トリイフォトスタジオの批評写真塾 写真ライティング

 カメラマンにとって光が読めることは、モノの見方が違うことであり、写真作品を創る時、写真の素質としてあらわれる。

太陽(光源)  ライティングとは太陽光線が創り出す様々な光のドラマが基本である。自然光(太陽光)で照らし出される被写体は、時に、観る者を圧倒させる美しさを演出する。
人工光  太陽の順光線より暗い場所で用いる光で人間がつくった目的のある光線。
晴天
光と人物の位置関係
(カメラ定位置)
順光     写される人物の顔に正面から太陽があたる。
半逆光    顔の左右どちらかに太陽がくる。
逆光     顔の真後ろに太陽がくる。
 その他360度顔を回すことによって光線は変化する。
 直射光は写真にしたとき、強い印象を与える。
うす曇  人物写真や花の写真などはカメラアングルを気にせず写せ、卒のない仕上がりとなる。ここで注意しなければいけないのは、メリハリを光線に望めないのでインパクトのない分、構図とチャンスを要求される。
曇天、雨天 撮影しにくい条件ではあるが、人が撮らない分、多いにチャンスが広がる。バックが黒く光線によってはビル郡が切り抜き写真のようになることもしばしばです。海と白灯台なんか如何ですか。
雨天のときの上高地梓川、河童橋などは誰もいないし、天候の変化も大きいので撮影向きです。
蛍光灯
(ホテル、宴会場)
 撮影のために光を演出していないし、太陽光でもないので不自然な写りとなる。被写体が天井を見ない限り、目の下、口の下、首が暗く落ちる。写真ではグリーンになるので、プリント時に抜くことが必要だが、次の焼き増しで前後の色がバラつく。まさかの時の救済は1絞り露出オーバーに撮影すること。
タングステン使用ライト
(ホテル、宴会場)
 会場の周り、シャンデリアなどにみられる。撮影にはライト自身をバックの風景に使用すれば生かせる。
カメラ専用ストロボ  ガイドナンバー25以上、 戸外では逆光、半逆光に弱くあて、気持ちはキャッチライトが入ればよいぐらいに思ってください。風景で使用するには適さないが、表現として用いるならば1例だか夕日と桜を同時に写しこもうとするときに使用したことがある。この場合は桜が陽に透けていたので桜の色バランスをわずかに桜色として表現するのに使用した。ケースバイケースで使用し、基本的には多用しない。
 建物の中では、むしろ失敗を防ぐためにお勧めします。すでに一眼レフではTTLは常識で2〜3mぐらいの撮影距離ならストロボ露出計で測っても大きく違わない。
 蛍光灯、タングステン灯などの不自然な色と撮影のために動かせない光線などは、撮影にとっては不利である。それに比べ小型ストロボの撮影条件は、光量とカラーバランス、とくに動きについていけることが室内写真を生き生きとさせる。
 ただし、欠点もある。まず、故意にカメラからストロボを離さない限り、カメラ位置に存在する。人物撮影には平面的な光線なので、立体感がない。


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