで訓練も終わってない素人が戦闘機に乗って戦っている。いや、そもそもこいつはなんで軍に入ったんだ。だが、アスランはその質問をした事をすぐに後悔するハメになった。

「私は、パパの敵討ちよ」
「敵、討ち」
「そうよ。私のパパは、あなた達クルーゼ隊に殺されたのよ。戦艦と一緒にね!」

 ここ最近の出来事で、自分たちに父親を殺されたという話と、前にラクスにきつく言われた言葉が重なる。そうだ、あれはラクスが足付きから帰ってきた時の戦闘で、確か俺達は足付きと合流しようとしていた部隊を壊滅させたんだ。

「そうか、お前がラクスの言っていた父親を殺された奴か」
「ラクスがそんな事を言ってたの?」
「ああ」

 アスランは右手で顔を押さえ、どうしたものかと外を見る。外には強い雨が降り、気温がかなり下がっている。コロニーでは考えられないような気候だ。これが地球などだと実感させられる瞬間である。
 父親を殺されたから軍に入り、敵を討とうと、コーディネイターが許せないからと戦う。これは自分と全く同じ理由だ。

「・・・・・・その、すまなかったな」
「え?」
「お前の父親の事だ。戦争なのだから仕方がないんだが・・・・・・その、何と言うか」
「な・・・何を今更謝ってんのよ!」

 フレイは激怒した。何を今更謝っているのだろうか。謝るくらいなら最初から戦争になど参加しなければよかったのだ。

「あんたが謝ったって、もうパパは帰って来ないのよ。謝るくらいなら、パパを返してよ!」
「俺だって母上を殺された。ユニウス7でな!」

 アスランも言い返した。

「お前が堕とした輸送機のパイロット達も死んだんだ。お前が殺したんだ!」
「何よ、そもそもあなた達がヘリオポリスを攻撃したからこんな事になったんじゃない。貴方達があんなことさえしなければ、私もキラも、あそこで平和に暮していられたのに!」
「先にヘリオポリスでMS開発をしていたのは連合だ。あんな物を作って、俺達が黙っているとでも思ったのか!?」
「そんな事私達には関係ないわよ。偉い人たちが勝手にやってた事でしょ!」
「ナチュラルらしい物言いだな。自分が知らなければ関係無しか」

 焚き火を挟んで睨み合う2人。だが、アスランの方が先に肩の力を抜いた。

「止めよう。ここでお前と言い争っても仕方がない。言い負かせば戦争が終わる訳じゃないしな」
「・・・・・・・そうね」

 再び沈黙が洞窟内を支配した。ただ雨音だけが響いている。そのうちに退屈したのか、アスランはイージスから持ち出してきた荷物から食料と毛布を取り出した。そしてそれをフレイに放る。受け取ったフレイは驚いた顔でアスランを見た。

「な、何よ、これは?」
「お前の分だ」
「私の分って、何でよ。私は敵なのよ?」
「さっきも言っただろう。暴れたりしなければ何もしないと」

 アスランはそれだけ言うと、自分の分の毛布と食料を取り出した。そして携帯食料のパクを開ける。こちらはフレイのと違ってただの高カロリースティックだ。そのいささか味気ない固形物を口にしようとして、ふとアスランは自分の渡した食料をじっと見ているフレイに気付き、訝しげな声をかけた。

「どうかしたのか?」
「・・・・・・その、食べ方が分からないの」

 フレイの答えにアスランは呆気にとられ、ついでくぐもった声で笑い出した。笑われた事に腹を立てたフレイが文句を言う。

「な、何よ、笑う事ないじゃない!」
「くくくくくくっ、それじゃあ仕方ないな。ほら、かせ」

 アスランは右手を差し出した。フレイは渋々その手に携帯食料のパックを渡す。受け取ったアスランはパックにある穴に備え付けの棒を差し込んだ。少しするとパックが膨らみ、袋が白くなる。それを確認したアスランは封を切り、中を取り出してフレイに渡した。

「ほら、これで食べられるぞ」
「あ、ありがとう」

 フレイはそれを受け取ると、少し躊躇った後にそれを口にした。中はスープによく分からない宇宙食のような固形物だ。どれも温かく、身体の内からあったかくなるのを感じる。
だが、なんでこの男は私にまともな方の食料をくれたのだろうか。

