第20話 はじける種


 

「このまま、敵の襲撃がを無ければいいけど・・・・・。」
「ま、そう、上手くはいかないだろうな。」

 マリューの呟きにフラガがそう答える。物資の補給を済ませたアークエンジェルはそのまま、砂漠地帯を抜けようとしていた。しかし、食料はともかく、砂漠では貴重品であり、高価でもある為多くは補給できなかった水と一般の街では補給できない、弾薬等についてはストック量に余裕が少なく、アラスカに着くまでは戦闘はできる限り避けたい所だった。
 そして、あと少しで砂漠を抜けられるという言う時、敵の接近がつげられる。

「ほら、来た!!」

 速やかに格納庫に移動するフラガ。敵に対抗する為に、クロス、ストライク、スカイグラスパーの3機が出撃した。







「凄い数だ・・・。」

 キラが呟く、敵の戦力はバクゥー12機とさらに特機と思われる改良機一機、こちらとは単純な数で言って4倍以上の差があった。ただ、その中に一機、動きが鈍いものが見える

「たく、新型でのデビューだってのに辛いねえ、こりゃ。」

 そう言って、フラガが飛び立ち、エールパックを装備し、短時間なら飛行可能なストライクがそれに続く。そして、2機は飛行できないバクゥに対して、上空から銃弾を浴びせかけた。

「ちぃっ」

 だが、バクゥはその機動性を持ってそれを回避してしまう。それに、舌打ちするフラガ。そこで、一機のバクゥがクロスガンダムに突撃した。

ジィィィィィィ

 ユズハはバクゥのビームサーベルをビームブレードで受け止め、そのまま、跳ね飛ばす。
動きの止まったところにスカイグラスパーに装着された、ランチャーパックのアグニに貫かれ、爆散するバクゥ。しかし、息をつく間も無く、更に一機のバクゥがクロスガンダムに向かう。

「来るならきなさい!!」

 ユズハは気合をいれるよう叫び、クロスガンダムにビームブレードを構えなおさせ、・・・・・・・・・・そして、反射的に横に跳ばせた。

ブゥン

 先ほどクロスガンダムがあった空間を何かが凪ぐ。それは、ミラージュコロイドによって姿を消したファントムクロスのビームナギナタだった。

「ファントム!?」

「また、かわした!!やはり連合はミラージュコロイド対策を既に構築しているというの!?」

 互いに驚愕するユズハとシャナ。だが、驚いている暇はなかった。先ほど新たに向かってきたバクゥがファントムと反対方向に移動し、クロスガンダムはバクゥとファントム2体に挟まれる形になる。

「ユズハ!!」

 救援に向かおうとするストライク、しかし、それをバクゥのミサイルが阻む。

ズグゥゥゥン

 PS装甲でそれを防ぐものの機体が振動する。そして、その間にバクゥとファントムが同時に攻撃を仕掛けてきた。

「くっ、やられない!!」

 ユズハは挟まれた状態でクロスガンダムをバクゥの真上に飛び上がらせ、そのまま、バクゥの背に瞬間着地し、そのままそれを踏み台にして高く飛び上がった。

「なっ!!」

 シャナが声をあげる。そして今度は砂漠に着地したクロスガンダムから2機に向かって集中砲火が放たれる。それを、受け、PS装甲のないバクゥはそのまま爆散し、その爆発を至近距離で受けたファントムもPS装甲が一気にダウンしてしまう。

「あー、君とイザーク隊員はここで撤退したまえ。」

「何!!」

「・・・・・わかったわ。」

 そこでバルドフェイドがシャナとイザークに撤退命令をだした。拒絶反応を示すイザークと承諾するシャナ。

「おい、シャナ、何を!!」

「イザーク、あなたはその機体に不慣れだし、私の機体はこの状況、これ以上は足手まといよ。」

「くっ。」

 イザークが屈辱に歯噛みをする。だが、シャナの言うことは自分でも理解していたので撤退を開始した。そして、それと同時にクロスガンダムに今度は3機のバクゥが同時に進撃する。別にMSを落とさずともアークエンジェルを落とせばいい。ならば、空を飛び狙いにくいストライクやスカイグラスパーよりもクロスガンダムから突き崩し、そのまま戦艦を一気に落とす。それがバルドフェイドの取った策だった。

