川崎 キ−60



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RSモデル


 松風会の会長が昔モデルアートの特集号でハセガワの飛燕から改造した
傑作を見ているとなかなか手を出せませんでした。
 RSモデルのキットは出来が良さそうで、複数の完成品がサイトに上がっています。
一連の川崎シリーズの一つとしてお手軽に完成まで行きたいです。



 どなたも指摘されませんでしたが、左右で翼の断面形に差があります。 
左翼の下面が膨らみすぎて、断面形が上下逆さまな印象を受けました。
完成すればそれほど目立たないかも知れませんが、気になって修正しました。



 
右の脚取り付け部の穴と、左の薬莢排出口が潰れていました。
インジェクションキットならば、完全に不良品返品でしょう。
チャンと直して欲しいですよ。







操縦席のシート取り付け穴も左右の位置がずれています。
これくらいはチャンとお仕事して欲しい。






排気管は後付けする為に裏板を付けた。





ペラは1mmステンレス棒と真鍮パイプで、
機体への取り付けは2mmのプラ棒を介して。




2012.09.30

2012.10.06



脚収納部に飛燕と同様のフォークの凹みを彫りました。
キ−60が同じ構造であった確証はないですが、「らしさ」を
重視しました。



キットは機首に機銃の溝があります。
資料の写真は鮮明ではありませんが、溝らしきモノは無い様感じました。
確実なのは主翼上面には機関砲用のバルジがあるのに主翼の前縁には
機銃口が無いと言うことです。
同時期の試作飛燕も機首の溝はあるのに前縁の銃口が無いのでキ−60
も機首の溝はあるかも知れません。
少ない資料を作り手がどう料理するかも模型作りの面白さでしょう。私は
独断で「溝無し」で行きます。

計器盤前の平面部のパーツはオイルクーラー部のパーツと間違って
使ってしまったので、プラ板で作り直しました。



計器盤前の機体構造材です。飛燕を参考に作りました。
この左右に13mm機関銃が取り付けられる計画です。
明かり取りの窓からこの部分が見えますが、写真では全面、
真っ黒に写っています。
機銃が装着されている状態ならそれでも分かりますが、未装着
とするとこの部分に微かな明かりが有ると思います。
飛燕でも長い銃身が溝からはみ出るのに機首の長さがより短い
キ−60で銃身が確認できないので、機銃は付いていないと
判断しました。
それで、折角作った構造物は破棄して愛想もない壁状の構造としました。。



シートベルトは付属のカラーエッチングです。
床や両サイドにエッチングの計器類が入っていましたが、
完成すると見えないと思い、省略しました。




風防を閉じた後にゴミが入り込むのを防ぐ為、プラ板と
光り硬化パテで操縦席を密封しました。



2012.10.06
2012.10.23




水平尾翼を付けると塗りにくくなるので方向舵を先に塗ります。
同じ赤を使う日の丸をこの時に塗らないのは銀を厚く塗る
可能性があるからです。







自分的に定番のクレオス銀8番が瓶に少なくなったので、
同じ色調で多めに残っていたガイヤの009番銀を使いました。
部分的にペーパーを掛けて表面を荒らし、その部分をマスクして
更に、同じ銀を塗ってトーンに変化を付けました。
後は動翼のドープを塗った箇所を白を加えた銀で塗って終わり。




キ−60の主脚は一度短縮してから引き込む構造をしています。
操作ロッドを伸ばしランナーで付け加えました。
 トルクリンクはエッチングが入っていました。今まで見たエッチングは
一枚だけのペンペラで実物とは印象が随分違っていましたが、キ−60の
エッチングは表裏二枚重ねにして厚みを増す工夫がされています。
説明書には折り方の解説が全くされていないのであれこれ試している内に
折れてしまいました。エッチングとプラとの接着には瞬間接着剤を使うので、
強度を上げると接着部が盛り上がって嫌いです。クレオスの流し込みは
強度が出る割に接着部が目立たないので好きです。
 翼に差し込む箇所が無かったので、エバーグリーンの丸棒を追加しました。




タイヤカバーもエッチングが入っていましたが、イモ付け
接着に瞬間を使うのを嫌い、プラで作り直しました。
半月状の引き込み作動補助部の接着も瞬間接着剤を
避けて伸ばしランナーにしました。
接着強度を増す為に使ったプラリペアは少し削ると
違和感が減ります。








胴体に機体識別用に付いた帯は赤としている資料もありましたが、
松風会・白井会長の作例を参考に写真を見ると、方向舵より暗く、
黒帯の方が説得力がありました。
黒帯幅のテープを捲き、その両側にマスキングテープを貼って
幅を一定にします。




丸を切り抜いたテープを貼ると、形が歪むので、
先に円状部を貼り、それをガイドにマスク部を貼ります。





糊の強い黄色のテープは貼る面積を減らし、
糊の弱い青色テープと紙を多用します。




2012.10.23

2012.11.01



やっと完成しました・・・と言うより、終わりにしました。
エッチングを多用するので馴れない人には少しハードル
が高いかも知れませんが、素性はよいでしょう。
サイトには程度の高い完成品が多く掲載されているので、
それを見てお腹一杯になったのがモチベーションの
上がらなかった大きな理由です。




資料が少ない割に良い製品になっています。
コックピット後部の色は機内色より艶消しの暗い色の方が説得力が有ります。






キャノピーの材質は厚いですが透明度は良いです。



ラジエターの導風板はキットのエッチングは寸足らずで使えませんでした。
脚柱は写真によって銀とも塗装されていると思える場合もあったので、
目先を変えて内部色・灰緑色を塗りました。






排気管は1本足りないので、最前部のカバーから一部見える箇所を追加しました。
白い部分がそうです。
排気口を少し彫り下げ、黒く塗ると実感が増します。