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「お布施」の意味

「お布施」というと、僧侶に払うお経代、供養料のような印象が強い方が多いかもしれませんが、布施とは対価として支払う ものでもなく、お金に限ったものでもありません。六波羅蜜という悟りに到る六つの行い の第一が布施なのです。慈悲の心を持ち、自分の持てるものを惜しまず、見返りを求めずに差し出すことが布施の本来の意味です。 自分のできることを相手を選ばずに、精一杯他のいのちに対してすること、これこそが「布施」であり、本当に自分自身の為に行う行為です。

法要は施しあい

今日、一般的に行われている布施は「財施」といいます。お金や物をといった財産を施すことです。また、法事やお葬式などで僧侶がお経をよんだり 法話を話したりしますが、これらは僧侶がする布施なのです。正しい仏様の教えを説くという布施(法施)や、法話やご祈念によって恐怖を除き安心を与える布施(無畏施) を行っているのです。つまり、檀家さんと僧侶は互いに布施を行っているのです。ですから、檀家さんのお布施(財施)の多少によって僧侶の態度が変わるのはおかしなことですし、 お経の上手下手でちゃんと供養されたかどうかが変わるわけではないのです。

いろんな布施

布施は僧侶と檀家さんの間だけで行われるものではありません。いつでもどこでも、誰とでもできる布施というものもあります。
  • 眼施(やさしいまなざし)・・・仏様のような優しいまなざし。
  • 顔施(穏やかな表情)・・・周りの人を和やかにさせてくれます。
  • 言施(やさしい言葉)・・・口先だけでなく心のこもった言葉が大切です。
  • 身施(身体を使う布施)・・・無茶をせず自分なりに頑張りましょう。
  • 心施(思いやり)・・・相手の気持ちになって慈悲の心をもつこと。
  • 座施(譲り合い)・・・座っている場所を譲り、物を分かち合う心。
  • 舎施(親切なおもてなし)・・・宿を貸してあげるように困った人を助けるということ。
大切なのは、強制されてやることでもなく、見返りを求めてやることでもないということです。あくまで、自分の修行(修行なんていうと大げさに聞こえるかもしれませんが) の為なのですから。



六波羅蜜
真の幸福を得るための六つの行い
  • 布施:ほどこすこと
  • 持戒:戒を守ること
  • 忍辱(にんにく):耐え忍ぶ事
  • 精進:励むこと
  • 禅定:心を落ち着けること
  • 智慧:真の認識


因縁
現象の基になる主となる原因(因)と、その原因によって成り立つ結果を導く補助条件(縁)の組み合わせ。因縁によってすべての存在、現象が生じ起こると説明されるが、それを縁起という。



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