「まずいな、おい、キラ!!お前は高度を落としてユズハの援護に入れ!!」

「わかりました!!」

 その策を読んだフラガがキラに指示を出し、それに答え、ストライクがクロスガンダムの近くに下降する。上空に飛べばその分、安全だが、攻撃の方の命中率も下がる。ここは少しでも早く敵の数を減らす必要があった。また、言い方が悪いがストライクが降りればその分"的"が増え、クロスガンダムに対する攻撃が分散される。
これはPS装甲の防御力を考えればそれは悪い策ではなかったが、一つだけ計算ミスがあった。

「う、うわ。」

 下降したストライクがバランスを崩し、砂漠に足を突っ込みそのまま埋まってしまったのだ。低空飛行での戦闘は特にMSの場合、熟練者であっても非常に困難を極める。特に、キラのように重力下での戦闘に慣れていないものならなおさらだ。如何にコーディネーター、また、その中でも特に優秀なキラであっても、求める行為に対する難度があまりに高すぎた。

「ま、まずい!!」

 チャンスと見たバクゥの1機が接近し、ストライクを切り裂こうとする。必死に抜け出そうとするキラだが、砂の重圧というものは思いのほか強く、ゆっくりとしか抜けられない。そして、バクゥがストライクの直ぐ目の前に接近する。だが、同時にバクゥに接近する影があった。

「村の仇だ!!」

バアアン

 叫びと共にバクゥに対して、弾丸が打ち込まれた。それを撃ち込んだのはバズーカーを持ち、ジープに乗った男達。予想外の方向からの攻撃にほんの一瞬、パイロットが操縦桿から手を離し、動きが鈍った瞬間に、ストライクが抜け出す。

「うわあああ。」

 そのまま、ストライクのビームサーベルがバクゥを切り裂く。

「ゲリラの奴らか!!」

 仲間がやられた事を見たバクゥのパイロットの一人が怒り、そして、そのジープを踏み潰した。

「うわああああああ!!!」

 男達の悲鳴。そして、バクゥが通り過ぎた後に残った"モノ"をキラは見た。男達の死体、グシャグシャに潰れた人の身体。それは、キラが始めて見た死体。戦争によって人が死ぬ。
 自分が殺す、仲間が殺す、誰かが殺される・・・・・頭ではわかっていた筈のもののリアル。

「あっ、あっ、ああああああああああ!!!!!!!」

 絶叫、怒りともあるいは単純な死の恐怖ともしれない感情の爆発。その、瞬間、彼の頭の中で何かがはじけた。







「うおわあああああ!!!!!!」

 ストライクがバクゥをビームサーベルで切り裂く。それで既に3機目、バルドフェイドの部隊は既にその数を半数近くに減らしていた。

「・・・・・・、全員に通達する。全機直ちに撤退せよ。」

 そこでバルドフェイドが撤退命令を出した。副隊長のバコスタが予想外の言葉に驚愕の声をあげる。

「なんですって、本気ですか!?」

「そっちこそ、本気かい?これ以上戦い続けて僕達に勝ち目があるとでも思っているのかい?」

 バルドフェイドの言葉は、口調こそ何時もどおりだが、その声質は冷たかった。その言葉に押し黙るバコスタ。戦闘は敵の3倍の数の兵力を持ってすれば、兵器の性能差が一世代クラスあったとしても圧倒できると言われている。そして、今回の戦闘、敵はMS2機と戦闘機1機、アークエンジェルを加えた4に対し、バルドフェイドの部隊はシャナとイザークを除いても12機、加えれば14機の戦力を用意した。機動兵器と戦艦を同列に扱う訳にはいかないが、それでも3倍の法則はクリアーしている。それが敵を一機も落とせずして部隊は既に半数になってしまっているのだ。

