瑠璃山正圓寺 top 寺院案内 おはなし 一休み bbs link 墓地
Top Pageおはなし>仏事・仏具−仏壇
仏壇の歴史
「仏壇」、この「壇」の字は土偏ですが、これはもともと仏壇が土を高く盛り上げた祭りの場所のことであったからなのです。 インドや中国では、地面に直接土を固めたり、石をくみ上げたりして仏像を安置しました。この壇を仏壇と呼びました。 日本でも昔は土や石の仏壇が作られていたようです。
日本最古の仏壇といわれるのは、法隆寺の「玉虫厨子」だそうです。 また、天武天皇は西暦686年の詔勅で、仏壇を広めよう としたことが「日本書紀」に記されています。これにより貴族の間には広まったようですが、実際に現在のように各家庭に仏壇がまつられるようになったのは江戸時代になって からのようです。キリスト教を弾圧し、民衆を把握、統制するために、毎年、家や人ごとに宗旨の調査が厳しく行われました。 これにより、一般の家に仏壇が整えられるようになったようです。
仏壇の中
一番上段の中央にご本尊様(仏様)をおまつりします。その両側に脇侍(脇仏)や宗派の祖師になります。ちなみに臨済宗妙心寺派では、花園法皇と無相大師をおまつりします。 このあたりは宗派によって異なりますので、分からない場合は一度ご確認いただくのがよろしいかと思います。そして、ご先祖様のお位牌はご本尊様の両側か一段下に安置します。
仏壇って何?
ところで、そもそも仏壇ってなんなのでしょう?亡くなった方のお位牌を安置するところでしょうか、ご先祖様をおまつりするところでしょうか?
確かにそのような目的で仏壇を置かれている方が多いでしょうし、それも大切な事ではあります。しかし、一番上の段の真ん中には仏様がまつられているところからも分かるように、仏壇のメインはご本尊様である仏様であります。したがって、仏壇は「仏様をおまつりするところ」といえます。そしてその下で、過去であるご先祖様を供養すると同時に、現在の自分の心のやすらぎと、その心が未来につながることで平安が訪れるのをいざなってくれるものなのです。ある西洋の人が日本の家庭を訪れた時、「家の中にちいさなお寺があるとはなんと信心深い事だろうか」と仏壇をみてびっくりしたそうです。 家の中のちいさなお寺とは的を射た表現ですね。
情報社会となって、刺激的で楽しいことが氾濫し、また、分刻みの仕事に追われるような社会になり、お金や時間といった人間が決めたルールがとても大切な時代ではあります。しかし。私達が生きている、まさにそのことを考える時間も重要です。パソコンの前に座っている時間を少しでも「家の小さなお寺」に譲って、その小さなお寺の前に座り、おまいりされる事をお勧めします。


←前へ  ↑このページのさいしょへ  次へ→