「ね、ねえ、1つ聞いても良い?」
「なんだ?」
「どうして、私にこっちをくれたの?」
「・・・・・・・・・・・」

 問われたアスランは何故か顔を赤くした。そのまま顔を背け、言い難そうに答える。

「その、なんだ、女性には気を使えとラクスに言われていて」
「・・・・・・あなた、もしかしてラクスの尻に敷かれてる?」

 フレイの何気ない質問に、アスランはかなり傷付いた。分かってはいるのだが、人に言われると傷付いてしまうのだ。ガックリと肩を落としたアスランにそうだったのかという確信を持ってしまうフレイ。変な所でキラに似ている奴だとフレイは思った。

 

 


 今日の捜索ではフレイは見つからなかった。帰ってきたキラとフラガは苛立ちを隠そうともせず、その焦りを伺わせている。キースはフラガのスカイグラスパーの整備が終わるとそれに乗りこんで飛び出していった。そしてキラもまた探しに行こうとしてフラガに止められた。

「止めろ、お前は1時間くらいしか休んでないだろ!」
「でも、このままだとフレイが!」
「この天気だ。どこかで雨宿りでもして大人しくしてるさ。そうでなければ・・・・・・・」

 その先は言われなくても分かった。もし雨の中をうろうろしていれば、体力を奪われて死んでしまっているだろう。キラはフレイの世間知らずな性格を思いだし、ぞっとした。そしてフラガを振りきってストライクに乗りこむ。

「止めろって、おい!」
「何もしないで、後で後悔するのは嫌なんです!」

 キラはフラガに怒鳴り返すとハッチを閉めた。そしてまたストライクを発進させてしまう。その必死さにフラガは呆れかえった。

「やれやれ、なんだかねえ。そんなに必死になるくらい守りたいなら、最初から手放さなければいだろうに」

 

 


 毛布に包まった2人は焚き火を挟んで眠っていた。少なくともそう見えた。だが、フレイはゆっくりと起き上がると、アスランの傍に近寄った。その顔にはさまざまな感情が浮かんでいる。

『こいつはパパの敵、ヘリオポリスを壊した憎い敵・・・・・・・』

 この男を殺せば自分の復讐心もかなり晴らされる。そう思える。だが、その一方で本当にそれで良いのかという疑問も湧いてくる。前に感じた疑問。殺されたから殺して、殺したから殺されて、そしてその後に何が残るというのだろうか。キースさんは復讐心に完全に身を委ねたら戻って来れなくなると言っていた。もし私がそうなったら、キースさんを、艦長を、ナタルさんを裏切る事になるのではないだろうか。あの人たちが悲しむ顔は見たくない。
 何時の頃からか、フレイの中で父の死のショックが和らいでいくにつれて、この3人を慕う気持ちが強くなっている。3人に励まされ、いろんな事を教えてもらったフレイは、気付かぬ間に父の死を乗り越える事が出来ていたのだ。
 キラは力があれば全てを守れると言った。今の私はその考えに賛成できない。理想だけで何かが守れるとは思わないが、ただ力だけを求めるのは間違ってる気がする。それに、この男を殺せばキラは悲しむだろう。この男はキラの親友だと言っていたから。
 フレイはアスランのずれていた毛布をかけ直してやると、自分の毛布をもって外に出た。どうやら雨は止んだらしい。
 アスランは密かに持っていたナイフをしまうと、また目を閉じた。てっきり拳銃でも奪いに来たのかと思ったのだが、何を考えているのか。だが、少なくとも今ここで争うつもりはないらしい。そう判断すると、再び浅い眠りへと落ちていった。

 

 


Somewhere  in  the  world
Somewhere  in  the  dark
I  can  hear  the  voice  that  calls  my  name
Might  be  a  memory  Might  be  my  future
Might  be  a  love  waiting  for  me

 

 どれほど眠っていたのか、アスランは耳に聞こえてくる歌声に目を覚ました。

「なんだ?」

 それは外から聞えて来るようだ。ラクスの歌ではないが、なにか聞いていてとても落ちつく歌だ。誰が歌っているのかとおもったが、それは1人しかいない。そう、フレイだ。
 外に出てみると、近くの岩の上に腰掛けて毛布に包まっているフレイがいた。雨が上がって雲が晴れており、夜空に輝く月を見上げながら歌を歌っている。

