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あいがも
2008年までは、田んぼの草取りは、合鴨にお任せでした。
合鴨たちは、とてもよく草を取ってくれていたので、
1回も除草のために田んぼに入ることなく稲刈りを迎えることができていました。
雛は、とてもかわいいし、慣れればなついてくれる姿がかわいいしで、言うことなしだったのですが、
困ったことが一つ
彼らは何だって食べてしまうのです。
コナギも食べる
バッタも食べる
タニシも食べる
おたまじゃくしだって、ヤゴだって、蜘蛛だって食べてしまうのです。
そう、実れば稲穂だって食べるのです。
だから、稲が実る時期になったら、田んぼから出して、池に移動させなければいけないのです。
そして合鴨がいなくなって手薄になった田んぼにやってくるのは、
米の汁を吸うカメムシたち・・・
手取りで対抗していたのですが、今年からは、蜘蛛や、カエルに任せてみようかと・・
ということで、今年はいない合鴨君たちの記録です。
写真はこちら
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卵
合鴨は鶏と違い常に卵を産むわけではありません。
うちでは、2月の頭くらいから生んでいたようです。
はっきりわからないのはからすに盗まれていたからです。
卵の殻が落ちていたのを見つけて「やっぱり」と
気がついたしだいです。
その後ネットの上に テグスを張ってやっと卵を手に入れることができました。
毎朝の卵拾いは子供たちの楽しみです。
いろいろなところに隠すように生むので、探し出すのが結構楽しいのです。
たまご
大きさは鶏卵くらいです。色はなぜか2種類あり、
白とうす緑です。
割ってみると黄身が大きくて、白身がすくないようなかんじです。
えさに色素の強いものをやっていないので黄身はやさしいレモン色です。
弾力性があるので、まぜにくいです。
味はほぼ鶏卵に似ていると思いますが、少し、チーズの味がする気がします。
合鴨とは?
鴨とアヒルを交配させたもので、元の品種の違いによって、
いろいろな色があるようです。うちのはカルガモによく似ています。
近所の川でカルガモを見るとうちのが逃げたかと どきっとします。
ひよこの時は黄土色に焦げ茶の模様入りで愛くるしいこと限りありません。
あいがも農法とは?
春に雛を田に入れ、田の草を合鴨のえさとして活用し、
合鴨の糞を肥料とし、合鴨の動きで土の中に酸素の補給をし、
冬場の食料として合鴨を食べる。循環型の農法です。
利点、欠点について
いろいろな農法がありますが、合鴨農法も、完璧な農法とは、いえないと思います。
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合鴨を食べる
あいがも農法でみんなが躊躇してしまう問題点の第一ではないでしょうか。
たんぼに入れる合鴨は毎年新しく雛鳥を購入する。もしくは、自家繁殖させるということになっています。
なぜなら、体の大きな大人の合鴨たちは 稲が苗の状況では、苗を突き倒してしまうからです。
じゃあ、今まで働いてくれた合鴨たちはどうするということになるのですが、これが問題です。
「ごくろうさまー。」と山に放すのか?
狐や狸などのいろいろな動物がいるところに ろくに飛べもしない鳥を・・・。
といって無事に冬を越した合鴨たちが近隣のたんぼに乱入しても困ります。
合鴨は、あくまでも家禽なのですから。野生動物と同じ扱いをするわけにはいかないと思います。
今の世の中、買い物に行けばパック詰めの食品が手ごろな価格で買うことができます。
それがつい昨日まで生きていたなんて想像の外において・・。
これってすごく怖いことなんじゃないかな。
例えば手羽肉を買いにいくと6本だったり10本だったりで一パックになっていますが、
鳥って手羽は2本だけしかないんですよね。つまり一パック分作るために
3羽や6羽の鶏が必要なわけです。
そんなこと当たり前なことだけれど、スーパーマーケットで買い物をしていると
するりと頭から抜けていたりするのです。
実際のところ鳥を絞めるというのは何度やってもいやなものです。
鳥に恨みはないので一番手早くできるよう首を落とします。
「早く、早く死んでくれ。」と祈るように落とします。
足も震えれば、手も震えます。でも、鶏肉は大好きです。
自分でしなくても買い物に行って鶏肉を買ってきます。
つまりこのことは、私が他のものの命を食べて生きているということを
再認識させてくれる行為なのです。
こういうことが逆説的であるけれど命の大切さを認識させてくれるように思います。
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