Pe-2

ペトリャコフ   Pe-2

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イタレリ(金型:ズベズダ)



2015.05.27


S.M.81が完成して、次は余り悩まないヤツをと考えていましたが、楽な国産の製品は
あらかた作ってしまったし、展示会などで完成した姿を見ると改めて作り出す意欲が
なかなか湧きません。 
在庫を見ると作りかけのPe-2が目に入ったので、箱を開けて再開しました。少し前に
SB-2を作ったし、Yak-2も完成品が有り、在庫にはTu-2、Su-2も有ります。展示会で
ソ連の「2」飛行機を並べられたら少しは目を引くかと画策をしています。







   

手を付けた時点ではまともな資料も持っていませんでしたが、いつの間にかそれなりの
資料が手元に集まっていました。
写真自体の質も西欧に比べると劣っているし、印刷された状態では細部が良く分かりませんが、
無い時と比べると格段作りやすくなりました。 






翼上面に彫刻が今ひとつ分かりませんでしたが、どうも、ラジエターフラップのようです。
完全に向きが前後逆です。後加工の時点でミスをしたようです。日本ならやり直すところですが、 
惚けるところはイタレリらしいです。ああ、これはロシア製品でした。最近のロシア製は侮れません
が、当時はホノボノしています。

中断する前は凸ラインを生かして素直に作る予定でしたが、凸のままパネルラインの存在を
表現するにはまた違った面倒くさい作業が増えるので、掘り直して、慣れた「墨入れ」仕上げに
変更しました。

ホビーショーで見つけ、買う事まで考えたホビーボスのPe-2は全くこのキットのコピーで、ラジエター
フラップの向きまで間違ってコピーしています。








開口部の幅が狭くて、脚が入りません。
日本製品なら腹が立ちますが、簡単に許せるのはそのレベルのメーカーだと思っている証拠でしょうか?
あきらめですね。 







 

脚の幅を狭めるのも一案ですが、資料の図面を信じると開口部の幅の方が
狭いようです。左右の縁を0.5mmほど削りました。
脚を挿して様子を見ると、脚が出過ぎの印象を受けました。床板を無理矢理剥がし、
奥まった位置で接着したのが左画像です。黒くてよく見えませんが、未修正の右
画像はさすがに浅さ過ぎます。 







横から見ると1本線の排気管はそのままでは開口部が主翼前縁と一致してしまいます。
排気を上に逃がすように曲げて、横方向にも少し開く感じに直します。
排気管全体の位置が少し低いようで、上方向へのカーブが緩いと開口部が前縁に掛かり
余り曲げると、イメージが変わってしまうので、 適度にしています。
修正はランナーから削り出したプラくずをクレオスの流し込み接着剤で溶かしながら盛って
います。排気管開口部に穴を開けるので、パテは使えません。






翼端灯がどこに有るかと探したら,だいぶ内側に有りました。
省略されているので、追加工作しました。 






ダイブブレーキの厚さは我慢できますが、翼への取り付け部分が省略されていて困りました。
 エバーグリーンのプラ角棒を追加し、加工しました。






 

左画像の赤矢印と、右画像の上の爆弾パーツはSB-2で余ったパーツです。
何か、フィンが長すぎの印象を受けますが、出来具合はイタレリより格段に
上質です。
資料でソ連の爆弾を探しましたが、色々あるようで、良く分かりません。 





計器盤は前回の作業で付け忘れていましたが、よく見えないので、
省略しました。代わりに、照準器を資料で見つけたので、「らしく」追加
工作しました。 





  

イタレリの塗装説明書はどれも当てにならないので、どの塗装で塗るか迷います。
Pe-2のサブタイプの関係から、「イン・アクション」の表紙の機体に決めました。 
ロシアから出ている資料にも同じ機体のイラストが有ります。色調と迷彩パターンが
随分違いますね。アンテナの位置から判断すると「イン・アクション」の方に信憑性
が有ります。
迷彩パターンが分かる資料は存在しないと思い適当に塗ろうと思っています。




2015.05.26


2015.06.06




キャノピーを見ると、天井部はオレンジ矢印のようにフレームは1本ですが、
資料では横のフレームは黄色矢印のように 1本では無くて、2本が正解
の様です。そして、前後にスライドするか、横に開くと思われるキャノピーも
固定式で、パイロットは下のハッチから乗り降りするみたいです。

矢印のフレームは削り落としました。







旋回機銃部は苦労してマスキングし、主翼上面のラジエターフラップは
プラ板で作りました。 





 

