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点字図書館「明生会館」のQ&A

Q1 点字図書館では、視覚障害者のためにどんな工夫をしていますか?

 点字図書館「明生会館」は、図書館といっても、県や市町村で運営している公共図書館や学校の図書館とは性質が違っているところがあります。
図書館といえば、広いスペースの閲覧室や何重にも並んだ書棚があり、利用者がそこに行って図書を探して読む、ということを想像されると思います。しかし、公共図書館等の一部で点字・録音図書を扱っているところもありますが、点字図書館「明生会館」は、視覚障害者には移動が難しい人が多いことから、視覚障害者が直接点字図書館に来て図書を探して読むということがほとんどありません。そのため図書を借りるときは電話などで申し込みをして、郵便で図書のやり取りをしています。
このような理由で、点字図書館だからといって他にはない工夫というものはありません。

Q2 点字図書館には、どのような本があるのですか?

 書店で売られている図書をもとに製作されたものがほとんどです。
全国の点字図書館でも同じですが、点字図書館「明生会館」では、実際に売られている墨字の図書を人の手で点字又は音声に直しています。これらの作業を受け持っていただくのは、講習や練習を重ねたボランティアの方々です。
点字・録音の図書が出来上がるまでには、とても時間がかかります。そのため、点字図書館が保有する図書の数は、公共図書館等に比べ非常に少ないのです。
点字図書館「明生会館」には、平成22年度末現在、点字図書が約6,000タイトル、約18,600冊、テープ録音図書が約6,800タイトル、約39,400本、CD録音図書が約3,800タイトル、約3,800枚を保有しています。なお、点字図書とテープ録音図書は墨字の図書1冊分を記録するのにおよそ3本(3巻)ですが、CD録音図書は墨字の図書1冊が1枚に収まります。
しかし、日本で出版される書籍の冊数は年間、約7万冊ですから、残念ながら、点字図書館「明生会館」の点字、テープ・CD録音すべての図書を足しても、その数分の1にもなりません。
そのため、全国の点字図書館の連携を図り、お互いの持っている図書を貸し借りしています。このような手段で、利用者が希望する図書をあまりお待たせすることなく提供できるようにしています。
保有する種類は、小説・随筆などが最も多く利用されることもあり、それらの割合が高まっています。
また、視覚障害者の仕事の関係で、東洋医学(はり・きゅう・マッサージなど)に関する図書が多いという特徴があります。

Q3 点字図書館に関係するボランティア活動には、どのようなものがありますか?

 図書の製作にかかわるボランティアは、点訳ボランティアと音訳ボランティアがあります。
点訳ボランティアは、墨字の書籍を点字に直す奉仕活動をする人です。
音訳ボランティアは、墨字の書籍を自分の声によってテープ又はCDに録音する奉仕活動をする人です。
1冊の図書を点訳・音訳するボランティアになるまでには、数多くの講習を受ける必要があります。また、ボランティアになった後も、読み間違いなどをしないように、言葉や知識について勉強し続ける必要があります。

 

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