Si204

ジーベル Si 204

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KP






KP

ジーベル Si 204 D-1
(チェコ名、Aero C-3A)


チェコで生産されたSi−204で、形式的にはD−1タイプと思われる。
私の基本は開発国主義で、その機体を開発した国の塗装で仕上げる事としています。
もちろん例外もありますし、現地改造をしてオリジナルとは異なった時は使われた国の塗装をしています。
星条旗を付けた雷電とか日の丸のP−40、ハーケンクロイツのスピットファイアとか蛇の目のFw190タイプの塗装は避けています。
今回もドイツ軍のジーベルで完成したいと思います。




チェコにも実機が残っているし、フランスでも長い期間使われたようです。
サイトを検索すると地味な機体ですが、相当数の画像が手に入ります。
戦中の写真は結構この本からパクられています。



最近のKPキットは知りませんが、デカールの品質は改善されていると思います。
このキットは共産圏健在時代のチェコのキットで、透明ニス部分は変色、もしかすると最初からこの色かも(笑)。
ストックを探せばSi204D、ドイツ機のデカールを持っているかも知れませんが、自作か塗装になる覚悟をしています。

 
オリジナルの凸線を生かした作品も一つの方向ですが、赤丸で示した様にそこら中に傷があります。
胴体側面の窓はキットの透明パーツは使えないので、摺り合わせ作業が必要になり、周りのモールドも消した方が作業性が上がります。

キットを手にしてから今まで製作を開始できなかった理由は
1.資料が無く飛行機の知識がなかった。
2.キットの透明パーツが使えない。
3.主翼下面のフラップラインの処理に悩んでいた。

1.は上記の本を手に入れ、サイトで情報を得る事で解決。
2.は1mm透明プラ板を使って処理。
3.は下に書きます。


左がキットオリジナル。右が線を凹線に彫り直し中の画像。
Si204のフラップは複数の支柱で保持されているタイプではなくて、連続した蝶番タイプです。

  
拡大した画像が上です。
凸ラインを削り落とし、彫刻刀で彫り直すも、彫り始め部と、彫り終わり部で線の太さが違ってきます。
針で彫るのもフリーではバラつくし、テンプレートを用意するのも面倒。
この箇所の処理に今まで悩んできたのです。
今回、先の狭い直刀を押し当て、盛り上がった箇所を削り取る方法を採用しました。
縦方向と交差方向の二つの線を二本の直刀を使って彫りました。


 
キットの素材は白に近い色でしたが、線を分かりやすくする為、サフを使いました。
エルロンの彫刻は凸線を生かすつもりです。




窓内側に透明パーツを受ける様に肉厚が厚くなった箇所があるので、削り取って薄くしました。


 
大きめに窓を開け、1mm厚のCDケースをはめ、胴体ラインと調整しました。
胴体表面が湾曲しているので、研磨して透明度を上げても像が微かに歪みます。
本来この窓は単純な平面ですがキットの胴体断面が間違っていてカーブしているのです。
見にくいですが、本の図面から窓位置をマスキングテープ(矢印)にとって、それをテンプレートに使い、窓をケガキました。



胴体下面がパーツの変形によって凹んでいます。
プラ板を貼った後、パテ盛りしました。


2011.09.22

2011.10.05



   
タイヤは金型がズレているのでパテを使って修整しました。
出っ張った箇所だけを削って修整すると、裏表で中心のズレが大きくなるので、パテを少し使います。
タイヤホイールはリムの径が小さく、奥まっているので、パンチで0.3mmプラ板を打ち抜き、貼って修整しました。


  
それらしい脚収納部の彫刻ですがサイトで本物を見てしまうと改造欲が出てきました。




  
左右の翼で主脚の取り付け位置が0.7mm程違っています。
随分いい加減なキットです。
チェコと言えば、戦前は日本より工業の進んだ国でしたが、共産主義で
ノルマさえこなせば製品の質を上げる事に疎くなると、こういう結果になるのでしょうか。



  



主脚の取り付けはエンジン架から続く鋼管フレームと主桁から伸びるフレームに繋がっています。
全て再現すると、とても複雑で、見えなくなる箇所ですからそれらしく作ってみました。







この段階で、やっと主翼の貼り合わせが終わりました。




 
エンジンカウリングは左右で肉厚が違っていて、片方はプロペラ取り付け位置が偏芯していました。





後でカウリングをはめ込める様にガイドを付けました。





金型がずれているので本来不要な箇所でプラ板を使った隙間埋めの作業が出来ました。
凸のパネルラインは彫り直しましたが、エルロン、ラダー等の動翼の彫刻は凸表現を生かす努力をしました。



2011.10.05

2011.10.22

更新間隔が随分空いてしまいました。
次女の結婚式があったり、借りてきたDVDを見たりしてプラモに充てる時間がいつもより少なかったです。




  
プロペラ。
センターがズレています。
まるで簡易インジェクションのようです。
正面から見た形状も何か変です。



   
伸ばしランナーとプラリペアで修整しました。
終わりに微かな凹みの修整にラッカーパテを使います。
プラリペアーは意外に硬く、微調整には不向きです。






  
操縦席の床板はそのまま組むと下に落ち込んでしまうので、丸で囲んだ様にプラの補助材を付けました。
隔壁は僅かに隙間が空くので矢印部にプラ板を接着して隙間を減らす努力をします。





尾輪は金型がずれています。
タイヤの幅も厚めなので削って薄くします。






  
当初、磨いて使うつもりだったメインのキャノピーもヒケや寸足らずの箇所があって自作が余儀なくなりました。
松風会会長より頂いた10mm角の人工木材を治具を使って出来るだけ直角に切断し、瞬間接着剤で貼り合わせました。
昔は1ブロックの朴の木を削ってマスターを作っていましたが、小さめの木を貼り合わせた物を使った方が基準線が出来て作業が楽です。
接着面に黒のマジックなどを染みこませたなら、もっと見やすかったと反省しています。
接着面がない箇所はノコギリで切り込みを入れ、黒瞬間を練り込みました。

切削がとても楽な人工木材ですが、熱による膨張が普通の木材より大きめな気がいたします。
100均で買った筆塗り瞬間接着剤で表面コーティングをしましたが、材質がプアーなのか量が少なめだった為か、
絞る時、木材の接着線が出た箇所がありました。





 
最初、PET樹脂による一発整形を試みましたが、ペラペラの薄い箇所が出来てしまったので、上と前の2パーツに変更しました。
材料はタミヤの透明プラ板を使い、上は0.2mm、先端部は伸ばす量が多かったので0.5mmを使いました。
塩ビやPETの時の様に、加熱に電熱器を使った為か、絞った箇所に厚みのムラが出ました。
プラは冷える速度が他よりも速いので、難しいです。
出来た透明パーツには不満もありますが、いい加減に飽きてきたので、他の箇所の工作に進みたいです。






脚の収納部は形状を修整したので、カーバーもプラの端材で伸ばす箇所が出来ました。




2011.10.22


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