三菱
四式重爆 キ−67 飛龍


     


ハセガワ


2014/12/17






四式重爆・飛龍は昔、模型雑誌「モデルグラフィックス」で日本機ジオラマシリーズをクラブとして
担当していた時、飛行機の当番として私にお鉢が回ってきました。
当然、キットはLSの1/75でした。全面凹リベット。動翼は全て可動。透明部品の窓枠は太く、相当の
修正を覚悟の制作開始でした。結果としては時間切れのボツ原稿となった後味の悪い経験です。
今回、リベンジも兼ねてハセガワの新製品・・・と言ってもだいぶ前の、を作る事にします。 




さすが、あっという間に形になります。 




翼端灯は透明の別パーツになっています。色電球に透明カバーならキットのパーツを使いますが、
飛龍はカバーに色が付いているタイプなのでパラソルチョコの柄を使いました。 
1/72では色つきカバーなら銀色を塗ってから上にクリアーの赤や青を塗るだけで十分「らしく」見えます。



パイロットの席にはカバーが掛かっていたので、それらしく塗り分けました。
後はシートベルトを追加しただけです。 




一体となっている尾輪は矢印のように切り込みを入れると、タイヤと支柱が別パーツのように
 実感が増します。



サイドの出窓は傷を防ぐ為に早めにマスキングしました。 




キットは雷撃タイプでしたが、世傑をめくったら「ハマヒ」のマークが目にとまりました。
私は浜松のクラブに所属しているので、ここは当然「ハマヒ」でしょう。
98号の渡辺利久氏の解説に丸メカと世傑50号にハマヒ715号機の撃墜された写真が有るとの
記事で、両本を探すがそんな写真は見つかりませんでした。本が破損している様子も無いので、
渡辺氏の思い違いでしょうか?
715号機も考えましたが、撃墜されている事が確実なので、別の159号機の塗装にします。
715号機は無塗装に上面陸軍濃緑色という関係者の証言があります。159号機は明灰白色
と言う説もどこかで読みましたが、715号機にならってベースは無塗装銀で行くつもりです。
 



キット指定の塗装とは異なるので部隊マークはデカールが使えません。
「ハマヒ」マークが白ならアルプスプリンターでデカールを作るつもりでした。
黄色は印刷に斜線が入るので塗装でする事にしました。 
百式重爆を作った時はデカールを参考に手作業でマスキングシートを切りました。
その時、こう言ったマークは歪みが結構目立つ印象を持ちました。

それで、今回、思い切ってRolandのステカを買いました。
2万円少し超える程度で、大人の買い物としてはそれ程高価な物では無いと思います。
それでも今まで買わなかったのは、使いこなすまでに相当の時間を要するのでは無いか
という心配からです。新しいソフトやハードを手に入れると、それが役に立つまでに意外に
時間が掛かる体験を何度もして、少し臆病になっていました。

CADソフトで「ハマヒ」マークを描き、dxfファイルでイラストレーターV.8に送り、aiファイルを
ステカのソフトで開いたら簡単に切れました。イラストレーターの新しいバージョンでは
一度、変換ソフトで読み込むらしいですが、古いV8ならそのまま開けました。
スムーズに行く時はこんな物でしょうか?あっけないくらい早かったです。
まだ、刃先の出し具合を調整する必要はありますが。



2014/12/17


2015.01.01



どんなアイテムでもキットでも作りにくい箇所が一つはあります。
ハセガワの飛龍はキットとしては上手くまとめられていますが、透明パーツがとても多い種類です。
マスキングの嵐とでも言いましょうか? 抜け方向に長いパーツは桟の彫刻がよく見えません。
ライトに透かしながらフレームを探してテープを切っていきます。 





操縦席の透明部品とその前に着く大きな筒状のパーツから胴体が少し細いように
思われました。対策として0.3mmのプラ板を間に挟むと 左右幅は改善されましたが
上下方は幾分透明パーツの方が太い状態のままです。
マスキングを全て剥がし面一にするのも面倒なので、ここは華麗にスルーします。