「・・・・・・良い歌だな」
「え?」

 驚いてこちらを見るフレイ。アスランはフレイの傍まで来ると、同じように夜空を見上げた。

「地球から見上げる夜空か。星が瞬いて見えるというのは本当だったんだな」
「・・・・・・知らなかったの?」
「俺は地球に降りてきたのは今回が初めてでね。こうして夜空を見上げた事なんか一度もなかったんだ」

 そう答えてアスランは満天の星空を見上げる。宇宙で見る星とはまるで違う美しさをそれはもっていた。まるで宝石を散りばめたような輝きの数々にアスランは見惚れてしまう。そうなのだ、この美しい夜空を見上げたから、人はあそこに行きたいと思えたのだ。
 だが、感動しているアスランに、フレイは不思議そうに問いかけた。

「ねえ、どうして人は、宇宙なんかに出たのかな?」
「どういう事だ?」
「ここから見上げる星はあんなに綺麗なのに、宇宙に出ればそれはただのガスだったり、死んでいく星なのよ。瞬きもしないし、綺麗でもない。宇宙に出たりしなければそんな事を知る事もなく、人はずっとあれを綺麗だと思っていられたのに」
「・・・・・・そうかもな。こうして地球から夜空を見上げると、そう思うよ」

 そうだ。神秘は誰にも謎だから神秘なのだ。こんな幻想的な夜空を科学と常識で語るのはただ無粋なだけだという気がする。確かに地球は住みにくい所だが、コロニーでは決してみる事の出来ない自然の美しさというものが確かに存在するのだ。

「なあ、さっきの歌は?」
「え、ああ、あれ。あれは、ママが私に残してくれたものよ」
「残してくれたもの?」
「ええ、私のママは小さい頃に死んじゃったの。そのママが小さい頃に歌ってくれた歌よ。顔もよく覚えていないけど、なんでか歌ってくれた歌だけはずっと覚えてるんだ。ママは歌が好きな人だった。だから、ママの歌ってた歌を歌ってると、ママが近くにいてくれる気がするの」
「そうなのか」

 つまり、彼女は天涯孤独の身という訳だ。そうなった原因の一端を自分が担っているのかと思うとやりきれない思いを感じる。なんでこんな事をしているのだろうか、自分たちは。
 だが、同時にアスランには不思議だった。小さい頃に亡くした母親の残した歌などをどうして何時までも覚えているのだろう。もっと別の事に努力を振り向ければ良いのに。
 フレイは吹きつけてくる風に気持ちよさそうに背を伸ばすと、そのままゆっくりと立ちあがった。星空を背景に立つ彼女が、風になびく赤い髪が月明かりに照らされて幻想的な美しさを見せ、アスランは一瞬見惚れてしまった。その気持ちが口を付いて出てしまう。

「綺麗、だな」
「え、何が?」

 フレイが不思議そうに聞くと、アスランはあわてて赤くなった顔を俯かせた。何と言うか、顔を会わせ辛い。

「あ、い、いや、その、星空がな」
「ああ、そうね。確かに綺麗」

 もう一度夜空を見上げ、フレイは岩から降りた。

「さてと、そろそろ戻りましょう。身体が冷えてきちゃった」
「あ、ああ、そうだな」

 洞窟に戻っていくフレイの後姿に、アスランはナチュラルの持つ美しさを見たような気がしていた。コーディネイターの作られた美しさとは違う。自然の持つ美しさと言うものだ。時として自然は人の手では決して及ばない美しさを生み出すと言うが、この夜空を見上げて、その夜空に栄えるフレイを見て、初めてアスランはそれを実感として理解する事が出来た。
フレイの容姿はそのまま見ればコーディネイターと較べても遜色ないほどの物だが、コーディネイターであればさほど珍しくもない程度の美貌だ。だが、アスランにはフレイがいかなるコーディネイターの女性も太刀打ちできない美しさを持っていると感じた。それが自然的な美しさなのだろう。人を惹きつけるとでもいうのか、単純な容姿という問題ではないのだ。
 シーゲルが昔言っていた言葉をアスランは思い出した。

