べンチュラ
ロッキード

PV−1 べンチュラ


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2012.03.23

サニー


箱絵の写真はF社で工場長をしているT氏が学生だった時、グラフィック誌に載った物です。
・・・と、書きましたが、勘違いでした。
T氏の同級生で静岡の県の模型メーカーにお勤めのK氏の作品でした。


サニーは新しいメーカーと思っていましたが、商社みたいです。
キットの設計は日本でした雰囲気がします。
金型の製作は今のアカデミーと思います。
当時は日本の下請けで技術を付けてきたところでした。




四半世紀前の製品ですが、古さを感じないのは私の感覚が麻痺しているからでしょうか?






パドルブレードですが、写真を見るとチョット大げさなので、左のキット本来から右の様にへ手を入れました。






  
オイルクーラーの空気取り入れ口が厚すぎたので、内側に裏打ちをして削り、右の様に丸みを持たせました。






  
コックピットは密封したかったので、前に延長して隔壁を作りました。
胴体側面の透明部品は厚かったので、CDケースを切って填めました。
内側からの補強は前回の黒瞬間を使って白化した反省から黒色ランナーを伸ばして貼りました。
流し込み接着剤の量が多かったので、表面がヒケて今回も失敗しました。







先端がヤケに厚くて削る必要があります。







  
カウリング部分の合いが悪く、修整に手間取りました。
翼も胴体も合わせピンの箇所にヒケの窪みが大きくて、修正の必要がありました。






上部銃座のフィレットが写真を見るとチョット違った印象だったので、パテ盛りしました。
余り体勢に影響ない箇所なので、余計な工作だったかも?






    
右側面にも左と同じドアと円形のパネルラインがあったので、黒瞬間で埋めました。


2012.03.23
2012.04.03





主翼付け根部の厚みが足りないので0.3mmプラ板を付けて修正。





プロペラシャフトは右のパーツをエンジンの裏から差し込み、プロペラで固定する方式です。
ガタも大きい上、プロペラを先に付けると作業しづらいので、真鍮パイプと線でシャフトを作りました。
中心の真鍮線はプロペラの差し込み穴から1.2mmとし、内径1.2mm、外形1.4mmのパイプに差し、
前後に小さく切ったパイプをハンダ付けして抜け防止して回転する様にしました。











カウリングのオイルクーラーに空気の出口がないので、資料を見てオイルクーラーのフラップを彫りました。




  
カウリングの前面にパーツを付けて様子を見ると、前方向の絞り込みがきつくて丸みが足りない印象受けました。
特に、顎下のラインは丸みが足りない気がしました。
均等に厚みを増したいので、今回はパテを使わず、プラ板を貼りました。
クレオスの流し込み接着剤を使い、食器乾燥機を使って強制的に乾かすと作業が早く進みました。
大きめのプラ板を貼った箇所は接着剤の揮発が悪くてブカブカしていましたが、ナイフで切り込みを入れて溶剤の逃げ道を作ると硬く硬化しました。





右のキットのママと比べると、開口部のエッジに丸みを感じると思います。
キットでは上部のエアーインテーク開口部が縦長でしたが横長に修正しました。




排気管は金型の構造上、穴がないので穴を開け、カバーとの間に隙間を彫りました。





  
翼前縁部のスリットは単に一段凹んでいただけなので、ハドソンを参考に上は前方向に、下は後ろ方向に深くなる様に彫りました。
キットではスリットの位置が上下で同じ箇所でした。
構造上、ハドソンで修正した様に上はもう少し後ろに、下のスリットは前方向に移動するのが正解でしょうが、トボケました。


2012.04.03
2012.04.15


  
キットの操縦桿は両足の間に床から出ています。
それも正副2名で操縦する形式です。
ベンチュラから発展したハプーンはこのタイプの操縦桿の写真がありました。
ベンチュラ後期とハプーンは機首下面にガンパックが付いて照準用(多分)の窓はありません。
だから上の様な複式操縦形式も理解できますが、ベンチュラ初期はハドソンみたいに
パイロット横に座っている者が前に移動して照準する様なので、操縦桿はシングルで、移動用の空間がありそうです。
ハンドルも半円形のタイプだったのでジャンク市で手に入れたハセガワのB-26から流用しました。




センターコンソールもパーツにあったので、流用します。









  
ジャンクパーツにあった旋回機銃も流用したかったが、少し大きさが違ったので、
一部を使って改造しました。
胴体下面の機銃はキットの物は大きさがデタラメなので、ジャンクに代えました。
クリアーヴァックスの塩ビパーツはチョット大きさがオーバーだったので、
B-24で使用した原型で塩ビを絞り出しました。
銃身もいつものジュラルミンと洋白線に変更。