旋回機銃は銃架の左右に穴を開け、少し本物に歩み寄ります。
写真ではカバーが掛かっているので、構造が良く分かりません。
1/72では適当で良いと思います。 






機体から飛び出たピトー管とアンテナ支柱は真鍮に置き換えました。
ピトー管は少し太めの線をL字に曲げ、たたいて平らにした後、整形します。
これは半田付けで作るより面倒ですが、半田の箇所で破損する事を
防げます。。 






1パーツで出来ている尾部機銃は矢印の箇所を彫り込み
実感を高めます。貫通すると弱くなるので、墨を入れて
「らしく」します。 







棚で捜し物をしていたら、意図しない物落下してマスキングまで終わった
操縦席のパーツを直撃しました。
型を作って絞るのも大変なので、始めて部品請求をしようと思います。
年賀状のゴタゴタが収まる時期を見計らい行動を起こそうと思います。 



2015.01.01


2015.01.28



水色の矢印で示した箇所にクリアーパーツの受けを付けました。
天測用のドームはテープでマスクして塗装完了後に付ける予定です。 



 尾部はテープとスポンジを使ってマスクします。




 



 先端のドーム部にもフレームが有りますが余りにも細いので、テープを剥いだ後に
筆塗りするつもりです。




 不要部を取り除いたら転写移動用の透明テープを貼り、所定位置に
貼ります。




マスキングテープの糊の強さ、移動用テープの糊の強さ、その差を
使ってこの作業は 行われます。





黄色はガイヤの塗料を使いました。
国籍マークの赤は少し退色した感じを出す為にモンザレッドに換えました。 





塗料の剥げた様子を表現する為にマスキングゾルを爪楊枝の先に付けて
塗りました。濃緑色を塗った後に剥がせばより実感の有る表現になると思います。 





本の不鮮明な写真から濃緑色は刷毛でまだらに塗ってあると推測しました。
タミヤフェアーで買った一番小さい平筆でタミヤ水性塗料を塗っていきます。
モタモタ塗っていてもいつも使うクレオスのラッカーとは異なり、下地の銀を
犯しません。 





写真が本当に分かりづらいのでパターンは想像がかなり入っています。
整備兵が刷毛でペタペタ塗った感じを再現できれば嬉しいです。 






マスキングし難い 透明パーツが多く、作業工程を考えさせられる飛行機でした。
キットはパーツの勘合が良かったので救われました。




日本では重爆のカテゴリーですが米軍ではA-26の様な攻撃機に分類されるでしょう。 





コックピットの透明パーツはゴミが内側に付いた時、除去する為に接着せずに差し込んだだけです。
困った事に、透明パーツは静電気を帯びて胴体内部のゴミをしばしば引っ張って来るのです。 




ポジションライトの膨らみは銀で塗る様に指示が有りますが、切り飛ばし
紫外線硬化の瞬間接着剤で作ります。

今回は「スジボリ堂」の製品を使いましたが100均で同じような製品を手に入れました。
紫外線ライトも同じく100均で買えます。本当に良い時代となりました。
ライトは子供のオモチャで、秘密のペン(?)とか言って書いた文字をペンに付いた
紫外線ライトを当てて読む、探偵ごっこのアイテムです。 




主翼接合部の膨らみの塗装剥がれは上手く行ったと思いますが、
濃緑色がマダラなので、他の場所ではその効果が良く分かりません。

赤丸で囲んだ透明のポジションライトは紫外線硬化の瞬間接着剤で
作り替えました。 

左右胴体接着時に挟み込むように指示の有った旋回砲塔は爪の部分
を少し切り取り、塗装後に押し込みました。





 




着陸灯はアルミ箔を底に貼った後に小さな金属球を電球の球に見立てて
入れ、瞬間接着剤を充填しました。注意していましたが残念な事に小さな
気泡が入ってしまいガッカリです。 




先端部のドームは仮止めしていて塗装終了時に内側に付いた回り込んだ
塗料を拭き取ってから接着しました。