「全てを得る事は全てを失うに等しい。我々はコーディネイターとなった事で多くを得る変わりに、多くを失ったのだよ」

 あの時はシーゲルが何を言いたいのか分からなかったが、今ならば分かる。確かに自分たちはいろんなものを失っているのだ。ナチュラルは肉親をとても大事にするとシーゲルは言っていた。それは生命の尊厳を弄ぶのが当たり前であるコーディネイターが失ってしまった人間らしい情であると言う。先ほどの歌もそうなのだろう。例え僅かでもその人の事をずっと覚えていることがそれを証明している。
 コーディネイターは第2世代になると大分人間性が失われているとシーゲルが言っていた。命とは作り出すもの、という風潮がプラントにはあるからだ。自分はそれがおかしいとは思わないが、シーゲルはおかしいと言う。考えてみれば、自分は任務を理由に母の墓参りを怠っていて、それを特に気にはしていなかったが、父は激務の間も欠かさず通っていたようだ。これがその差と言うものなのだろうか。去年の血のバレンタインで無くした母を痛む気持ちさえこの程度の自分と、顔も覚えていないほど昔に無くした母に思いを馳せる彼女。これがナチュラルとコーディネイターの差なのだろうか。彼女はどうなのだろうか。それを聞いてみたくなった。


 洞窟に戻った2人は再び焚き火を挟んで向かい合った。もう大分時間が立っているが、この状態では寝るのは難しい。沸かしたインスタントコーヒーを飲みつつ、アスランはフレイに問いかけた。

「なあ、1つ聞いていいか?」
「何よ?」
「お前は、コーディネイターというものを、どう思う?」
「どう思うって、どういう事よ?」

 本気で分からないらしく、フレイは首を傾げた。アスランはフレイの物分りの悪さに少し苛立ったが、仕方なく少し言い方を変える。

「つまりだ、お前はコーディネイターについて、どういう印象を持っているんだ?」
「変な事を聞くのね。私はコーディネイターは大嫌いよ。パパの敵だし、第一遺伝子を弄って身体を強化するなんて変よ。おかしいじゃない」
「なんで、そう思うんだ?」
「だって、そうでしょう。子供の形を親が勝手に決めるなんて、命をなんだと思ってるのよ。子供は親の玩具じゃないのよ」
「・・・・・・玩具、か。それがナチュラルの考え方か」
「違うと言うの、あなたは?」

 フレイの問い掛けに、アスランは真顔で答えた。

「俺は、おかしいとは思わない。俺達にとってはそれが当然なんだからな。そうしないと俺達は滅びてしまう。第3世代の出生率は下がる一方なんだ」
「だったら、遺伝子を元に戻せば良いじゃない。ナチュラルに回帰すればそういう問題も解決するし、争いの原因もなくなるのよ」
「それは出来ない。遺伝子操作の否定は俺達コーディネイターという存在の否定だからな」

 そうだ。ナチュラルの穏健派ブルーコスモスやシーゲル・クラインの主張するコーディネイターのナチュラルへの緩やかな回帰。コーディネイターはナチュラルと交わる事でその血をナチュラルへと緩やかに戻していくというものだ。これは時間がかかるが、確実にナチュラルへと戻っていける方法だ。
 これを主張する者たちは確かにプラントにそれなりの勢力を持っているが、まだ大多数のコーディネイターはアスランのように考えている。自分がコーディネイターという事は誇りであり、ナチュラルへの回帰など冗談ではないと言うのだ。
 だが、次のフレイの言葉がアスランを打ちのめした。

「なんでよ。コーディネイターである事に苦しむ人だっているのに」
「そんな奴がいるのか?」
「ええ、キラよ。彼はコーディネイターに生まれたくて生まれた訳じゃないわ」

 フレイの答えに、アスランは驚愕してフレイを見た。

「キラ、が?」
「ええ、キラは、私達ナチュラルの中に交じって生きているわ。だから、自分がコーディネイターである事を事あるごとに思い知らされて、そんな力を持ってるから戦って、どんどん苦しんで」
「それは、ナチュラルのせいじゃないか。俺達の元へ来ればそんな苦痛とは無縁になるんだぞ!」
「そうかもしれないわね。でも、キラに友達を、一緒にやってきた仲間を捨てられると思うの?」

 フレイの問い掛けに、アスランは黙ってしまった。キラをよく知るだけに、そんな事が出来る奴ではないと良く知っているから。だが、ならばあいつと戦わなくてはならない俺は、親友の俺はどうすれば良いんだ。