  
主脚はオイルが抜けた如くシリンダー部がほとんどありません。
いくら何でも、と思って修正を開始。
1mm厚のプラ板に穴を開けて脚の少し径が大きい部分を再現しました。
後ろ方向の斜め支柱は太すぎる感じがしましたが、とぼけて、
横方向の斜め支柱を追加しました。




ハドソンと異なり、脚カバーが付くので、隠れて見えなくなる箇所が増えるという算段です。




  
キットのベースの四角は何かと調べれば、ベンチュラの尾輪は
出した時、脚柱部分だけ避けて脚カバーが閉じる形式でした。
その為に、カバーの脚柱部分に更に小さなカバーが付きます。






  
翼下面に付くタンクは中央に走るプレスラインが太すぎるので出来るだけ細くしました。




2012.04.15
2012.04.23



コックピットのキャノピーは形状がおかしかったのでクリアーバックスの塩ビに替えました。
透明部は内部色を先に塗って内側が見えても違和感の無いようにしておきます。






普段は翼の接着後にサフを噴きます。
ハドソン、ベンチュラ系はエンジンカウリングが胴体と密着していて、胴体とカウルの内側のヤスリ掛けがし辛いので
下地処理後に翼の取り付けをしました。
サフは下面色に白を使うので、クレオスのウレタンフィギュア用の白サフを吹きました。






上面の色はハセガワのF4F、大西洋戦線使用機の説明書によるとクレオスの317番らしいですが、
サイトの画像では側・下面と上面のコントラストが大きかったので、No.13のニュートラルグレーを使いました。
左:13,右:317です。
特に大きな差はないように感じます。





大きな面積を単色で塗ると間延びするのでパネルラインにシャドーを入れました。
「本物はそんな風になっていない!」とサークルの会長に叱られましたが、その通り、画像で見てもシャドーは確認できません。
本物の飛行機を見ても「作りもの」、オモチャっぽく感じたり、絵、模型を見て、すごく「本物のような存在感」を感じるのは私だけでしょうか?
実物にどれだけ近づけるかを競えばプラモは減点方法でしか評価されません。
風景を記録する方法として生まれた絵画が写真が発明されても存在が認められているように、
スケールモデルでも作者の持つ印象を投影する、それも一つの行き方ではないでしょうか。






上面グレーのシャドーには横着してドイツのコックピット色RLM66を使い、
下面のシャドーには上面の13番を使いました。




太くなったシャドー部の上に更に下面色の白、今回は白に少量に黒と茶色を加えた色を重ねてシャドー部を細くしていきます。
近くで見るとシャドー部が塗りつぶされたくらいでも、離れたところから見ると意外にシャドーが濃く感じます。







塗装はイン・アクション誌の写真にあった垂直尾翼に機体番号「83」番を付けた機体に塗るつもりでした。
サイトで翼の前縁にゴムブーツを付けていない写真を見つけ、一工程塗装が楽なので、こいつに変更しました。
これは胴体に「07」、カウルサイドに「7」の番号を付けていました。
「83」番機のプロペラボスは明るく、銀色を塗りましたが、「07」号機のプロペラボスは黒でした。
塗り直すのも面倒なので、写真に無い「06」号機の番号を付けてとぼけます。

番号デカールはガンダムが出始めの頃、飛行機キットのデカールが盗まれた事にヒントにして出されたと聞くヨーデルのデカールを使いました。
いつかは使う事も有るかと買いましたが、やっとその時が来ました。
何年寝かしたことでしょうか?




2012.04.23
2012.04.24



キットのデカールは劣化して使えないので、国籍マークは最近手に入れたロケッティアデカールを使いました。
薄いとは聞いていましたが、確かに薄いです。
でも、チョット弱くて扱いには注意が要ります。
側面に塗った白はビン生ではなく、少量の黒と茶色を足しています。
デカールの白い部分が目立ったので、スモークをオーバースプレーして明度を落とします。





塗った塗料、特に白の艶消し度がキツク、墨入れのエナメルが滲んでしまいました。
パネルライン付近が余りにも汚らしいので、再度上下色を再塗装しました。








  
後方下部の銃座は機銃を後付けする為、パネルを取り外しが出来るようにしていました。








ハセガワB-26のパーツを加えた上部銃座は精密感が増しました。




機首の機銃はハドソンとは反対に左側方が銃身が長く出ています。
強度もそれ程要らないと思い、自作の金属パーツに代えず、別売りのウレタンパーツを使いました。
先端に銃口も開いていて精密度はこちらの方が上です。







サークルの例会に持っていったら、「カウルに手を加えたね」と指摘されました。
やはり、バケツ風のカウルは気になっていたようですね。