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★ 月刊 モデルグラフィックス
(1989年11月号表紙)
発行 (株)アートボックス社


アートボックス社のご厚意により、月刊「モデルグラフィック」1989年11月号より、写真の一部を使用させていただきました。



―1/72 フッケウルフ Fw187A−0 「ファルケ」 ―

カロアス社製 &エアモデル(バキュームキット)




―カロアス社製 簡易インジェクションキット ―

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―エアモデル社製 バキュームフォームキット ―


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―雑誌の記事より ―

   さて、今回はカロアス社のFw 187 ゛ファルケ″です。ほんの少し前まではインジェクションでこの様なマイナーな機体が出て来るなど想像出来なかったのです。マニアにとっては嬉しい傾向ですネ。半年程前に完成した工アーモデル社製のバキユームキットもカロアス社のインジェクションが出ると知っていたら多分作らなかったでしよう。
 実機のFw-187はBf-110に対抗してクルト・タンク技師によって開発されました。性能的にはBf-110に勝っ ていたのですが、多分に政治的な判断によって正式採用にはなりませんでした。試作1号機FW-I87VIは単座でした。キットは複座のFW−I87A−0をモデル化しています。
 それでは、本題のキットの説明に移りましよう。結論を先に言ってしまえば、この機種はアウトラインを批判する図面や写真が少なくキットをストレートに組むのが一番良いでしよう。と、ここで終わってしまうと、又謹慎処分になるので気付いた点をいくつか書きます。

●アウトライン
 先に述べた様に無修正です。写真と比べて大きな違和感は有りません。バキユーム(以後VFと略す)の方はキャノピーと背のラインをつなげるためとFW-200に似たラインにするためにパテ盛りをしました。

●コックピット
 キットの計器板とパイロットの防弾板はボテッとしていたのでプラ板で作りました。座席はキットの物を使いフィギユアはモノグラムのDO−17Zから流用しました。モノグラムのパイ□ ットは思わず乗せたくなる程良く出来 ています。後方の座席は想像です。コックピット内部の色はRLM66で黒に近いダーク・グレーです。

●キャノピー
 キットにはインジェクションと塩ビ製の2種類のキャノピーが入っています。プラ製の物は、厚みは均一で良いのですが、表面がザラついているのでコンパウンドで磨かなければなりません。幸いにも材質が良いので強く持ってもヒビは入りません。作例は接着の時、接着剤で曇らせてしまったので塩ピの物を使用しました。

●プロペラ
 薄くし、形を整えます。直径が足りない気がしますが、明言出来ないのでそのままです。センタースピナーは原型が不良のために中心が傾いています。プロペラは固定したほうがbetterと思います。完全に接着すると、後に困ることが有るので私はマスキングゾルで固定しました。エアモデルのほうは八セガワのFW-190Aのプロペラを流用しました。

●脚
 ここがこのキットで一番悪いところです。金属パイプで作り直したぽうが早いでしよう。作例はパテ盛りし、ゴムブーツ部分は銅線を巻いて表現しました。もう少し細めの銅線にすればさらに良いでしよう。脚柱は3〜5o短くしたほうが良いでしよう。タイヤサイズは主輪が815(11.3)×290(4.0)尾輪が465(6.5)×165(2.3)です。()内は1/72スケールです。キットの直径は10. 8oで若干小さめで、VFは12.2oで大き過ぎです。

●塗装
 キツトのほうは入っていた説明書の様に塗りました。胴体の左右でパターンが合わない所が有りました。気にせず適当に塗りましよう。迷彩パターンが分かる新資料が出てくるとは考えられません。VFのほうは写真を元に推測を加えて塗りました。カウリング部分はVFの様に左右まで上面色が回り込むのが正しいと思われます。

●デカール
 縁の透明度は良いが、材質が厚く、堅い。マークソフターを使ってもスジ彫りの凹部に馴染まないので、ツマヨウジの先で押し込みました。スワスチ力は八セガワのMe-262の様に分割されていて、使いにくいので別売りのハセガワデカールを使いました。  思わぬキッカケでFW-187と言うマイナーな機体を2機も作ってしまいました。キャノピーから尾翼に続くラインはタンク博士の設計らしく魅力的で、同じラインを持つFW-200が作りたくなりました。やはり私はメッサーよりフォッケのほうが好きなのかナ?             



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