「あいつは馬鹿だ。友達の為、仲間の為とか言って騙されて。そんなだから苦しむんだ」
「・・・・・・そうね。まったくその通りだわ」

 自分に反論するどころか、同意したフレイにアスランは怪訝な顔を向けた。フレイはアスランの事などお構い無しに話を続ける。その表情には自嘲的な笑みが浮かんでいた。

「だって、私がキラを騙して戦わせてたんだもの」
「な、なんだとっ!」

 アスランは自分の耳を疑った。こいつがキラを戦わせていた。そう考えると頭の中がその事で一杯になってくる。

「どういう事だ。お前がキラを戦わせていただと!?」
「ええ、そうよ。私はパパを殺したコーディネイターをキラに殺させようとしたの。コーディネイターと戦って、殺して、最後にコーディネイターのキラも死ねば良い。そう思ってね。その為なら他の事なんてどうでもよかったわ。大嫌いなコーディネイターに近付いて、抱かれて、優しくして、戦いに送り出した。そして苦しむキラを内心で嘲笑ってた」

 フレイの言葉に、アスランは言い知れぬ怒りを覚えた。こいつがキラを戦わせていた。こいつが俺とキラを殺し合わせた。こいつがキラを苦しめた。
 許せない、こいつは許せない。アスランは腰の拳銃を取り、フレイに突き付ける。フレイはその銃口を自嘲気味な笑みを浮かべて見ていた。

「撃つの、私を?」
「・・・・・・・・・・撃ちたいな」
「そう、キラになら殺されても良いと思った事もあったけど、変わりにあなたが殺すの?」

 フレイに銃を向けながら、アスランは混乱していた。何故だ、どうしてこいつはこんなに落ちついている。銃を向けてるんだぞ。俺が引き金を引くだけでこいつは死ぬというのに、なんでこいつは恐れない。それに、キラになら殺されても良いと思ってただと・・・。

「お前、キラをどう思ってるんだ?」
「・・・・・・悪い事をしたわ。あんなに弱くて、泣き虫で、繊細で優しい子を利用して傷付けたんだもの。地獄に落ちるのは確実よね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 アスランは銃を降ろした。そして悔しそうに拳を握り締めて壁に叩き付ける。

「くそっ!」

 いきなり悔しがるアスランを、フレイは不思議そうに見た。この人はなにをこんなに悔しがっているのだろう。私が憎いならさっさと殺せばいのに。だが、アスランは銃をしまってしまうと、両手で頭を抱えてしまった。

「なんでだ、なんでお前みたいな女がキラをそこまで理解してるんだ」
「・・・・・・何よ、それ?」
「そうだろう。キラを利用して俺と殺し合わせるような最低の女なんだぞ。なんでそこまでキラの事が分かるんだよ!?」
「さっきも言ったでしょう。私はキラを利用する為に彼と一緒にいたのよ。そのせいで彼の良い所も悪い所も全部見れたわ」
「それで、今も利用してる訳か」
「・・・・・・・言ったでしょう、昔は付合ってたって。もう別れたわ」

 辛そうにするフレイに、アスランはどうしたものかと天井を仰ぎ見た。そして右手で髪を掻きまわす。気持ちの整理がつかない。何なんだこいつは。キラを利用した嫌な女かと思えば、キラの事をきちんと理解してるし、あいつの話をすると辛そうにする。しかも利用していた事に相当の罪悪感を感じているようだ。これじゃあまるで・・・・・・・・

「お前、ひょっとしてキラの事が好きなのか?」
「・・・・・・・ええ、好きよ」
「じゃあ、なんで別れたんだ?」
「好きになっちゃったからよ。好きな人を利用して、道具として戦わせてたなんて、あなたなら耐えられる?」
「それは・・・・・・・・」

 アスランはなにも答えられず、黙りこんでしまった。対するフレイもどうしてこんな、トールにも語っていない本心をあっさりと口にしてしまったのかと驚いている。なんでこんな奴に・・・・・・・
 暫く沈黙していた2人は、ほとんど同時に頭を下げた。

「すまない」
「ごめんなさい」

 同時に頭を下げて、同時に謝って、同時に顔を上げて戸惑った表情を向け合った。

「なんでお前が謝るんだ?」
「あなたこそ、なんでよ?」
「それは、その、お前の古傷を抉るような事を聞いてしまったからな」
「私も、あなたの親友を利用して戦わせたわ」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

 何なのだろうか、奇妙な沈黙が場を支配している。そして、何だかおかしさが込み上げてきた2人はその場で笑い出してしまった。なんだか全てが馬鹿馬鹿しく思えてきたのだ。自分たちは何をやってるのだろうか。