「僕は惨めな敗北をする位なら死んだ方がマシなんて考え方は持ってない。かといって部下だけ残して置くつもりもない。だから、撤退に従わないものは命令違反とさせてもらうよ。」

 ダコスタは躊躇う。だが、その間に更に一機がストライクによって破壊された。

「わ、わかりました・・・・・・。」

 それが決定打となり、ダコスタは敗北を完全に悟った。上、二人が決定した事で、バルドフェイド軍は撤退を開始する。だが、その中に一人従わないものがあった。

「ナチュラル相手に逃げられるかああ!!!!!!」

 単機でストライクに向かって突撃する。

「何で、逃げないんだあああああ!!!!」

 57mm高エネルギービームライフルを一点に3連射し、そしてバクゥは爆散した。







「はあ・・はあ・・・。」

 戦闘が終わり、序々に平常な状態に戻るキラ。先ほどの戦い強い興奮状態にあり、破壊衝動にも近いものに彼は飲み込まれていた。そして、落ち着きを取り戻したその時、モニターに金髪の女の子の姿が映っているのに気付く。

「!? ・・・・あの子は!!」

 キラはその少女が見覚えのある相手である事に気付き、ストライクを降りた。

「アフメドー!!!」

 金髪の少女は、遺体の中で、唯一原型をとどめて腕を握り締め、その遺体となってしまった者の名前であろう名を叫んだ。映画などではこういう時、遺体は車ごと炎上したりして跡形も残らないが、車というのはそう滅多なことでは爆発したりはしない。だが、だからこそ悲惨とも言えた。そこには遺体の大半はミンチ状態となって残っているのだから。

「君は・・・。」

 キラはそんな彼女に話しかけようとして言葉に詰まる。何と話しかけていいのかわからなくなったからだ。そして、視線をそらしてしまい、凄惨な状態の遺体が目に入ってしまった。

「う、お、おぇ。」

 途端、吐き気がこみ上げてくる。そして、それが、金髪の少女には仲間の死を侮辱されたようで気に障った。

「おまえ!!」

 殴りつける。キラは吹き飛ばされ、途端、必死に堪えていたものが耐え切れなく、顔を横に向けた状態で吐き出した。だが、そんな事位では彼女の気は治まらなかった。馬乗りになって更に殴りつけようとする。しかし、その時、彼女の目に初めてキラの顔が入った。

