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 本日はこのPTMのコラムコーナーに、敢えてモールスキン(MOLESKIN)という別のメーカの製品と、PTMを取り扱わない信頼文具舗というオンラインショップを紹介し、そこから「生き残る」店舗やメーカーをさぐっていこうと思う。

欧米の手帳ファンに「良い手帳とは?」と尋ねたとき、フィロファックスなどと同じように必ず上げるメーカーがある。マチスやゴッホ、そしてヘミングウェイなどが愛用した「モールスキン」という綴じ手帳メーカーの製品である。このメーカーの製品を手にするのはほぼ十年ぶりとなる。それも、手帳ではなくポケットメモというメモ用紙程度のモノを六つの仕切でわけるファイリング商品である。

このメーカーの歴史をひもとく・・・ そのようなことをすれば気が遠くなる。二世紀にも及ぶ製品作り、そしてゴッホやマチスが愛用したという史実。また、この商品が高級商品でないにもかかわらず、これだけの年月を生き抜いてきた事によって、この商品がいかに優れた商品であるかということの説明は不用であると思う。

二世紀という期間を生き残る。この間に同様な商品を開発したメーカー、そしてもっと優れた商品を販売したにもかかわらず消え去ってしまったメーカーが多数あったということは想像しやすいことだ。「生き残れた」これはこのモールスキンというメーカーが、運も含めて多くの条件を満たしていたためであろうと思う。この条件の中で重要な条件とは、このメーカーが定番と呼ばれるような商品を持っていた事であろう。

メーカーの哲学とユーザーの支持が結びつき、絶えず製品の品質と改良を行っていった結果、メーカーは定番を持つ事が出来る。

シンプルに絞り込み、必要な部分だけをリファインしていく。モールスキンのラインアップ商品ならば、カバーの開き止めを組みひものような素材からゴムバンドという新素材で強化するなど。ルックスは大きく変えないが、しかし確実なリファインを行ってきたのであろう。

もちろんデザイン性を重視し新たな奇抜な商品を開発することは否定しない。むしろ新しいチャレンジを行うことは我々エンドユーザーにとっては製品を選ぶ喜びを与える事であり歓迎すべき事だと思う。しかし、メディアに取り上げられるためや販売店の店頭をにぎわす目的で作られ、実用性を問わないような商品開発が売り物になってしまえば、新しいチャレンジもただの作り捨て商品にしかすぎないだろう。

新しいデザインのものを作ればメディアは取り上げるだろう。そして購入者も増えるだろう。しかし、そこでエンドユーザーがどのように感じているかを感じ取ることが出来なければ、それまででしかない。絶えず耳目を集めるために新しいモノを作り続け、何かを積み上げていくという製品作りにおいて、最も重要なことはおざなりになってしまうだろう。

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