「はははははははっ、何と言うか、馬鹿だな、俺達」
「ふふふふふふ、そうね。確かに馬鹿だわ」

 2人はお互いの馬鹿さ加減を笑いあった。キラという接点を持ち、キラを理解する2人だから、自然と話題もキラ関係となっていく。昔のキラをアスランが語り、今のキラをフレイが語る。それはお互いにとって知りたい事であり、知らなくてはいけない事だった。キラが自分と戦ってまで守りたいと思う人たち。キラが親友と呼ぶ男と過ごした過去。それはお互いの知らないキラを補完しあうものだった。
 そして、話はナチュラルとコーディネイターという存在に移ってきた。フレイが語るナチュラルとコーディネイター。アスランが語るナチュラルとコーディネイター。地球とプラント。自分の回りの人たち。全てが2人には新鮮であり、いろんな所に自分の知っている事との食い違いがあり、自分がいかに知ったつもりになっていたかを2人は知った。結局、遺伝子が違っても生活習慣に大した差などはなく、コーディネイターだから特別な事をしている訳ではない。ナチュラルだから変なことをしている訳でもない。同じように家族がいて、学校に通い、仕事に行き、日々を一生懸命に生きている。怪我もすれば病気にもかかる。家族や友人が死ねば嘆き悲しむ。
 何が違うというのだ。遺伝子は違うかもしれない。コーディネイターは確かにナチュラルより多くの面で優れているかもしれない。だが、人間である事は確かなのだ。考え方に若干の違いはあるだろうが、それでも人間なのだ。
 フレイはふと、アスランに前から感じていた事を聞いてみたくなった。

「ねえ、ちょっと聞きたいんだけど」
「なんだ?」
「もし、その人のためを思ってした事が、結果として相手を苦しめたとしたら、あなたはどうすれば良いと思う?」

 フレイの問いは、なんとも難しいものだった。アスランはしばし真剣に考えこみ、そして自信無さげに答えた。

「俺個人の考えだが、自分が良かれと思ってした事でも、相手には迷惑だったというのはよくあることだ。相手が何を考えてるか、膝を詰めてきちんと話したほうが良いと思う」
「・・・・・・自分だけの考えは、独り善がりなのかな?」
「だから、人間には言葉があるんだろう。言葉にしなければ伝わらないものもあるさ」

 フレイは、アスランの話を聞きながら目尻に涙を浮かべていた。蒙を開かれたような心情になっていた。

 

 


 夜を徹して語り合った2人。やがて夜も明けて来て、朝日が差し込んで来たのを見た2人は外に出た。朝の清廉な空気が心地よい。アスランはその空気を思いっきり吸いこんで、そしてゆっくりと吐き出した。

「不思議なものだな。同じ空気なのに、朝だとこんなにも爽やかに感じられる」
「そういうものよ。プラントでは違うの?」
「プラントでは大気は完全に制御されてるからな。こういう変化は起こらない」
「そっか、それじゃあ仕方ないのかな。プラントは住みやすいって言うけど、私はこういう変化がないのは寂しいと思うけどな」

 フレイの言葉に、アスランは新鮮な驚きを感じた。こういう変化が無いと寂しい。今まで考えた事も無かったが、改めて考えるとそうかもしれない。宇宙に上がればあの夜空も、この新鮮な空気も、この澄んだ青い空も、あの昇る朝日も見れないのだ。
プラントは確かに理想的な居住環境を実現している。だが、それはこういう素晴らしい物を切り捨てた便利さなのだ。例えプラントよりも住み難かったとしても、ここにはプラントには無い素晴らしいものが確かにある。それをアスランは知る事が出来た。ナチュラルの主張する「自然である事の素晴らしさ」を、悔しいがアスランは身を持って理解してしまったのだ。

「地球か。人類の故郷、ここにしがみつくナチュラルの気持ちも、何となく分かるな」
「・・・・・・へー、コーディネイターにしては殊勝な意見ね」
「悪かったな」

 苦笑して皮肉を言うフレイを見返す。まったく、たった一晩を一緒にいただけで、なんでこうも打ち解けてしまっているのか。自分はナチュラルを見下していた筈なのに。

「そういえば、言ってなかったな。俺は、ナチュラルを見下してるんだ。俺達より遥かに劣った存在だってな」
「あら、私もコーディネイターは大嫌いよ。遺伝子を弄くった人間なんて気持ち悪いじゃない」