「おまえ・・・・・っ!!」

 先ほどとは違う驚きの表情を浮かべ、そして、直ぐに再び怒りが彼女の内に湧いてくる。

「お前が何故、あんなものに乗っている!?」

 そう言って、再び殴りつけようとする。だが、その腕は掴まれた。

「じゃあ、あなたは何で戦ってるの?」

 ユズハだった。突然の登場に少女は一瞬面食らった後、直ぐに正気になり叫ぶ。

「何するんだ!!」

 そのままユズハの手を振り解こうとする。だが、見た目に反してユズハの握力は意外に強く振りほどけない。そして、ユズハは少女を睨んで言った。

「それはこっちの台詞よ!!友達をいきなり殴られて怒ってるのはこっちよ!!」

「それは、こいつがこんなものに乗ってるからだ!!」

「MSに乗ってるのが悪いの!? じゃあ、さっきの質問ちゃんと答えてあなたは何故戦ってるの!?」

「自由を掴み取る為だ!!私達は大切なものを守る為に必死になって戦ってるんだ!!」

「なら、それは私達も同じよ。私達は友達や家族を守りたいから戦ってるの!!」

 その言葉に"はっ"っとした表情になる少女。そしてユズハは言った。

「彼からどいてくれる?」

「あ、ああ。わかった。」

 素直に頷き立ち上がる少女。ユズハはキラに手を貸し、起こさせる。

「大丈夫?」

「あ、ああ、うん。」

 キラはまだ少し気分が悪そうだったが、パンチ事態はそう効いている訳でもないのだろう。足取りは大分しっかりしていた。

「その・・・、わるかったな。」

 そこで、金髪の少女が頭を下げる。先ほどの事は反省しているようだった。

「あ、うん。ところで、君、ヘリオポリスに。」

「あ、ああ、そうだ。そういえばまだ名前も名乗っていなかったな。カガリだ。」

 実はキラとカガリはヘリオポリスが襲撃される直前と直後に2度出会っていた。そして、一人分しか余裕のないシェルターをカガリに譲り別れたのだ。

「そうか、無事だったんだね。」

「あ、ああ。お前の方こそ無事だったみたいだな。」

 答えながら何となく罰の悪そうな顔をするカガリ。だが、そこに武装した男達が現れた。







キラがカガリと再開した直ぐ後、そこに武装した多くの男達やってきた。マリュー達は今、その男達、潰されたジープに乗っていた者達の仲間、レジスタンス「明けの砂漠」のリーダー達と話していた。 

「俺達は奴らに村を焼かれた。」

「村を・・・・・・。」

 リーダーであるザイーブの言葉を聞いて悲痛な表情を見せるマリュー。しかし、次の意外な言葉にそれは驚きの表情に変わった。

「とはいえ、死者は一人もいなかったがな。」

「えっ?」

「奴らはあらかじめ避難勧告を出してきたのだ。『今から攻撃を仕掛ける。死にたくなければ逃げろ』とな。俺達のいない間の事、当然皆、逃げ出した。そして、街は焼かれた。」

 そういう彼の言葉は淡々とした口調ではあったが、言い表しようの無い悔しさとそして、これから先への絶望感がにじみ出ていた。

「あの、それで・・・・・。」

 言い難そうに口を開くマリュー。それを見てナタルが先をついて言った。

「我々は弾薬などの物資が不足している。できれば、それらを分けていただきたいのだが。」

 自分達の要求をはっきりと通す。それこそが彼女達がわざわざ彼等と会合を設けた理由だったからだ。そして、それに対して返ってきた答えは意外なものだった。

「いいだろう。我々が貯蓄している兵器の6割を提供する。」

「いいのですか!?」

 正直、よりよい返事はもらえないだろうと予測していただけに、その返事に驚くマリュー。
それに対し、ザイーブは言葉を続けた。

「その代わり、食料や水を中心とした生活物資と交換していただきたい。」

 そう申し出を受ける。

「それは・・もちろん、そのつもりですが・・・。」

 ナタル達ももともと、ただでもらえると思う程、楽観していたわけでは無い。他の物資には余裕がある・・・といまでは言わないが、それでも水以外の物資に関してはそれなりに貯蓄量がある。避難民を降ろしたことで消費量も減り、しばらくは問題の無い量が確保できていた。なので、それには了承する。しかし、同時に疑問がわきあがった。

「しかし、本当にいいのですか?こちらとしてはありがたいですが、6割もの物資を供給しては今後の活動に支障がでるのでは?」

 いくらなんでも話が上手すぎるように思えたのだ。すると、ザイーブは先ほど以上に苦渋の表情を浮かべ、答えた。

「私達は"明けの砂漠"の活動を休止する事に決めたのだ。」

「!!」

 衝撃的な言葉に対し驚くマリューと少し意外そうな顔をするナタル、そして納得の表情を浮かべるフラガ。そして、ザイーブは苦悶の表情のまま続けた。

「村を失った今、これ以上戦い続ければ私達に残されたのは全滅だけだ。我々砂漠の民は不自由な生よりも自由な死を選ぶ、例えほんの僅かでも勝ち目があるのならば、犠牲と引き換えに、自由を得るもの達がいるのならば戦う。だが、この状況で戦い続ければ、例え、勝ったとしても我等に未来は無い。そのような戦いにまだ、幼い子供等まで巻き添えにする事はできない。今は、屈辱を耐え、反撃の機会を待つ事を我等は選んだのだ。」

 その言葉に納得の意を示すと共に、その感情が伝わってきて悲痛さを感じるマリュー達。

「これからの為に、我等は少しでも多くの生活物資が欲しい。」

 そう、声を絞るようにいうザイーブ。そして、話し合いはより具体的な交渉へと入った。






「その量は、少し・・・・。」

 難色を示すマリュー。具体的な交換量について、ザイーブ達の要求量はかなり多く、交渉はスムーズには進まなかった。そして、交渉が行き詰ったその時、"明けの砂漠"の活動休止の話を仲間から聞いたカガリが部屋に怒鳴り込んできた。

