上質の繭を湯で煮てやわらかくし、それからほぐし出した繊維(繭糸と呼ぶ)を引き伸ばしながら何本かを
合わせ、繭糸についているセリシレの粘着性を利用してお互いに接着、固定させて1本の糸条にした糸。
2匹の蚕が作った繭を玉繭といいます。これを原料として繰糸した糸が玉糸です。繰糸中にもつれたり、
糸が切れたりするので節(スラブ)やネップが多い糸。
生糸の繰糸行程で産出する副蚕糸(キビソ、ビス屑繭)を原料に精練(アルカリ液で煮沸)し、
ペニー綿を作り、それを梳毛式で繰糸した糸。
ペニー・真綿・キャリヤ・糸屑等の原料を梳毛式で繰糸した糸。繊維が長く撚りが甘い、スラブ・ネップの糸。
ブレット(絹紡糸を作る行程で出る屑綿)を紡毛紡績・空紡紡績(オートコロ)で繰糸した短繊維で太糸の糸。
真綿を原料とした手つむぎの糸。
生繭 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 生糸
二等繭 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 太糸生糸
玉繭 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 玉糸
○ 生糸を作る時の屑物(副蚕糸)
キビソ|
ザキ|
ビス|
屑繭 ・・・・・・・・・・・・ |→ ペニー・・・・・・・・・・・ 絹紡糸
○ ペニーを作る時の屑綿(ブレットノイル)
二切ブレット(円型ブレットを作る時の屑綿) ・・・ 紡毛紬糸
コーマブレット(コーマペニーを作る時の屑綿)・・・ 空紡紬糸
○ 生糸を作る時の屑物(副蚕糸)
玉繭 選除繭 切繭・・・・・真綿 |
キャリヤ|
糸屑 |
キビソ |→ カードスライバー・・・・
特絹糸(つむぎ糸)
ペニースライバー・・・・
玉繭 ・・・・・ 真綿 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 手紡糸
和装の品では「正絹」「純絹」「本絹」などの表示があり、洋装品では「絹100%」「シルク100%」あるいは
他繊維との混交割合が示されていますが、一口にシルクといってもいろいろな種類があることは案外知られていません。
糸の形状による分類や、カイコの種類による違いもあります。
一般に絹繊維の加工品を総称して「絹」といいますので、製品を買うときには、よく吟味することが必要と思います。
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