 言いあってから、お互いにまた笑い出してしまった。そうなのだ。自分達はコーディネイターであり、ナチュラルなのだ。この現実は変わらない。そして敵同士でもある。ここで別れれば、また戦場で敵として戦う事になるのだから。

 2人でそんな事を考えていると、いきなりイージスのコクピットから雑音混じりの声が聞こえてきた。

「隊長、どこですか隊長、返事をしてください」

 それを聞いたアスランが驚いてイージスのコクピットに入り、通信機を操作する。

「その声、ジャックか?」
「あ、隊長、良かった、無事でしたか。すぐに救助に向いますから!」

 どうやらこの電波を追ってくるつもりらしい。アスランはどうやら迎えが来そうだと安堵すると、下にいるフレイを見た。

「俺の方は仲間が来てくれるらしい」
「そう、良かったわね」
「・・・・・・お前は、どうする?」
「どうするって?」
「このまま俺の捕虜になるなら、一緒に連れていってやってもいい。身の安全は俺が保証する。相手が誰であれ、絶対になにもさせない」

 アスランの提案に、フレイは寂しげに首を横に振った。

「遠慮するわ。言ったでしょう。私はコーディネイターが大嫌いだって」
「・・・・・・そう、だったな」

 アスランも寂しげに笑う。暫し2人は見詰め合っていたが、アスランのほうから視線を外した。そしてコクピットの中から何かを取り出すと、それをフレイに放った。受け取ったフレイは不思議そうにそれを見ている。

「これは?」
「残りの携帯食と、信号弾の銃だ。仲間が来たらそれで教えるんだ」
「えっと、良いの?」
「もう俺には必要無い。お前が使え」

 フレイは暫しそれを見た後、アスランを見上げて笑顔になった。

「ありがとう、使わせてもらうわ」
「ああ、頑張れよ。そろそろ俺の仲間が来るから、洞窟にでも隠れてろ」
「ええ、アスランも元気でね」
「フレイもな」

 フレイは最後に手を振ると、洞窟の中へと消えていった。それを見送ったアスランは聞こえてくるグゥルのエンジン音を聞きながら、じっと考えていた。ナチュラルを敵として戦ってきたが、考えてみれば俺はナチュラルというものを全く知らなかった。単純に敵だから、核を使うようなとんでもない奴らだからという理由で戦ってきたが、それは正しかったのだろうか。

 

 

 迎えにきたシグーの乗るグゥルと一緒に帰っていくイージスを見送ったフレイは考えていた。初めてキラ以外のコーディネイターとまともに話した。パパはコーディネイターとは話のの分からない連中だと言っていたけど、実際に話してみればそうでもなかった。コーディネイターでも考える事はどことなく似ていた。キラだけが特別なのかと思っていたけど、コーディネイターにもいろんな人がいるのだ。コーディネイターという存在が正しいとは私は思えないけど、彼らにはそれが当然なのだ。自分は何も知らないままに彼等を一方的に否定してしまっていた。
 自分は逃げていたのかもしれない。コーディネイターと向きあう事を。目の前にある真実から目を逸らす事で、逃げていたのかもしれない。知ろうとしなければ、語り合わなければ何も分からないというのに。自分の中だけで結論付けて、分かった気になるのは間違いなのだ。

「・・・・・・そうよね。私、何も受け入れようとしなかったのよね。キラはコーディネイター。でも、キラはキラよ。もうずっと前に分かってたはずなのに、私、馬鹿だから」

 帰ったら、キラともう一度話し合おう。彼が何を望んでいるのか、私に何が出来るのか、それをきちんと話し合って、それで新たな関係を築けば良い。全ては話しあって決めれば良いのだ。何を迷っていたのだろう。なにを苦しんでいたのだろう。問題の解決の糸口とは、こうも簡単に目の前に転がっているのに。自分の中だけで勝手に決めて、また彼に迷惑をかけてしまった。
 でも、前の関係には戻れない。少なくとも、今はまだ戻ってはいけない。私もキラも、まだお互いを支えていけるほど強くはないから。だから、私も言うべきことはきちんと言おう。私は馬鹿だけど、ただ嘘を塗り固めていっても、それは絶対に真実にはならないという事だけは分かったから。

