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コブシ(辛夷、拳)
早春、他の木々に先駆けて白い花を梢いっぱいに咲かせる。別名「田打ち桜」。果実は集合果で、握りこぶし状のデコボコがあり、この名前がついたといわれている。花は同属種のハクモクレンと似ているが、コブシは6枚の白色花弁だけで、花径は7-10cm、花の下に小形の緑色の葉が一枚つく。花の時期:3-5月

ハナミズキ(花水木)
花弁のように見える4枚の片は総苞片で、花は総苞に包まれた頭状の10-20個の小花。別名「アメリカヤマボウシ」。明治45年に東京市長がアメリカ合衆国に桜の苗木を寄贈し、その返礼として、大正4年に日本に贈られた。花の時期:4-5月

イチョウ(銀杏、公孫樹)
1億5千万年前、中生代のジュラ紀に全盛を誇った植物で化石植物とも呼ばれている。雄雌異株で「ギンナン」が実るのは雌株。黄葉時期:10-11月

ソメイヨシノ(染井吉野)
江戸時代末期に江戸の染井村(現在の東京都豊島区)の植木屋で作られ広まった気象庁発表の「サクラ前線」の基準種。花色は、咲き始めは淡紅色だが、満開になると白色に近づく。花の時期:4月

プラタナス(鈴懸の木)
葉は大きく、幅10-20cmで5-7に中裂する。4-5月に玉状の花が長い柄の先に数個付く。落葉後、直径3.5cmの球形の実(集合果)が鈴のようにつり下がる様子から「スズカケノキ」と呼ばれ、世界4大街路樹の一つに数えられる。落葉時期:10-11月

アメリカフウ(紅葉葉楓)
葉は「モミジ」のように5〜7裂するが、長さ10-20cm、幅10-15cmと大きい。4月-5月ごろに花をつけ、10月-11月に果実が熟す。秋には、赤色や黄色に紅葉する。実は金色や銀色に塗って、クリスマスのリースなどに使われている。落葉時期:10-11月

ハクモクレン(白木欄・木蓮)
早春、葉の出る前に花が咲き、日が当たると開き、香気がある。花は15cm位。花弁6枚とがく片3枚は同形同色。花は上向きに閉じたような形で咲き、全開しない。これがコブシと違うところ。花の時期:4月

トウカエデ(唐楓)
江戸時代初期に中国から渡来。秋に葉は黄色から朱色に紅葉して美しい。紅葉の始めは橙色を帯びた黄色であるが、やがて朱色から紅色になる。紅色に染まった東陵中学校横のトウカエデ並木は見ごたえがある。落葉の時期:10月

ケヤキ(欅)
芽吹き、新緑、深緑、黄葉、裸木と四季折々に美しい表情を見せてくれる。葉の色は木によって、赤に近い茶、茶、黄色、と分かれる。落葉時期:10月-11月

ナンキンハゼ(南京黄櫨)
夏に、長い穂状の黄色い小花を咲かせ香りもする。葉は染料に使われ、実は秋に緑色から熟して黒紫色になり、割れて中から白いロウ粉に包まれた種子が出てくる。

ユリノキ(百合の樹)
葉の形が、昔の職人の着ている半纏(はんてん)に似ていることから「ハンテンボク」とも呼ばれている。初夏の頃、枝先にチューリップに似た緑黄色の花が咲く。新第三期(2600-200万年前)の地層から葉の化石がよく見つかるので、生きた化石といわれている。落葉時期:10-11月

ヤマモモ(山桃)
雌雄異株で、数珠つなぎに小さな赤色の花をつける。6月頃に丸い実を結び(雌木)赤から黒っぽくなるにつれ甘くなる。雄木には実はならない。「古事記」で、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が「桃の子(み)」を投げつけて黄泉(よみ)の国の雷神を退散させる、という部分があり、この「桃の子(み)」は山桃の実だとの説がある。花の時期:3-4月

クスノキ(樟、楠)
昭和48年、市の木として選ばれる。5月終わり頃から房状の小さな花を咲かせる。花弁は6枚。果実は秋に黒く熟す。葉を潰したり、枝を切ると樟脳(しょうのう)の香りがする。アゲハ蝶はこの木の葉っぱを食べて育つ。花の時期:4-6月

ナツミカン(夏蜜柑)
5月頃、枝先の葉に花径1.5cmの白色5弁の花を咲かせる。果実は径10-15cm重さ500g程になり、晩秋には黄色く色づくが翌年の春先までは酸味が強く4-6月に完熟して酸味が減り食用となる。青陵街道(東三河環状線)の夏みかんは青陵中学校が管理しているが、街路樹としては珍しい。