レッドスター・インザ・スカイ・2に イン・アクション誌の元データーになったと思える写真を見つけました。
上の写真の機体とは別のようです。パーソナルマークとすると片側だけに描かれていた可能性が有り
ますが、部隊マークとすると,機体の左右の面描かれていた可能性も出てきました。
その場合、爆弾を担いだ熊はどちらを向いているのでしょうか? 推測で、前方方向を向いているとし
ました。









 

デカールを作るのも面倒なので、昔には当たり前だった、手書きで数字を書きました。
左面はアクション誌を参考に茶色迷彩部に描かれているとしましたが、右面は不明な
ので、勝手にグリーン迷彩部としました。 






 

実機も手書きで、型紙を使っていないようなので、 パソコンソフトでデカールを作るより・・・
シロクマ(犬にあらず!)だから使うプリンターがアルプスに限られて,資料のように柔らかい
絵になりにくい。
左面を先に描き、それを鏡に映して、右面を描きました。目安にしたパネルラインの大きさ
が左右で微妙に違っていたので、描いたマークの大きさも違ってしまいました。

同時には見られないし、私が言わなければ分からないでしょう。手書きだから、実機も機体
や左右で差が有るのが本当の本当だったりしてね(笑)。





数字とマークは最小限の範囲でマスキングゾルでカバーしました。 





脚収納孔はスポンジでマスキングします。
爆弾架は板状だったので、接着後に丸棒状に修正します。
パーツの段階で作業すると、丸くはし易いですが、折ったり変形させる心配が有るので、
接着後の作業としました。 金属線と使うのも一つの方法ですが、形状を合わせるのが
難しいし、接着は瞬間接着剤となります。爆弾の影になって破損しにくいだろうと思って、
プラのままとしました。



2015.06.06


2015.06.15


下面の墨はクレオスの製品にダークグレーが無かったので、タミヤのエナメルを使いました。
雑誌の新製品情報に載っていた記憶も有りましたが、何せ、手持ちが無かった。 





星のデカールは別売りを使いましたが、白い部分が少し目立ちすぎるので、
上からスモークを掛けました。
画像は処理前の段階です。手書きの数字と比べると白が目立ちます。 




Pe−2 205シリーズ  第140爆撃飛行連隊 1944年9月 エストニア

この塗装は迷彩・境界線のボケ幅が大きいので楽です。

緑の箇所はソ連戦車色を使っていましたが、艶消し度がキツすぎて後の作業に支障有るので、
似た色のドイツRLM82に代えました。
薄茶色部は昔のドイツ・サンドイエローNo.19です。これはイン・アクション誌の表紙絵を参考に
決めました。米軍機のようにカラー写真を多く見ると多少色のイメージも湧きますが、ソ連機は
屋外の展示機も適当に塗り替えられているので全くイメージできません。 





主翼上面には国籍マークが無いと思います。たまに付いた機体も有りますが、
試作機だったりして、無い場合が多い。 

上面の迷彩パターンは全くの想像です。写真で確認できるのは左側面だけでした。




透明部は意外に内部がよく見えました。 





爆弾の色は分かりません。
写真では黒く写っているので、黒でしょうか?
米軍のようにオリーブドラブ等、緑系の場合も有りますが、どんなもんでしょうか? 





下面は一色では単調になるのでパネルライン付近を少し明るく塗りました。
ライン部は暗めに塗るのが一般的ですが、逆にしたらどんな印象の仕上がりになるか
興味があったので実験しました。ライン部を明るく塗ってもおもしろい効果が出ましたが、
墨を入れるとコントラストがキツすぎて、オモチャっぽくなったのは意外でした。
墨をもっと明るい色にすればもう少し良くなるかも知れません。

下面の国籍マークは白縁付きで丁度良い大きさが無くなってしまったので、写真で確認
出来ない事を言い訳に縁なしで誤魔化しました。
実際、下には縁が無いタイプの機体も資料で見受けられます。
確率から言えば、縁は付いているでしょうね(汗)。

何度塗っても,ケバい水色は軍用機としてシックリきません。このケバい水色が本当らしい
ので、信じられないが我慢して塗っています。




赤帯をマスキングした時、クリアーを軽く吹いてから迷彩の塗装に入りました。
その為にテープを剥がした時にいつも発生する境界部の「滲み」がほとんど有りませんでした。
これが今回初めて試した事の一つです。