 自分の馬鹿さ加減に苦笑していると、どこからともなく聞きなれた轟音が聞こえてきた。それを聞いて外に出てみると、やはりスカイグラスパーが飛んでいる。フレイは持っている銃を空に向けると、引き金を引いた。赤い信号弾が空に向けて打ち出され、鮮やかな色を空に描いていく。それを確認したのか、スカイグラスパーが引き返してきて自分の上空を旋回している。それに手を振りながら、フレイは助かったという実感を持つ事が出来た。アークエンジェルは自分を見捨ててはいなかったのだ。
 そして、空の彼方から見慣れた艦影が近付いてくる。その少し前を歩いているのはストライクだろうか。コクピットハッチが開いていて、キラが身を乗り出している。ヘルメットを脱ぎ捨てて大声で自分の名を呼んでいるのが聞こえる。

「フレイ――――っ!」
「キラ―――――っ!」

 私はキラの元へと駆けて行った。何故だろう、今はとても素直にキラを見れる気がする。そうだ、あの必死に私の名を呼んでいるのが、宇宙の化け物でも、気持ちの悪い、非道なコーディネイターでもない、キラ・ヤマトという人間なのだ。

 

 


「俺のスカイグラスパーがああああ!」
「ごめんなさいっ、ごめんなさいっ、ごめんなさいっ、ごめんなさいっ!」

 キースは主翼が片方もげ、全身ボコボコで傷だらけになった自分の愛機に縋りついて泣き出さんばかりに悲鳴を上げていた。それをマードックたち整備兵が引き攣った顔で見ている。帰って来たフレイが最初にした事は、ひたすらキースと整備兵に頭を下げて謝る事であった。



後書き
ジム改 ううむ、やっとこさフレイが自分のもう1つの間違いに気付いた
カガリ 私の出番、欠片も無かった
ジム改 今日はフレイとアスラン以外に出番は無いのだ。諦めろ
カガリ うわあああああん、本当は私が出るはずなのにいいいい!
ジム改 はっはっは、ここ海じゃないしw
カガリ こいつはああああ!
ジム改 でもまあ、これでフレイとアスランが少し現実と向き合ったのだよ
カガリ まあいい。で、とりあえずフレイとアスランにフラグが立った訳だ
ジム改 んな事何時言った?
カガリ 違うのかよ。これだけ良い雰囲気で!?
ジム改 いや、俺はそんな事知らないぞ
カガリ じゃあ、何でこいつら会ったんだ?
ジム改 実はなあ、フレイはナチュラルを、アスランはコーディを示してたの
カガリ いきなり重いテーマになったな
ジム改 あの2人は親を戦争で亡くしてるからな。良い対比になるのだ
カガリ で、アスランは考えを少し改めたと
ジム改 そう、フレイも考えを少し改めた
カガリ んで、何かが変わると?
ジム改 とりあえずSEEDで誰も考えなかった行動、話し合うようになるw
カガリ ・・・・・・・・・・・・そういえば、会話さえしてないな
ジム改 そうなんだよなあ。何故か種キャラはまともに会話しない
カガリ まあまあ、そう気落ちしないでも
ジム改 まあそうだな。気にしてもしょうがない
カガリ 折角の後書きなんだし、なにか良いネタは無いのか?
ジム改 ネタと言われても、悩みなら一杯あるが
カガリ なんだ?
ジム改 うむ、サイクロプスの正体がマイクロ波による巨大電子レンジと判明したのだ
カガリ それが?
ジム改 マイクロ波でどうやったらMSが爆発するのかと?
カガリ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ジム改 更にパイロットスーツを着た兵士が爆ぜたし
カガリ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ジム改 岩盤ぶち抜いて地上の部隊まで影響を受けたし
カガリ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ジム改 科学を少しでも知ってれば不可能だと分かりそうなのだが
カガリ 絶対に無理なのか?
ジム改 理論上なら不可能じゃない。ひたすらパワーを上げてやれば可能
カガリ じゃあ出来るんだろう?
ジム改 天文学的な電力がいるぞ。あの世界は深刻なエネルギー不足なんだが
カガリ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ジム改 さて、何処から電力を確保したのやら
カガリ なまじ理屈をつけようとするから無理が出るんだな
ジム改 ミノフスキー粒子みたいにトンデモで説明してくれた方が良かったよ

 

 

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