「おい、どういうことだよ、解散って!!」

「解散ではない。活動休止だ。」

「同じことだろ!?」

 説得しようとするザイーブ。だが、カガリは聞く耳を持たず、罵声を浴びせかけた。

「結局逃げるんだろ!! 敵わないからって敵に尻尾振って許し請うわけだ!!」

「・・・・・そうかもしれんな。」

「!!・・・・・この、臆病者!!」

 ポツリと呟いたザイーブのその言葉にカガリは罵声を浴びせかけ、走り去っていく。
それを見送り、そして、再び向き合った。

「さあ、交渉を再開しよう。」







「くそっ、くそっ、くそっ、お前ら悔しくないなのかよ!?」

 仲間達の元に戻り、地団駄を踏みながら叫ぶカガリ。それに対し、彼らは俯きながら答えた。

「確かに悔しいさ。だが、どうにもならないんだよ、これ以上は!!」

 村を焼かれたすぐは血気盛んになって復讐、反撃を誓うものは多かった。だが、その直後、呆気なく死んだアフメドの死、そして、冷静になるにつれて、見えてくる現状。彼らの中には既に諦めのムードが漂っていた。

「別に俺達はまだ完全に負けた訳じゃねえ、いずれ奴等に目にものみせてやればいいさ!!」

「じゃあ、今、やれよ!!」

 そう叫ぶものも居たが、カガリの言葉に声が小さくなる。

「いずれやるさ。今は・・無理だ。」

「くっ、今できない事が後でできる訳ないだろうが!!」

 そう叫ぶと、先ほどと同じように部屋をでようとするカガリの前に偶然通りかかったユズハの姿が現れた。

「カガリ? どうしたの怖い顔して。」

「お前には関係ない!!・・・いや、待て、私をこの艦に乗せてくれ!!」

 カガリの表情を見て、何事かと尋ねようとするユズハに対し、それを拒絶しようとしてカガリは思い直してようにあまりに予想外な言葉を叫んだ。








アークエンジェルとバルドフェイド隊との戦いから数時間後、ザフトのある支部に一
人の男が訪れていた。

「イザーク・ジュール、帰還しました。」

彼は勅命を受け、バルドフェイド隊を外れ、大規模な軍基地に移動していた。そこで、
その基地の司令官に対し、敬礼をする。

「うむ、それではこちらについてきてくれたまえ。」

 司令官はそれに頷いた後、格納庫へと彼を連れ案内した。そして、そこにあった機体を見てイザークは驚いた。

「これは!? デュエル!?」

 そこにあったMSはデュエルにそっくりだった。それを見て頷く司令官。

「うむ、これは君達が奪取した連合の"G"、特に君の乗機だったデュエルをベースに我等コーディネーターの技術を組み込んで作り上げた新型兵器。ZGMF・X08A、"へヴン"だ。」

「へヴン・・・・。」

「そう、これに乗って、その名の通り、コーディネーターの楽園を作り上げてもらいたい。」

「はっ、わかりました!!」

 敬礼し答え、へヴンを見上げるイザーク。
それを見て満足気な表情を浮かべると新たな勅命を伝えるガミトフ。

「うむ、さっそくだが、このへヴンに乗って、シャナ・ペインと共にクルーゼ隊と合流してくれたまえ。戦果を期待している。」

「必ず。」

 答え、そして、イザークとシャナはこの基地を飛び立っていった。


感想
 カガリ出てきましたが、いきなり原作を超える馬鹿な行動に出ているとは。何処の世界に10機以上の機動兵器が乱戦をしている戦場に真っ向から挑む歩兵がいるのかと突っ込み入れてしまいました。お前本当に正規軍の士官か? そしてイザークは待望の新型機が。ナンバーからするとジャスティスの一つ前ですが、核動力機なのですか?  
 ところで、タイトルが無いのですが、どうしましょうか?